舞台刀剣乱舞「灯」初見の感想(ネタバレなしのはず)

綺伝 いくさ世の徒花  改変 いくさ世の徒花の記憶(綺伝 いくさ世の徒花“に取消し線入る)の大千秋楽が無事終わりましたね。配信を見させてもらいました。

新型コロナウイルスの影響で、演劇の形式を変えざるを得ず稽古期間も大変短い中でよくここまでの作品を作ったなと役者さんを始めスタッフ、監督さんたちのすごさを改めて感じました。

この千秋楽配信の少し前にYouTubeに稽古風景などのドキュメンタリー映像が公開されました。
ソーシャルディスタンスを守るという制限の中でどう表現していくのか。
刀剣乱舞らしさ刀ステらしさを失わないためにはどうすればいいか、試行錯誤をしていた様子が映っていました。

正直私はここまで普通の刀ステだとは思っていなかったので、見ながらとても驚きました。
役者さん同士の距離なんて全く感じない今までの刀ステと何ら変わりのない舞台だと思いました。

逆にソーシャルディスタンスのことをネタにして笑いを取っていたのがとても面白かったです。
刀ステの世界に入り込んでいたら唐突に入ってくるリアルの制限。
それが逆に、遠い未来と今現在の距離感だったりとか人と刀剣男士という違いだったりとかと合わさってとてもいい感じになっていたように思いました。

今までの刀ステとはっきりと違ったのは講談師の方が語り部として入っていたことでしょう。

刀ステの見どころの一つであった殺陣ができないものの、講談師の方の迫ってくるような語りが、敵が迫ってくる様子を思い起こさせるようでした。
講談は見たことがなかったのですがこれを機に見てみたいなと思ったり。
ちょうど刀ミュの歌合でにっかり青江が講談をやっていましたし、手を出すにはいい機会かもしれません。

ネタバレは無しの方向で行こうと思います。

今回の舞台は歌仙兼定の特命調査「慶長熊本」

私はゲームでの特命調査慶長熊本があまり好きではありませんでした。
なんだか話がよく分からなくて、刀剣男士が歴史を変える側にいるし最終的に裏切られてラスボスがガラシャで、ガラシャを倒したら敵だった地藏行平が仲間になるしで頭にはてなマークが浮かんだのを覚えています。(私の理解力がなかっただけかもしれませんが)

そんな私でしたが、この舞台を見てすごく納得しました。あそこの回想はそういう意味か。あの行動はそういう意図か。正直この舞台を見なければ理解できなかったでしょう。
やっと特命調査について理解できた気がしました。

キャラクターとしては、なんといっても七海ひろきさんが演じる細川ガラシャが心に残ります。

初の女性キャストということもあり多くの注目を浴びていましたよね。
私は女性が公式で出てこようが普通に大丈夫なタイプなのでどんなふうになるんだろうなくらいにしか思っていませんでした。

圧倒的な存在感はさすが宝塚のトップスターといったところでしょう。舞台映えしますね。背も大きいですから、刀剣男士や歴史上のキャストなど男性陣に囲まれても存在感が薄れることがありませんでした。

そして、山姥切長義。
新入りで歓迎されてなかった上本丸に全くなじんでなかった慈伝とは違い、しっかりと刀剣男士として本丸の仲間として戦っていることがすごくうれしかったです。
そして何より顔が良い。しぐさも良い。どこからどう見ても「山姥切長義」そのものでした。
公式と解釈が完全に一致して嬉しかったです。

獅子王も平安刀らしい教養の深さを見せてくれたことについて解釈が完全に一致しました。

偶に出てくる神様ムーブも解釈が一致。
忘れそうになるけど、刀剣男士は人ではない。
人の暗黙のルールなんか無視だし、価値観も違う。そういったことがきっちり表現されていてすごくよかったなと思います。


演劇界が厳しい状況の中でこの舞台刀剣乱舞は間違いなく一つの灯となったと思います。
徹底した感染対策と舞台上のソーシャルディスタンスの確保。
これから約二週間たっても刀ステを見に行った人やキャストさん、スタッフさんの中から感染者が出なければ、刀ステの上演方法を参考に様々な舞台が幕をあげる準備ができるはずです。
ほかにもいくつか2.5など大きめの舞台が幕をあげ始めていますし、こうした舞台が何事もなく千秋楽まで終われば間違いなく演劇に再び光が差すでしょう。

梅津さんが舞台あいさつで、これが演劇の力ですと言ってくれました。
演劇の力、たしかに感じました。受け取りました。
まだまだ地方民には生で見ることは厳しいけれど、こういった配信を通してリアルタイムで見ることができました。この日に配信があると思うと、毎日のいろんなことをかんばることができました。

演劇を見て、役者さんたちに笑顔を感動をもらいました。
本当にありがとうございます。

ネタバレアリの感想はまた、ディレイ配信などを見たあとで世界観の考察まとめをしてからにしようと思います。
なにせ最後の新作予告で半分くらい記憶が吹っ飛んだもので、記憶が曖昧過ぎて話にならんのです。
新作楽しみですね。舞台は豊臣。一期のキャストさんが変わったのは残念ですが、廣瀬さんと何かと縁のある方のようなので楽しみです。

ひとまず感想を吐き出したかったので、めちゃくちゃな文章かもしれませんがご容赦を。


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