幹部たちの心の支え
警察官は、実力社会とも言えますが、逆に言えば自分の努力次第で昇給できる職業と言われています。
警察官としての自分の地位を高めたいのであれば、試験に合格するように勉強していけばいいのです。
しかし、ある程度の地位を維持するには、単身赴任を余儀なくされることを覚悟しなければなりません。
課長クラスになると、自宅からの通勤は難しくなることが多いでしょう。
通勤片道一時間とすると、もし万が一の大災害や大事件が起きたとき、すぐに署に言って指示を出さなければならない存在ですからね。
仕事をとるか、家族をとるか、という選択を迫られながら、自分や家族の許容範囲を探っていくことが必要ですね。
そして晴れて仕事を選択し、昇給を辿っていく警察人生では、単身赴任を余儀なくされ、幹部専用の官舎というものを利用することとなるでしょう。
ただでさえ生活費が二重にかかってしまうため、少しでも家賃を抑えたい幹部は、大抵はここで暮らすのです。
せっかくの福利厚生ですから、使わない手はありませんよね。
さて、そんな単身赴任の幹部たちの心の支えとなっている存在があります。
それは、「スナックのママさん」。
意外に思えるかもしれませんが、日頃の鬱憤を晴らす場として提供するだけでなく、酔っ払った幹部を官舎まで送ってあげたり、朝ごはんを作って持たせてあげたりすることもあるそう。
警察の仕事にも理解があり、秘密をしっかり守って口外することはせず、その全部を包み込んでくれる存在です。
そんなママさんがいるスナックが、官舎の近くに存在し、赴任したら挨拶に行くよう、代々受け継がれているものなのです。
そんなお店には、警察署長名で贈られた感謝状が飾ってあったりします。
部下の前では偉そうにしている幹部も、甘えられる存在が私生活にあるのは面白いですよね。
だけど対価としてお金を払っているので、健全といえば健全な関係だと言えます。
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