【読書記録】『アレルギーのない子にするために1歳までにやっておきたいこと15』
皆さんこんにちは、第1子妊娠中のmimi です。いわゆるバリキャリ・高齢出産妊婦です。最近、やっと産休に入り、気になっていた育児書を何冊か読んだので読書記録という形で書いてみたいと思います。
今回の本はこちら。
『アレルギーのない子にするために1歳までにやっておきたいこと15』
私自身は幸い花粉症以外のクリティカルなアレルギーはなく、食べ物なんかも何でも食べることができます。丈夫に産んでくれた両親に感謝です。
知り合いで小麦アレルギー持ちの子がいるのですが、毎年誕生日ケーキを探すのに苦労するという話をよく聞きます。
今でそグルテンフリーのトレンドから米粉を使ったお菓子の選択肢は増えましたが、数年前は小麦を一切使用していないケーキを見つけるのは至難の技でしょう。
アトピー性皮膚炎で薬が欠かせないというお子さんをお持ちの方もいらっしゃいますね。子供が小さいうちは、掻いちゃダメというのも通じず掻きむしって血が出てしまう、なんてこともあるでしょう。
アレルギーは出来るだけないようにしたい、そんな思いでこの本を手に取ってみました。
読書メモ
アレルギーは増えているのか?
実は大人も子供も増えている。子供では10年前と比較して1.5倍
そもそもアレルギーの発症原因は「本来持っている免疫機能が正しく機能していないこと」
アレルギーが増えている要因は、遺伝要素ではなく「環境要素」
子供のアレルギー症状はどのようなものがあるか?
1. アトピー性皮膚炎
2.アレルギー性鼻炎・花粉症
3. 気管支ぜんそく
4. アレルギー性結膜炎
5. 食物アレルギー
それぞれどのような症状が現れるか?
1. アトピー性皮膚炎
生後2~3ヶ月目くらいで発症する、顔に赤みのある湿疹が出る
脂漏性皮膚炎との見分けとして、2ヶ月以上治らない or 1歳になっても治らない場合はアトピー性皮膚炎の可能性が高い
2. アレルギー性鼻炎・花粉症
2歳での発症事例あり
朝夕に症状が出やすい
3. 小児ぜんそく
息をするときにヒューヒュー、ゼイゼイという喘鳴音を伴い呼吸困難を繰り返す病気
乳幼児の頃は風邪のたびにこういう症状が出るため診断はもう少し成長してから
4. アレルギー性結膜炎
目の痒みが特徴。鼻詰まりやくしゃみを伴う
5. 食物アレルギー
離乳食とともに始まる
じんましんや痒み、人によっては消化器、呼吸器など全身症状が出る場合もある
なぜアレルギーが増えているか?
遺伝ではなく、環境の変化
イギリスの研究者が発見したのが「衛生仮説」。衛生仮説とは「衛生環境の良い中で育つことによって、かえってアレルギー疾患が増加する」という考え方
文明が発達した現代の何でもかんでも「除菌・滅菌」がアレルギー耐性となる免疫機能の正常作用を妨げている
田舎で育った子供より都会で育った子供の方がアレルギーが多いこともわかっている=自然環境との接点が将来のアレルギー耐性を強くする
子供をアレルギーにしないためにやっておくこと15
【妊娠中】
①食生活は和食中心にバランスよく
無菌状態の子宮内から、赤ちゃんが経膣分娩で産道を通ってくるときに母親の腸内細菌をもらう
良い腸内細菌を渡すためにも母親は体調を整えて、ビフィズス菌でいっぱいの腸内フローラにしておくことが重要
高脂肪・高タンパク vs 低脂肪・高食物繊維の食事により、便1gあたりのビフィズス菌は10倍も変わる
②食物繊維で腸内細菌のバランスを改善
腸内細菌に利用される水溶性食物繊維(リンゴなどの果物、野菜、コンニャク、昆布、ワカメ)を積極的に摂る
③オリゴ糖たっぷりの食事
ビフィズス菌を増やすためにオリゴ糖が重要。含有量が多いのがゴボウ、アスパラ、タマネギ、ニンニク、バナナ、きなこ、ハチミツなど
④腸内細菌を増やす「プレバイオティクス」が大事
有用菌を増やし、有害菌の増殖を抑える働き
食物繊維もプレバイオティクス
⑤母親の体調を整え、ストレスを溜めない
精神的ストレスが増えると、ビフィズス菌などの善玉菌が減ってしまう
⑥食物あれるぎーのない人は除去食をしない
「除去食」とは妊娠中に特定の食材を食べないようにすること。かえって逆効果。10年前までは日本でもこの考え方がもてはやされていたそう。
⑦出産前の抗生物質に注意
分娩が近くなったら抗生剤を控える。腸内フローラのうちビフィズス菌がゼロに近くなってしまうため(産道での赤ちゃんへの受け渡しができなくなる)
完全復活には3ヶ月くらいかかる。風邪をひいても妊娠中は抗生剤を安易に飲まないこと
【出産&出産後】
⑧なるべく経膣分娩を。帝王切開の場合は初乳でリカバリー
自然分娩によって母親からビフィズス菌を獲得できるから
帝王切開の場合は出来るだけ早い段階で初乳を飲ませる。乳首の乳腺にはビフィズス菌が付着しているため咥えることで獲得できる
⑨授乳は最低でも6ヶ月続ける
母乳には免疫力を高めるオリゴ糖など重要な成分が豊富に含まれている
生後6ヶ月まで完母の場合、混合母乳に対して有意にアトピー性皮膚炎の有症率が低かった調査結果がある
⑩母乳が出ないなら母乳マッサージを推奨
11. 汚いからダメ、は控え目に
衛生仮説より、乳幼児期に自然の中で色々な菌にさらされて育った方が元気に育つ(舐めることで免疫を高めている)
12. 離乳食にもオリゴ糖や食物繊維を
13. 母乳の抗アレルギー作用を増加させる食事を摂る
プロバイオティクスを摂取することで母乳中の抗アレルギー作用が高まる。魚の脂(EPA / DHA)など。
14. 母親が子供の好き嫌いを作ることを知る
味蕾は妊娠15~17週に形成され始め、甘さや酸っぱさ、しょっぱさなどの基本的な味がわかるようになる。羊水を通して様々な味を学んでいる
妊娠期に色々な食べ物を食べるように心がける
15. 乳幼児に不要な抗生物質は投与しない
風邪や扁桃腺炎、中耳炎になり抗生物質を飲むと、病原菌だけでなくビフィズス菌を主とする腸内細菌も死滅させる
アメリカでは2009年に「小児の抗生剤投与はぜんそくの発症を促す」という論文が発表された
感想
シンプルにするためにちょっと極端な書き方になってしまったかもしれませんが、ポイントは押さえてあると思います。
改めて「汚いから全部除菌する」は後々アレルギー発症に響いてくるんだなと。あとは経膣分娩で腸内細菌を受け渡しするというのは驚きでした。
そして母乳。
栄養素的には粉ミルクも進化しているでしょうから、粉ミルクでいいや〜なんて呑気に思ってましたが、やっぱり母乳には粉ミルクにはない作用があるんですね。母乳信仰=怖いな〜なんて思ってましたが、理由があるという事もわかり、すっきりしました。
とは言っても、母乳がちゃんと出るタイプなのかは分かりません。出なかったら出なかったで仕方ないですが、マッサージなど今から出来ることは取り入れていきたいと思います。選択できるように。
ちなみに自分の母親は母乳が出ないタイプだったそうで、私自身は粉ミルクで育ったみたいです。先述した通り、喘息もアトピーもアレルギーもないのでまあ例外もあるという事ですね。
ということで、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!何かの参考になれば幸いです。
mimi
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