見出し画像

腹の立つ選挙

 雨上がりの日曜日は、衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査の投票日だ。珍しく家族4人で最寄りの投票所、別保小学校に向かう。10時過ぎの小学校は車の出入りで混雑していた。投票場所は校舎とグランドの奥にある体育館、グランドは運動会の準備でテントが沢山立てられている。水はけのいいグランドだろうけど、昨夜の雨の後では、端っこはじゅるじゅるで車椅子のタイヤは轍を残して砂が塗されて行く。
 さて、体育館のスロープをかみさんだけが九十九折れて行くと、生乾きの雑草が行く手を阻む。カチン、選管はこの状況に気が付かないのか。受付嬢に強制的に消毒を促された時に、スロープの状況を伝える。伝える相手が違う気もしたが、6秒経つと腹立ちも失せ、腹立ちの記憶までもなくなっても拙い。
 比例の投票用紙を受け織る時に、帰りは戻っていいかと聞くと、車椅子を前にしてお帰りは向こうからと案内するから、またまたカチン。車椅子は出口の段差を通れないだろと少しだけ強めに言うと、あっ、入り口から出ても大丈夫ですと、これは去年も同じやり取りをしてるよなと、怒りを飲み込みながら投票に思いを託して折り畳んだ用紙を投票箱に入れる。最高裁の連中にも、鉛筆が折れそうな程に力を込めて全員にバツをしてやる。
 そして、入り口から出て、また雑草が邪魔するスロープでかみさんが立ち止まるも、雑草を避けてやる優しさを奪ったのは選管だとばかりに、写メだけを撮って、腹立ちまぎれに国民の三大権利の選挙投票を終えた。
 気になるのは私以外の家族がどこに投票したのかなんだけど。一番世間知らずのはずの次男が、趣味が国会中継視聴で全ての政見放送を見ていることだ。聞けばどうも政界の力関係の対して自身の権利が一番効率的に作用する政党、候補者に入れようとしている様子、さて、どこに入れたのやら。20211031

ここで頂く幾ばくかの支援が、アマチュア雑文家になる為のモチベーションになります。