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「虫展」最高!

 土曜日の今日は、かみさんの定期受診の日、朝からあちこちが痛い、この前は訪問看護さんから少しむくみがありますと言われたと話していたから、いやいやむくんでるんじゃなくて太ってるだけ、むくむと言ったのは、訪問看護さんも太ったとは言い辛かったから「むくむ」という表現に言い換えただけ、優しい看護師なんだよ。「何言いよんの」とご立腹のかみさん。

 昼前に主治医の診察、開口一番、甘い物ばかり食べてませんかと言われて、かみさん苦笑い。ほらみたことかと私。難病の症状そっちのけで栄養指導が始まった。言っても分からんと思ったのか主治医、ネットで60代の女優さんの一覧を検索して、ほらこの人もこの歳でこんなに綺麗、あなたも食事に気を付けて、深呼吸をしっかりして、頑張って綺麗になりなさいと、そこまで言うかと思う程に的を得たアドバイス、いやもうこれは言葉の処方箋を頂きました。診察室を出て、「ほら見ろほら見ろ」と私。

 さて、その後は昼だったけど、流石にすぐに食事とはならず、OPAMで今日から開催の「虫展」に行ってみた。養老博士の世界観に触れられるのが楽しみ。いいことにかみさんが障害者手帳を持っているので介助者共に無料で入場。

 一気に養老博士と昆虫写真家の小檜山先生の異次元ワールドに引き込まれる。ほんの数ミリの虫が壁一杯に拡大された写真の迫力が凄い。のけ反ってしまいそうになる。そんな鮮明な写真の撮影技術の紹介から、3Dの映像を手元でコントロールして観察出来る装置を操作してみたり、部屋一杯に広がり流れる夥しい虫たちの映像はずっと見ていられる。養老博士の言葉もあちこちに散りばめられている。例えば、「生きることは、取り返しがつかない時間を通過することだ。通過していく主体は、二度と同一の状態をとることはない。だからすべては一期一会となる」

 なるほどな。標本などの展示をみながら、子供の頃に今の大分市美術館のある上野の森、当時の墓地公園に虫取りに行ってた時のことを思い出す。一本の木を蹴飛ばしたり揺すったりすると、頭の上からボタボタと10数匹の虫たちが落ちて来る。カナブン、クワガタ、まれにタマムシとが落ちて来ると誰が持って帰るか大騒ぎになったりした。セミもトンボもチョウも捕った。あの時も今もそうだけど、小さな名も知らぬ虫たちが居たこと居ることは知ってはいる。養老博士たちは、山を歩くとき野山を歩くとき、知ってる虫だらけで賑やかなんだろうな。私たちが知らない草たちを雑草と言って、やり過ごすのとは違って、こんな養老ワールドが覚醒してしまったら、一歩外に出たら、賑やか過ぎて大事だろうな。いや、本当に堪能させて貰った。かみさんは始終、腰が引けていたけど、少しは虫好きになったのではなかろうか。

 その後は、パークプレイスのフードコートで主治医の言いつけそっちのけで腹ごしらえ。大丈夫かかみさん。20240713

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