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大雪の白川郷を旅してみた
そうだ、白川郷に行こう。
ふと、そんなことを思った。
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まさかこんな大雪になるとは思わなかった…。
高山から白川郷へ
白川郷に行く方法はいくつかあるけど
岐阜は高山から地元のバス会社、濃飛バスさんの定期観光バスを利用した。
たった1人のバスツアー
朝8時ごろ
宿を出て、高山バスセンターへ。
(ちなみに高山までは東京からだとバスが安い。時間も新幹線で行く場合とあまり変わらない)
天気は曇り、ちらほらと雪が舞っていたが積もってはいなかった。
この日は日本海側を中心に冬の嵐が吹き荒れるとの予報だったけど、高山はそこまで影響がなかった。
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カウンターで五箇山・白川郷の定期観光バスの申し込みをする。
このバスは予約制だけど、席に空きがあれば当日参加も可能なのだ。
受付を済ませ、渡されたチケットを見て驚く。券に書かれた座席番号に1Aと書かれていたのだ。
これって…。
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はい、参加者は僕一人でした。
いや、こんな贅沢ええんか?
ずっと中断していたツアーで、今月から再開したばかりなのだと、少し関西弁に似ている飛騨弁でガイドのおばちゃんが話してくれた。
(正確にはバスアテンダントさん)
コロナ前は人気のツアーで増発便を出したりと凄かったらしい。
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全く雪が積もっていない
8時30分、小雪に降られながら高山バスセンターを出発。
僕、ガイドさん、運転手さんの3人を乗せた大型バスは目的地に向かって長いトンネルに入った。
トンネルの先は雪国でした。
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是非ともこの写真と、一つ上の写真(高山市街)を見比べてほしい。
いや〜もうびっくりしたよね。
トンネル一つ抜けたらこの景色なんだもん。
高山から最初の目的地までは1時間半ぐらいだった気がする。
ガイドさんがマシンガン並みのテンポで白川郷について色々と話してくれたので、道中は全く退屈しなかった。
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きりこ、とはこの辺りの伝統的な楽器
ガイドさんが演奏しながら民謡を少し歌ってくれた
この辺りにある平高校は民謡部が強いらしい
雪に染まる隠れ里・五箇山へ
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空白、という言葉が頭に浮かんだ。
と同時に何故かドキドキしてくる。
なんだかすごい場所に来たぞ…。
人はあんまりに静かな場所にいると、逆に胸が高まるものらしい。
最初の目的地、五箇山・相倉集落は白川郷の少し北にある集落で、岐阜ではなく富山県だ。
周りの旅好きの間でも、「五箇山が好き」という人が多い。
定期観光バスを選んだのも、五箇山に来たかったからというのが理由だ。
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エンジン音が響くバスから降りた瞬間、あまりの静けさに圧倒される。
観光客もまばらで、動いてるものといえば空から降ってくる雪ぐらい。
ここまで来る人間は白川郷と比べたら圧倒的に少ないのだ。
とても静かで、まさに隠れ里といった趣だった。
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ガイドさんに案内されながら集落の中を歩く。
同じ合掌造りといえど、白川郷とは違いもある様で。
例えば五箇山で茅葺きに使われている茅は、白川郷と比べて細く、長持ちするのだとか。
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五箇山では屋根に積もった雪がそのまま落下してくる為
玄関が屋根の庇がない部分に設けられている妻入りだ。
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静か、あまりにも静か。
立ち止まって自分の足音すら消えてしまうと
完全に無音の世界。
一瞬、時が止まったのかと心配になるぐらい。
そんな中で音も立てずに空から雪が降ってくる光景がとても不思議だった。
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平家の落人が五箇山に来る以前から信仰されていたという
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なんと呼ぶのか忘れたが、このように垂れている部分がある木はとても古いのだとガイドさんが教えてくれた。
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歩いて5分ぐらいでほとんど見て回れる。
五箇山での滞在時間は50分ほど
正直、もっと滞在したかった気はする。
隠れ里の静けさはとても心地よかった。
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白川郷へ
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五箇山から南下。
白川郷では2時間40分ほど自由時間がある。
その間に昼食も済ませることになる。
白川郷の地図を見せてくれながら、見どころや昼が食べられそうな場所をガイドさんが教えてくれる。
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五箇山を見ている間にガイドさんが色々書き込んでくれた。
しかし、この日は運悪く白川郷にある飲食店の大半が定休日だった。
ガイドさんがわざわざ電話して確認してくれたものの、ほとんどの店がやってなかった。
仕方ないので高山で買ってきたパンを車内で食べる。
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水墨画の世界
せせらぎ公園駐車場に着いたのは昼頃で
平日だったけどバスが10台近く停まっていた。
乗用車も多く、五箇山とはえらい違いだ。
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キターーーーーーーーーーーー!!!!
であい橋を渡るとすぐに合掌造り集落。
これだよこれ!イメージ通りの白川郷だぁ!
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集落の中は五箇山とは対照的に、観光客で賑わっている。
雪がない地域から来ているであろうアジア系の外国人の多いこと。
おしゃれなBGMが流れてたり、喫茶店があったり、まるで都会に来たみたいだぁ。
この感じ、小笠原を旅行した時、母島から父島に行った時と同じだなあ。
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ガイドさんに撮影スポットや合掌造りの解説などをしてもらいながら集落を歩く。
白川郷は標高が低いため、雪もベチャッとしたベタ雪になる。
そのためか合掌造りも平入だ。
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ガイドさんが中まで案内してくれるとのことで
内部を公開している合掌造りの一つ、神田家へ
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神田家の囲炉裏
こうして火を焚いている家はここだけらしい
白川郷の中でも特に大きい家だけども
一つ屋根の下に数十人で暮らしていたというのだから驚き。(長男以外は結婚しても土地がないから家にいたらしい)
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雪を落とすためにこのような石組みをしているのだとか
公開されているとはいえ、今でも神田さんが住居として使っている民家でもあるという。
他にも、土壁は溶けるから壁は木の板だとか。
火事の際、すぐに家から出せるように仏壇の後ろの壁は取り外し可能になっているとか。
いろんなことをガイドさんが教えてくれた。
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和楽器の笙に使われる素材
囲炉裏の煙で燻されたものがいいらしく
今だに楽器屋が置きにくるらしい
茅葺き屋根の茅は田んぼの肥料に最適で、屋根をくくりつけている木の紐はよく燃えるなど
葺き替えの際にでる物も全て無駄なく使われていたらしい。
まさに自然と一体になった生活が送られていたのだなあ。
水墨画の世界
さっきからずっと繰り返してるけど
ちょっと周りを見渡すと、白と黒の見事な景観が広がっている。
雪ってのはこうも世界を美しくするのかと思った。
なんだか東京からずいぶん遠くに来たなぁ。
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要するに移動式スーパーである
白川郷の人にとって大事な買い物手段だとか
ちなみに歩いている最中、下校途中の小学生の一団とすれ違った。
全員、ジャージだった。
雪国の子供は強い。
例の景色
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白川郷といえばここからの景色だろう。
荻町城跡展望台というらしい。
最後にここに行く行程が組み込まれていたのでバスで向かうことができた。大変ありがたかった。
この雪の中、20分も登り道を歩くのは無理やって…。
(個人で来る予定の人はシャトルバスを使った方がいいと思う。間違っても歩きや自家用車で行かないほうがいい。)
濃飛バスさんありがとうございました!
ツアーに参加したおかげで、普通に白川郷に行くよりも何倍も楽しめたと思う。
特に内部公開されている合掌造りの神田家の中まで案内してくれたのはめちゃくちゃ驚いた。
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下半分が透明なゼリーになっている
写真写り悪いけど飛騨で食べたものの中で一番
美味しかった
ガイドさんにも運転手さんにもいろんなことを教えてもらった。
正直、ここにはその10分の1も書けていない。
ツアーの支払いには全国旅行支援でもらえるクーポンも使えるので、普通に白川郷に行くよりお得だと思う。
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ワークマンのケベック(靴)
それなりに冷えるとの予報だったので
上はヒートテックとロングT、シャツと中綿ジャケット
下は普通のパンツに合羽の二枚重ね
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