見出し画像

【ガルシア杯#11優勝】黒MM(全文無料・投げ銭)

0.前置き

※本記事は有料設定となっていますが、有料部分にポケモンカードに関する話は一切記載しておりません。いわゆる本分全文無料の投げ銭形式記事となっております。

※本記事ではカードの非公式名称(例:アルセウス&ディアルガ&パルキアGX→ADP、ミュウツー&ミュウGX→MM)を使用します。

※情報の付与として()、デッキアーキタイプとして【】、カード名として《》を使用します(例:【黒MM(《ガラルサンダー》入り)】)


宣伝
5/29と6/19にリモート大会やります。その後もJCSまでは定期的にやっていく予定なので是非参加してください。ガルシア杯通算12-0の人間がスタッフやってるリモート大会はここだけです。



 今までの公式大会実績はこちらから確認できます。この度は2021年5月27日に行われたリモート自主大会「ガルシア杯 #11」において全勝優勝の結果を残すことが出来ました。

 #11より前の#9と#10には【連ラ】を使用して出場し、両方とも4-0の全勝でした。そのため、#11にも【連ラ】を持ち込むことを検討しましたが構築・プレイ共に使用を重ねるにつれて向上しており、このまま使用を続けるとJCSの候補レベルの仕上がりになると考え、候補をオープンにしないために別のデッキを使用することに決定しました。

 別のデッキとして後述のいくつかのデッキが上がりましたが最終的に【黒MM】を使用しました。

以下基本常態。


1.環境の整理と使用アーキタイプ決定

 対戦ゲームにおいて使用するキャラクターを選択する際、対戦環境の流行を見極めることは非常に重要である。故に直近で行われた大会の結果から現行スタンダードではどういったデッキが強力でどういったデッキが流行っているのかを調査することにした。

 まずデッキ選択時点でシティリーグアディショナルシーズンが行われており、そちらの結果を参考にしようと各大会の参加者数と上位4名のデッキを調べた。しかし個人的にアディショナルシーズンの結果はCLやシーズン2以前と比べて信用に足らないものであると感じた。参加者数が少ないことから対戦数が少なくなり、大会に占める1ゲームあたりの重要性が高まったからである。これは、ただ1枚のカードを引いたという運要素が1ゲームのみならず大会結果全体に影響を与えやすいことを意味している。

 運要素に頼るのであればプレイヤーが座っているべきはプレイマットの前ではなくパチスロ台或いは競馬中継が流れるラジオの前である。カードゲームのプレイヤーとして勝負をしたいのであればアディショナルシーズンよりは運要素を軽減した大会の結果を参考にしたいと考えた。

 そこで、前回までのガルシア杯の結果及び自分自身のマッチングを元に環境考察を行うことにした。個人開催でCSPがかかっているわけでもなく、対面ではなくリモートでの大会の結果を信用可能かと疑問に思う人間もいるだろう。しかしながら1回あたりの参加人数はアディショナルシーズンを上回り、リモートという性質上各地の強豪プレイヤーが出場しているため(さらに言うなら主催の方もめちゃめちゃ強い)運要素の軽減という点に加えて出場者のレベルという点からも十分私の要求を満たしていると感じた。

 #9と#10のマッチング及び各回での全勝アーキタイプ(私の【連ラ】×2はマイナス済み)は以下の通りである。

マッチ
2回:【黒バド】、【連ラ】
1回:【連インテ】、【一ラ】、【モクナシ】、【ADPZ】
全勝
2回:【連ラ】
1回:【ADPZ】、【黒バド】、【連インテ】

 この結果を見て、いくつかのデッキに対して以下のような思考をした。

・【連ラ】

 総合的な能力として異常なレベルにいる(私から見れば【連ラ】が全勝したのは2回だが他人から見れば私の2回も加算することになるので4回である)。1大会あたり2回全勝できるデッキを強いと言わずして何と言うべきか。

 不利を取りがちな【黒バド】が母数にも全勝にも複数いるが【連ラ】は練度と引きによっては克服できる。色相性は《ジラーチGX》により超弱点を消すことが出来る点、弱点を突かれても《黒バド》の1回目の技或いはナイトウォッチャーあたりであれば耐えられる点が評価できる。闘抵抗は厳しくもあるが、しっぷうづき+キョダイレンゲキ(180点)で《黒バド》が倒れないことを逆手に取り、クイックシューターを絡めてサイドを1ターンで取り切る動きが出来ることを覚えておくと息切れせず勝利できる(とはいえ良くて5分の平均的には微不利程度である)。

 一方、ミラーは極めて不毛であり(とはいえミラーに勝利する、後手からまくるために抑えるべきポイントはいくつかあるのだが)強さが認知されてから使用することは必ずしも正しいとは言えない。


・【黒バド】

 総合的な能力として、中盤以降は【連ラ】に劣らないものがある。但しダイガイストの性質上殴りだしに必要なカードが【連ラ】と比べて多い点、《ネクロズマV》などを採用しなければ殴り出しが弱い技になりがちな点はネックである。総括すれば序盤の弱ささえ凌ぐことが出来れば十分な勝率を期待できる。

 先述の通り【連ラ】に微有利ではあるが正しい戦い方を出来なければ勝てないため色相性を活かしたイージーはしにくいデッキである。殴り出しや《ジラーチGX》を処理するタイミングに注意したい。

 【ムゲンダイナ】を始めとする悪タイプのデッキには不利を取りがちであるが、《ガラルサンダー》の存在がいくらか不利を軽減している。《ゲンガー》や《ブラッキー》を軸とし自然に《ガラルサンダー》の対策を出来る悪タイプにどう抗うかがキーである。


・【ムゲンダイナ】、【ゲンガー】(悪タイプのデッキ)

 パワーは非常に高いが【連ラ】の犠牲になったためマッチングにも全勝にも名前が載らなかった。ただし強い【ゲンガー】を作ろうとしたところから今回の【黒MM】の使用に至ったので記述しないわけにはいかないアーキタイプである。

 【ムゲンダイナ】が【連ラ】に勝つには自分で《頂の雪道》を貼って《ミュウ》を置きつつアタッカーの《ムゲンダイナ》に《ウィークガードエネルギー》を付けるという苦行をする必要がある。これは即ち【連ラ】を意識するのであれば使用する理由が無いということになる。

 【ゲンガー】について、世間では一撃ポケモンであることを利用し《ヘルガー》でエネルギーをアシストする形が一般的であると認識していた。しかしながら《ヘルガー》がクイックシューター+キョダイレンゲキで複数処理されることを考えるとあまりこの形は美しくないと考えていた。そこで、エネルギーのアシストを《レッドグリーン》+《マニューラGX》とし、《一撃エネルギー》を失った分の打点上昇を《MM》やその他GXポケモンによる技の対応範囲でカバーすることにした。このコンセプトで試作したのがFig.1である。


画像1

Fig.1 【黒MM(ゲンガー入り)】

 Fig.1のリストを試しに使ってみたところ、《ゲンガー》は弱いわけではないが対【ムゲンダイナ】【ゲンガー】以外は大体従来の【黒MM】で勝ててしまうことに気が付いた。またパニックフィア―に《ミミロップ&プリン》のような素点60が無いことで【ムゲンダイナ】にケアをされやすい点も致命的だった。逆に言えば《ゲンガー》なしで【黒MM】は【ムゲンダイナ】【ゲンガー】以外にある程度の勝率をキープすることが出来た

 そこで、愛知CLで猛威を振るった【黒MM】の使用を決定し、これを現代版にアレンジすることを構築のスタートとした。


2.デッキの肉付け~ドローシステムと技マシン~

 【黒MM】の浮動枠は《レッドグリーン》を打ったターン或いは打つターンに何で手札を伸ばすかという「ポケモンのドローシステム」と《MM》の技のもとになる所謂「技マシン」であると認識していた。そこで、それぞれについて選択肢の特徴を整理し吟味した。また、補足資料として第四期ポケカ四天王選抜大会で使用されたリストをFig.2,Fig.3そしてその2つに共通するカードを実際のカード、変動枠を基本フェアリーエネルギーで表示したものをFig.4に示す。

画像2

Fig.2 四天王選抜大会使用リスト1


画像3

Fig.3 四天王選抜大会使用リスト2


画像4

Fig.4 四天王選抜大会使用リスト差分


ドローシステム

A.《シルヴァディGX》

長所
・完成すれば毎ターンドロー可能
・《レッドグリーン》の打ち先になる
・ドロー後に《レッドグリーン》を使っても手札が残る枚数ドロー可能
・《プレシャスボール》に反応
・手札をキープしたままドローできる
短所
・完成させるための要求値が高い
・デッキの枠を圧迫する(2-2の4枚が最低値)

B.《コロトックV》

長所
・置ければ毎ターンドロー可能
・置く要求値が低い
・少ない枠で採用可能(サイド落ち考慮で2枚)
・《クイックボール》に反応
短所
・ドロー後《レッドグリーン》を使うと手札がなくなる枚数のドロー
・上にも似ている点だが、序盤のドローとしては使うことを期待できない

C.《デデンネGX》

長所
・引ける枚数が候補の中で一番多い
・《プレシャスボール》《クイックボール》に反応
・2枚は標準搭載であるため、3枚目を採用しても実質圧迫するのは1枠
・置く要求値が低い
短所
・毎ターン新しい《デデンネGX》でドローする必要がある
・残しておくべきカードをトラッシュすることになる

 これらの条件を吟味したところ、対【ムゲンダイナ】【ゲンガー】が厳しいことからこれらの対策カードを採用するための枠を確保するためにドローシステムを《デデンネGX》にすべきと結論付けた。また、これにより従来の《シルヴァディGX》型の「最初のターンの要求値が高い(《タイプ:ヌル》《ニューラ》《ガラルファイヤー》を着地させ盤面に2エネ)」という課題も多少克服された。《デデンネGX》であれば最初のターンにドローを進められる点、《タイプ:ヌル》を置く必要がない点、《デデンネGX》の巻き込みで自然とエネをトラッシュ出来る点が影響している。



技マシン

 技マシンについては、デッドムーンGX→グリードクラッシュの黄金ルートに必要な《ブラッキーダークライ》《ヤミラミバンギラス》の採用は確定とし、他のカードについてその情報を整理した。

Ⅰ.《ミミロッププリン》

 【黒MM】が開発されたCL愛知前後でトップシェアを誇っていた【赤mM】への対抗策として非常に有用であった。また、ミラーでも相手の《MM》に弱点を突かれず一方的に倒すことが評価されていた。最近ではGXを中心としたたねアグロデッキよりVmaxを中心とした進化デッキが多いと感じており、評価が低くなった。

Ⅱ.《ゲッコウガゾロアーク》

 【黒MM】は数字としての打点が低い傾向があり、それを克服するために採用されるケースが多い。特に対【黒バド】はこれが前にいて裏に《ガラルファイヤー》を作ることが出来れば勝ち数が1増える。また、《MM》につけているエネルギー≒次のターンに取られやすいエネルギーの枚数を2枚に抑えることができるのも魅力である。
 しかしながら、打点増強が目的とは言えどあくのはどうがグリードクラッシュの打点を超えるのは簡単なことではなく、そういった場面ではそもそもあくのはどうを使わなくても勝っているということが多い。

Ⅲ.《アーゴヨンアクジキング》

 【ムゲンダイナ】【ゲンガー】が厳しいと言い続けているが、これらを2回の技で倒せる技を持っている。ルールを持たないポケモンのデッキ(【れんげきテンタクル】【マッドパーティ】など)に対してはデッドムーンGXよりカオスオーダーGXの方が強力にはたらくことも多い。
 ただし【ムゲンダイナ】【ゲンガー】を2回の技で倒したところで向こうは1回の技で倒して来るため本質を見ると勝負になっておらず、それ以外のマッチでもスタート時重い逃げエネが足を引っ張ることがある。

Ⅳ.《オンバーンGX》(読み飛ばしてもらって結構です)

 採用したかったがスタンダードレギュレーションでは使えないと言われた。かなしい。でもいい。つよいってわかった。うれしい。


 Ⅰ~Ⅲの技マシンを検討したところ、技マシンを増量するより自然に入る《ガラルファイヤー》をアタッカーとして使うことと【ムゲンダイナ】【ゲンガー】対策として《ガラルサンダー》を採用したほうがデッキの出力が上がることが分かった。



 纏めると、ドローシステムとして多めに《デデンネGX》を採用、技マシンを《ブラッキーダークライ》《ヤミラミバンギラス》のみとしアタッカーに《ガラルファイヤー》《ガラルサンダー》を採用した【黒MM】を使用することに決定した。


3.細部の調整~通信とかボスとかオーロラとか~

 さて、2までで大体の目指すべきデッキ像が完成したため、ここからは目指すべきデッキ像を目指すべき姿で回すには何を使うべきかであったり装飾品として何が適切であるかを選定することになる。

 まず従来のリストではポケモンをサーチする手段として《ポケモン通信》が採用されていたが、これは適しているカードとは感じなかった。なぜなら今回作成するリストは《シルヴァディGX》不採用によりポケモンの母数が少なくなることが確定しており、サーチカードとしてのパワーが落ちるからである。とはいえ《タッグコール》と《クイックボール》だけでサーチが足りるとは考えておらず、新しくカードを採用する必要があった。

 ここで、ドローシステムとして《デデンネGX》を採用していることからも《プレシャスボール》の採用が良い選択であることが示唆されていた。これは《頂の雪道》が貼られていない状態での《リセットスタンプ》からの復帰も容易となり《シルヴァディGX》不採用による《リセットスタンプ》耐性低下を克服する面からも噛み合っていた。

 

 続いて従来のリストに採用されがちな《グレートキャッチャー》について本当に必要か検討を行った。恐らく《グレートキャッチャー》でなければならない場面とは《レッドグリーン》で手札を減らしてディスクリロードで引くパターンだと考えられるが、そもそも今回のデッキはドローシステムが《デデンネGX》であることから相手のベンチを呼び出すターンに《レッドグリーン》を使用する必要がない。故に、《ボスの指令》が《グレートキャッチャー》の上位互換として働く局面が多いと判断し、《グレートキャッチャー》不採用、《ボスの指令》4枚とした。


 《ガラルサンダー》を採用することが確定している以上、《オーロラエネルギー》か《基本闘エネルギー》を採用していることも確定していた。《ガラルサンダー》を使わないゲームでは60枚未満のリストで勝負する必要がある点を嫌い《基本闘エネルギー》ではなく《オーロラエネルギー》を採用した。また、枚数について【ムゲンダイナ】【ゲンガー】に対してデッドムーンGXでサイド3枚、らいめいげりでサイド3枚とゲームを組み立てていくことを考えており、試合中1回動かせればいいことからサイド落ちをケアして2枚の採用とした。


4.実際のデッキリスト

 実際に使用したデッキリストをFig.5に示す。

画像5

Fig.5 ガルシア杯#11 全勝


5.プレイ方針

 デッドムーンGXで3枚サイドを稼ぎ、残りの3枚をどう取るべきかを考える。またその3枚の取得方法は多くても2回の技で済むようにする。「ごめんなさい。【黒MM】が計4回攻撃しないで済むように出来なかった。」って言うと大体負ける

 先攻後攻の選択は正直どちらでも良い。先攻で上振れた場合どんな対面に対しても対話を拒否する力があるが、逆に下振れた場合サポートが使えず《ナツメハチク》による盤面形成が不可能になる。後攻では安定して《ナツメハチク》による盤面形成が可能であるが、現環境では先攻2ターン目に返せないパワーを叩きつけてくるデッキが多いためこちらの最大値は下がる形になる。今回はCSPがかかっていない大会であったため最悪負けても良いと考え先攻を選択していたが、恐らくCLレベルの大会では後攻を選択するだろう。

 各対面別のプランは下記の通り。

5-a.対【連ラ】

 《連ラ》に対して《MM》を動かすことで弱点を活用し有利に立つと思われがちだが弱点で打点を増やさずにゲームを作ることが多いと感じている。具体的にはデッドムーンGXで《連ラ》を取って3枚、グリードクラッシュで《ジラーチGX》を取って3枚の3-3プランである。

 こちらは《ゲッコウガゾロアーク》も《アーゴヨンアクジキング》も入っていないため弱点込み330点以上、素点で170点を出すためにはグリードクラッシュを使う必要があり、エネルギーのハードルはデッドムーンGXとほとんど変わらない。しかしながら相手視点ではこちらにそれらのカードが入っていないことが分からないためケアのために《ジラーチGX》を置く必要がある。故に、デッドムーンGXで《連ラ》を処理することさえ出来てしまえば勝利はすぐそこにあるのだ。

 このように、デッドムーンGXを使用した次のターンには勝利をしておりそのターンの間にトレーナーズロックをかけているため、《頂の雪道》のケアもデッドムーンGXを使用する1ターンのみで十分である。

 注意すべき点としては先攻2ターン目のキョダイレンゲキで盤面から《ニューラ》が消されるとそのままゲームが終了してしまうため、後1の《ナツメハチク》の対象に《ミュウ》を入れておく必要がある。


5-b.対【黒バド】

 デッドムーンGXで相手の《黒バド》かタッグチームを取ってサイド3枚、《ガラルファイヤー》を動かしてサイド3枚の3-3プランを狙う。《ガラルファイヤー》を2回動かしての3-3プランでもサイド進行には問題がないのだが、間に《リセットスタンプ》《頂の雪道》を挟みながら《ネクロズマV》あたりで《ガラルファイヤー》を処理されるとそのまま負けるパターンがあるのでトレーナーズロックをかけてサイドを取る優位性が高い。

 言うまでもないとは思うが《MM》は《黒バド》に弱点を突かれるためデッドムーンGXは《ブラッキーダークライ》の現物で使う。


5-c.対【ムゲンダイナ】

 デッドムーンGXとらいめいげりで相手の《ムゲンダイナ》を2体倒してゲームを終わらせる3-3プランが理想である。しかし相手が《ガラルサンダー》をケアしてくるプレイヤーであれば《大きなおまもり》でらいめいげりを受ける《ムゲンダイナ》を保護してきたりそもそもゲームで《ムゲンダイナ》を1枚しか使わず《ガラルファイヤー》を2体動かしてきたりと理想通りにいかないことも多い。

 《リセットスタンプ》が強いデッキであり、こちらのサイドが1の状態から捲られることを考えると、2回の攻撃でゲームを終わらせられない場合最初にサイド1か2を稼いだ後デッドムーンGXを絡めた2ターンで残りのサイドを取り切ると良い。

 従来の【黒MM】では《ボスの指令》4枚目の枠を《グレートキャッチャー》に取られていたが、本構築では《クロバットV》からサイド2枚を回収できる《ボスの指令》が上限入っているためあたり札が多くなり、気持ち《リセットスタンプ》で詰まりにくい。そのため、本意ではないがサイド1や2の状態の《リセットスタンプ》を使われることも受け入れ、殴り切ってしまっても勝てることはある(ガルシア杯#11最終戦配信卓)。


5-d.対【ゲンガー】

 ほとんど対【ムゲンダイナ】とやることは同じだが、難易度はこちらの方が高い。こちらも理想はデッドムーンGXとらいめいげりでサイド3-3プランとなる。

 《ヘルガー》を採用したいちげきのデッキでありがちなことだが初期盤面形成の要求値が高く、相手の場に《ゲンガー》が1枚しかいない状態でターンが帰って来ることもしばしばある。その場合、《ゲンガー》をデッドムーンGXで処理出来るとその次のサイドの取得もほぼ確実になるため狙っていきたい。

 この動きであればどんな時でも使えて【ゲンガー】対策になる、といったものはないがいちげきデッキであり再現性が低いという隙をデッドムーンGXでつくことが出来れば勝利可能である。


5-e.対【ADPZ】

 《ADP》にデッドムーンGXを打って3枚、《デデンネGX》にグリードクラッシュを打って3枚3-3プランを理想とする。また、【ADPZ】は《デデンネGX》を多用する都合上この理想は現実となりやすい。相手が運試し感覚で置いてきた《クチートGX》もグリードクラッシュの餌になる。

 《タッグコール》を採用した型では《グズマハラ》からサーチ出来ることから《ビッグパラソル》が採用されていることもある(余談だが私が今【ADPZ】を使うとしたら【黒バド】のペイルムーンGXを避けられることを理由に採用するだろう)。《グズマハラ》を使いつつアルティメットレイのターンに使う《ボスの指令》まで素で持たれている場合は厳しいが、《デデンネGX》複数枚で引きに行っていた場合グリードクラッシュで《デデンネGX》を2回倒して3-3のプランを取ることが可能である。



6.結び

 この度は本記事をご覧いただき誠にありがとうございました。今回はJCSの延期や欝々とした情勢の中少しでも自分の中でのポケモンカードに対するモチベーションの向上を行おうと考え、大会参加・記事の執筆に至りました。4-0の【黒MM】だけではなく通算8-0の【連ラ】についても記事をかけと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、情報量が膨大過ぎて物理的に執筆時間が取れなくなりそうであったためひとまず【黒MM】に関する記事のみを投稿させていただきました。質問や追記希望があれば時間があるときに対応するのでTwitterのDMかDiscordの個人メッセージでお願いします。

 記事冒頭の通り、果てなき野望杯って大会のリモート部門のスタッフやってます。是非参加してください。待ってます。


引用・参考文献

・ポケモンカード トレーナーズウェブサイト
デッキ構築
(https://www.pokemon-card.com/deck/)
最終閲覧日 2021年5月28日

・ポケモンカード トレーナーズウェブサイト
第4期ポケカ四天王が決定!
(https://www.pokemon-card.com/info/2021/20210409_002870.html)
最終閲覧日 2021年5月28日



ここから先は

249字 / 1画像

¥ 200

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?