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山登りレポート

 去年は鶴見岳一気登山もなかった。100キロウォークもなかった。だからやたらと自転車に乗ってみた。ただこの時期の自転車は寒い。
友達に3年目の山ガールがいる。去年あたりから、いつか私を山に連れて行ってと会えばお願いしていた。年が明けたある日、ついに山ガールから正式なお誘いが来た。
 早速、モンベルに行きトレッキングシューズと中厚アンダーウエア、厚手靴下を購入、書店では新大分百山も購入して、わくわくしながら週末が来るのを待って、前日の昨日は、リュックサックにパッキングしてみたり、装備を確認してみたり、まさに小学生の遠足前日状態で当日を迎えた。
8時半に夢ひこうせんに集合、鶴見岳にするか、霊山にするかは先輩山ガールたちの老練な判断で、鶴見岳は初心者も一緒であること、ロープウエイまでノーマル車で行くことも厳しかろう、ということで霊山を登ることに決定。車2台に山男3人、山ガール2人で乗り別れて出発。
 内稙田登山口駐車場から、自己紹介と軽い準備体操をして9時ちょうどにスタート、まずは34段の階段から、緩やかな登りに入る。気温は氷点下1度、肌が露出しているところは冷たく痛い。それでも10分も登った頃には、身体も温まって来た。5人の平均年齢は約48歳、リーダーは私より一回り上の大先輩の山のベテラン、足取りが軽い。私も山登りは鶴見岳しか経験のないほぼ初心者ながら、23歳のE君は全くの初めて、リーダーの次を歩いて、その次に次に若いH君、そして私と私を誘ってくれたOちゃんの順で登ることに、歩き始めて直ぐに、登り口近くに住まいがあると言うTさんと出会う。山では出会うと直ぐに友達だ。共通の友達も多い。そのまま一緒に登ることに、いろいろと披露してくれる地元話に登山の経験談が面白い。
 30分もぜずに雪景色に出会えた。沢を渡り、とうふ岩を眺め、砂防ダムを覆う氷柱を愛でて、凍り付いた川に目を奪われて、新雪に着いた足跡にシカ、タヌキ、イノシシなど、私たちの先を歩いた生き物を思い浮かべる。2時間近くで一面凍り付いた野鳥の森の池でトイレ休憩を取る。こんな低山にもこんな素晴らしい場所があるのか。森林カフェはお休みだった。霊山南登山口で12時、お昼は頂上までお預けだ。登ること15分で標高610メートルの山頂に到着。喜びのポーズで写真撮影、そのまま展望台へ横移動、第一展望台では6歳の子供が両親と一緒に登って来ていた。両親からの最高のプレゼントだわ。いや、逆に両親への子供からのプレゼントなのかも知れないな。私たちは第二展望台まで行って、大分市内を見下ろし、遠くに見える鶴見、由布を眺めながら昼食に取り掛かる。私はモンベルの水筒で温かいコーヒーと冷たいコンビニおにぎり、若者はジェットボイルでお湯を沸かして、何度かヤケドしながらカップラーメン、それぞれが思い思いにアウトドアでの食事を楽しむと言いたいところだけれど、ここは寒くて冷たい。動きを停めると一気に痛いくらいいに冷やされてしまう。最高の景色を眺めながら気持ちは暖かくなるのに、時間が経つにつれて身体は冷やされてしまう。ここは春、夏、秋が最高かも知れないと誰かがつぶやく。さあ、寒い下ろう。
 滞在時間20分、駆けるように下る。ただこの長い下りは膝がヤバイ、ベテラン山ガールがスイスイと踊るように駆け下りて行く。素晴らしい体幹だ。一番若い初心者Eくんも奮闘しながらも徐々に登りの疲れが出たのか、彼曰く乳酸菌が溜まったらしい。乳酸菌ならもっと頑張れるだろうとH君が突っ込む。途中からトレッキングステッキを1本、徐々に遅れ始める。でも頑張っている。トレッキングステッキ2本、歩き方が少し斜めになる。それでも立ち止まらない。Tさんが協力にサポートしながら、皆と遅れること15分、ついに拍手で迎えられながらのプチ感動のゴールとなった。最後、34段の階段を途中まで後ろ向きに、最後は笑顔で降りて、またまた拍手で約5時間に及ぶ霊山登山が怪我もなく終わったのでありました。
 参加した皆さん、お世話になりました。そしてお疲れ様でした。また、一緒に登らせて下さい。以上、もっともっと書き続けたいけど、今回はこのくらいにしておきます。

2021年1月10日

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