OKAMOTO-ABSINTE(2022/09/12)

 前回より1ヶ月半ほど経っているので、思い出しがてら印象に残ってることを書こうと思います。BGMはAll That Jazzの「時には昔の話を」で。

岡本太郎展

 所用で近くに行くことになったので、予定の時間までの間に岡本太郎展に行って来ました。ここの展示は写真がOKで、スマートフォンで写真を撮っている人も多く見ました(私もその一人です)。最初の鉛筆画から非現実というか不思議な見え方をする絵が多いのでこれは一体何を描いてるんだろうと頭をひねりつつ見ていましたが、順に見ていくと前に見た絵に描かれているモチーフが他の絵にも描かれていたりするので岡本先生の頭の中ではきっと固定化されたイメージを使って描いてるんだろうなあと感じました。
 私自身は芸術に明るい方ではなく、むしろ知識や技術云々を学ぶのは苦手なのでこういった展示のシンの楽しみ方というのはわかりません。ただ、せめて展示物はすべて(自分の感覚の内で)楽しもうと決めて、美術館の中の人が書いてくれた解説を読みながら進んでいました。解説って斜め読みしがちですが、当時の作者の話や絵の話をしてくれているので私のような楽しみ方の分からない人間にはかなりありがたいものだと思います。こと今回は抽象的な絵が大半なので、何を書いているかの解説は大変ありがたかったです。中でも読んで笑えたのが、「駄々っ子」という絵の解説で、ひげの生えたおしりみたいな生き物が描かれているなあと思って解説を読んだらそれは"犬"と書かれており、それがなぜかものすごく変でした。
 岡本先生の作品は終盤になってくると絵の表現が極端になってきたように感じ、それらが集まったフロアは目玉ばかりで少し怖いです。大阪では最後にかわいいオブジェが展示されており、印象の強い絵を見たあとの癒やしのようでホッとしました。
 音声ガイドはレンタルしませんでしたが、それでも2時間30分くらいは居たでしょうか。終わりに、図録を買って帰りました。展示会に行ったら図録を買うのは、小さい頃に両親がそうだったので私もなんとなくそれにならっています。

アブサン

 いつだったか忘れましたが、昔無頼派小説を読んでた時に"アブサン"というお酒があることを知り、当時(今も)キモオタの私は一度は飲みたいなあと憧れていました。最近連れて行ってもらったバーにて、そのアブサンを飲めたのでこちらでもまとめておきます。
 私はアルコールにはめっぽう弱く、度数3%のチューハイ1缶で気分が良くなります。ただ、お酒に関しては少ないながらも楽しい思い出しかないので飲むことが嫌いというわけではありません。(最も古い記憶の中で最初で最後の大失敗をしているので、以降自制して楽しんでいるためでしょう。。)
 憧れのアブサンは度数が55%です。前述したチューハイで満足奴の肝臓が耐えられるとは思えません。しかしこれを逃すともう二度と飲めないのではないかとさえ感じます。マスターに「いつでも薄めていいから」と言われた私はホイホイとカッコイイ(マスター談)アブサンのカクテルを頼んでしまったのです。
 ファーストインプレッションは「甘い」、そしてそれが過ぎれば「痛い」、そして「熱い」が喉元を通りました。私が出してもらったのはウォッカ・アイスバーグというウォッカにアブサンを少量混ぜロックで頂く超神水。甘い風味と共に痺れる舌、焼ける喉、劇物では?横に用意してもらった水を口に含み中和し、丸い氷が溶けるのを待ちながらちびちびと飲む私。カッコイイ・カクテルをカッコワル・スタイルで飲みました。
 カクテル自体の感想はというと、全体的にほんのり薬のような香りがしました。アブサンは薬草酒なのでそりゃそうか。先に書いた通り飲み口は甘いけど舌が痺れるほどにアルコール分が強いのでお酒が弱い人は絶対に頼まない方がいいです。
 帰宅後も夢心地で、少し横になって寝支度をしようと立ち上がったらアルコールのせいか足が一気に熱くなったり、翌日も頭はスッキリしてるけどお腹から喉元にかけてお酒独特の気持ち悪さが抜けてなかったり(酔いはなくて、ひたすらアルコールを消化している感じ)、まあ当然のように酒臭かったりで普段冒険しない私にしてはかなりハチャメチャにやりきったと思います。もう頼みません。

 ひと月以上間があくともう少し書けるなあと思うのですが、月曜もそろそろ終わるし、読み返すのが面倒な量になっているし、ここらで区切ります。