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かみさんと裁判所に行く

 あらあら夫婦喧嘩の仲裁に行くのか、ついに裁かれに行くのか、そんなんじゃあない。
 3人の障害当事者が原告なって、巨大企業JR九州に闘いを挑むという、まるでドラマにでもなりそうな裁判の傍聴に行って来た。このお三方は共にFB友で、弁護してくれる先生方も薬害訴訟でお馴染み、どんな時でも障害当事者や支援者である私たちの味方の徳田先生を中心とした弁護団だ。
 昨年の9月に提訴したJR九州駅無人化反対訴訟、損害賠償請求額一人あたり11万円、お金の問題じゃないのよ、上場企業JR九州の地方都市のそこで暮らす障害者や高齢者と、その他の予備軍全員への心意気を問うているのだ。鉄道事業の公共性は日本全国を線路が繋いでいた古き良き時代から、モータリゼーションの隆盛で、儲からない路線を第三セクター化してみたり、なくしてしまったりしながら国鉄が民営化され、さらに公共性を薄めながら、地方路線は減便され、乗降人員の少ない駅はどんどんと無人化されて今日のこの裁判、来るべき時は来たのだ。
 今日は第1回口頭弁論の日。14時に裁判所前集合すると、裁判所の係の人が駐車場の誘導、傍聴抽選の案内など、気配り心配りを尽くしていた。こんなことでもないと会えない知り合いと声を掛け合う。原告団が集まったところで、マスコミ向けの入廷行動、歩道から裁判所正面玄関に長い行列が入って行く様子をしっかり撮影して貰った。続いて、傍聴席の整理券が配布され、車椅子席抽選と一般抽選、(選に漏れた人は弁護士会館に移動して閉廷を待つことに)
 その後、3階の1号法廷に入廷、コロナ予防で傍聴席は車椅子もたがい違いに4席、一般席も中1人空けての着席、約50名くらいの傍聴かな。開始15時半まで、係の人からの注意事項のアナウンスと原告の弁論位置の確認などがあって、弁護団の入廷、被告の入廷、裁判官の入廷で、まず、マスコミの撮影が最初にあって、経過時間のカウント、時間制限があるらしい。
 さあ、始まった。裁判官による証拠書類の確認があって、原告の吉田さんが証人席にヘルパーを伴って移動、口にくわえた棒が文字盤を指す。ゆっくりと読み上げるヘルパー、自己紹介と挨拶、これからヘルパーが代読することの案内と抜かりはない。ヘルパーが予め作成した意見陳述書をゆっくりと明瞭な声で読み上げる。内容はこちらを参考に。。。(https://mainichi.jp/articles/20210204/k00/00m/040/205000c)
 続いて、代理人弁護士の意見があって、裁判官が今後の日程の確認などをして16時には閉廷となった。
 裁判所の次は、先の待機組の待つ弁護士会館に移動、裁判の報告と争点の整理と質疑が行われた。その中で徳田先生が印象に残りことを話していた。裁判所を取り巻く人の数が裁判官に、裁定する判断が如何に重要であるかの評価にもなる。だからこれからも、裁判所を取り巻くくらいの人が集まるように、たくさんの人に事の重大性を伝えて行くことが大切なんだと、なるほどなぁ。そして、最後に「JR九州駅無人化訴訟を支援する会」の結成会が駆け足で行われた。
 以上、かみさんと二人、学びの多い一日だった。最後は、福源で慰労会と称した腹ごしらえ。

2021年2月4日

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