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AFC女子アジアカップ決勝 中国対韓国戦の感想

 アジアカップ、日本は準決勝で敗れてしまったが、その日本にPK勝利した中国と予選で日本と引き分けた韓国の対戦、これは観ておかねば、と、やっとアーカイブ視聴した。外国同士の試合をこんなに集中して観るのは自身初めての経験だったが、集中して観ると、なかなか面白かった。

 全体的な印象でいうと、中国は連動性を感じさせるパスワーク、縦にくさびを入れてポストプレーで落としてその間に追い越すプレーで受ける、みたいなシーンが沢山あり、しばしばリズムよく何本もパスがつながることがあった。対する韓国は、手数をかけず、シンプルにできるだけ早く縦パスを入れてカウンターを狙うようなサッカーを展開しているように感じた。

 個人的に印象に残った選手は、中国はFWの18番の選手とMFの6番の選手。18番の選手は何度もポストプレーで経由して攻撃のリズムを生み出す役割を果たしていた。後半のPKのキッカーを務め、2点目もテクニック素晴らしい右サイドの突破を魅せ、センタリングアシスト。3点目もアシストの前のパスで絡んでおり、全得点に関係している。6番の選手はゴールに絡むことはなかったが、独特のアイディア、リズムで突破するシーンがあり、シュートも積極的に打つ選手で面白い選手だと思った。あとは90分台に、中国DFのクリアミスをゴール前で韓国の選手に見事なボレーシュートを打たれてしまうシーンがあったが、あれをよく中国のGKは止めたなと思う。

 一方、韓国のGKは、後半の最初のPKで、中国のキーマン18番が蹴るキックを完全に読んでいたが、惜しくもゴールを決められてしまった。本当に紙一重だった。あのシーンで止めていれば、試合の展開は全く変わっていただろうし、韓国のGKがMVPと感じられるような試合になっていたかもしれない。韓国は8番のボランチ?の選手は見るからにパワフルなオーラのある選手だが、技術も高かった印象。前半42分の体を入れてボールを奪いきり味方につなげたシーンはさりげなかったがテクニカルだった。韓国の1点目は韓国らしいスピーディーな展開でゴールが決まった。右サイドを13番の選手がスピードで突破して中に折り返し、中央で11番の選手が詰めた。

 全体を通しては、中国のボール支配率が高く、シュートもやや多かったので、内容通りの結果となった。中国は監督が日本人ということもあり、パスワークを大事にするサッカーが、日本的だなと感じられた。

 ただ、この試合をまるまる観て、ああ、日本は負けるべくして負けたな、とはならなかった。ボールへのプレッシャーも日本の試合よりゆるい雰囲気が漂っていたし、ひとつひとつのプレーの判断のきめ細やかさでも日本が上回っていたと思う。贔屓目かもしれないが・・・。アジア3連覇を逃してしまったのは悔やまれる大会だったと言わざるをえない。

 それでも優勝を決めたのは中国。サッカーをする楽しさや喜び、チーム全体の一体感を感じられる、良いチームだったと思う。チームとしてのまとまりの部分や、諦めない気持ちの部分で、日本を上回っていたかもしれない。この最高の結果を前向きな力に変えて、今後さらに成長した姿をみせてくれるかもしれない。

 女子サッカー中国代表の関係者の皆さん、おめでとうございます。

以上、2022.2.11DAZN観戦後の感想でした。


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