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警察学校入校式

今年も桜が咲き、各都道府県警でも「警察学校で入校式が行われました」というニュースが流れる時期となりました。

入校して一週間ほどは、この入校式のための練習でビシバシやられているんだな…、とニュースを観るたびに思い出しています。

たった一週間ですが、親元や慣れ親しんだ友人とも別れ、急に今までと違いすぎる環境で日中夜過ごさなければならなかった、とても辛くて長い日々。

あの頃に比べたら今は自由だなぁといつも思います。

警察学校の最初の期間は、学生気分が抜けないで、まぁ入校すればなんとかなるかー!といった甘っちょろい考えをへし折られるための期間です。

誰かがなんとかしてくれる、から、自分で勉強して身につけていかなきゃいけないんだ、と意識を正されます。

これがないと職場の仲間や市民、何より自分自身が仕事を円滑に進められなくなって困るので、必要な過程なのでしょうね。

入校式は、そんな意識改革に使うための大義名分です。

「そんなトロい動作じゃあ、入校式に恥かくぞ!」

といった感じで。

また、入校式は誰のために行われるかといえば、本部長が市民に

「今年の入校生も立派に統率します」

と報道を通じて見せるため。

毎年同じような構成でニュースに流すのは、警察官のイメージアップのために、流してくれるように警察側が依頼しているのかもしれません。

教官たちは、毎年変わる本部長の顔に、泥をぬらないよう今までと同じような感じになれるまでビシバシやります。

自分たちの立場を守るために。

なんていう目的もあるのだけれど、入校したての警察学校生にはそうとは敢えて言わず、父兄も呼んで

「立派になった姿を親御さんに見せるんだろ!」

と奮い立たせています。


このように、今は歳を重ねて客観的に見られるようになりましたが、渦中の警察学校生はそれどころじゃないですよね。

この後待っている最初の外出が許された時に、二度と学校に戻れなくなる人も必ず現れるでしょう。

そんな人には、このような事情を知っておいてもらえれば、そんな裏があったのか!と少しは心に余裕が出来るんじゃないのかな、なんて思いますよ。

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