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【或】魚人の月と嘘

「あぁ、どうしてそんな哀しげに弾くんだ?」
「君こそ勝手なアレンジはやめてくれ、陰気な曲調は梟にドヤされるんだから」
「ねえ、お客人だよ」
「あぁ、お客さんだね」
『さぁさぁお客様、今宵は僕達の演奏を聴きに来てくダサッてッぇ_____あぁ、ありがとうございます。』
少年は湖に映った月に見惚れているようだ
「ねえ、何しに来たんだろうね」
「あぁ、尋ねてみようか」
「手短に済ませてくれ」
三人三種そう言うと企むように目配せをして
少年に三つ問いかけた




「ねえ、これ元に戻すの大変なのに」
と、川を指さして言う。
「君は何もしないでしょうが」
「あぁ、それより魔女に一報入れた方が良いんじゃないか?」
「そうだな。君、梟を呼んでくれ」
と、言うと
水面に浮かぶ青白い丸がくしゃっと歪む
すると欠けた月の空の向こうから一羽の梟が飛んできた


『あぁ爺さん、魔女のところに宜しく頼むよ____ねぇねぇ梟のおじさんツテの魔女さん、そっちに小生意気が少年が行くよ__あぁ、なんでそんな言い方するんだ?________どうやら叶えたいことがあるみたいだから、君にできることがあれば手伝ってやってくれないか?』
梟がもういいかい?と目配せしたので三人と一つの影が頷いた。
あの魔女みたいな気味の悪い演奏はやめてくれ、と目で釘をさして森の方向へ飛んで行った。

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