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チームワークの源は、間違いなく「自分の心の奥にある想いの言語化」

ワタシは自分の得意を発揮。
妹は彼女の得意を発揮。


父の介護が始まったのは、ちょうど2年前の6月9日でした。
ワタシと妹は、同じ家で育ったとはいえ、まるで違う性格。そんなの当たり前だけど、父への介護の熱量と家族観までも違いました。
介護ってその違いを浮き彫りにする側面がありますよね。
うちは母の介護もあったのですが、その時は父を中心に介護をしていたので、それほど妹と違いを自覚し合うことはなかったようなのです。

まずワタシが前のめりになる場面と、妹がなる場面って違ってて、最初のころはその違いがストレスでした。
ときどき、どっちのほうが父を大事に想ってるか、愛の重さを競争をしてるのか??って感じたことさえも。

ワタシが感じたくらいだから、真横でみていたオットはなおさら気づいたのでしょう。あるとき、
「愛し方が違うだけだと思うよ。闘うところじゃなくて協力しあうとこだよ。お義父さんはムスメに愛されてて、ほんとシアワセな人だね」
って言われました。
あ、ほんとだ。そんなふうに見てなかった、って自分を観察することができたし、妹との関係を俯瞰図でみはじめることができました。

で、俯瞰して観てみると、妹はワタシと争ってるわけでも、自分の愛し方を正当化してるわけでもなくて、大好きだった祖父母や母の死を通じて知った自身の後悔と対峙し、父との時間で悔いの少ない暮らし方を自己表現したいだ、って気づきました。
物理的な距離があるぶん、精神的に近くで支えたいんだ。
父の娘である時間を、濃密なものにしたいんだ。

ワタシは、オトコヤモメになった父と8年二世帯で同居したから、父のパートナーのような役割も担ってきました。
人間関係・年中行事・家族観に死生観まで話しながら暮らしていたのですから、つい「そこは知ってる」「解ってる」「そうじゃないはず」っていう大前提から入っていたのです。
ワタシこそ、自分の判断や情報を正当化しようとしていたのかもなって気づきました。

なので、そのことをまるごと妹に伝えました。
子供のころから妙に大人びた人だった妹の精神はいまでも成熟していて、
「それだけお姉ちゃんが責任感を感じてるってことだと思う。私は同じものを背負えないけど、お姉ちゃんとは違うところを背負うから、おまかせください! それになにがあってもお姉ちゃんの味方になる!」


父の介護というロードの伴走者が、一番の味方だっていう宣言。こんなすごいことはありません。まさに百万馬力!!
介護へのストレスは、一気に軽減されました。


今日も妹と、父の誕生日祝いと父の日祝いをしようと、父を老人ホームに迎えに行って、三人でランチデートをしてきました。

妹は、笑顔で車椅子を押し、父と蕎麦屋の熱燗で乾杯し、父が欲しいっていうものを探して選ぶ。
ワタシは父が欲しいものが売っているお店まで車で行き、父が見たいであろう景色のところに行き、父が知りたいであろう地元の情報を伝える。

妹は得意の裁縫で、父のズボンやシャツの袖を直し、ライフクオリティを上げる仕事。
ワタシは得意の模様替えで、ホームの部屋を父が使いやすくなるようにいくたびチェンジする役目。

妹は、夕飯が終わってヒマになった父が毎日電話をするそうで、父の日記を聞くやくどころ。
ワタシは、週に一度くらいの間隔で父の御用聞きをする。


今日、父が元気に二人前の蕎麦をたべ、熱燗を飲んだっていう話をしていたら、
そのコンビネーションで親の介護ライフを協働できていることがいいねって、オットから言われて、そっか、この2年で変わったなって思ったのでした。

父の介護にかかるお金のことは不安ではあるけれど、
妹とリスペクトしあったり、違いを理解しあってそこを受け止め合ったり、子供の頃から変わらないところを魅力って伝えあって、無限に喋っていられるくらいの関係になってることは、父の辛い現実を受け止め合った副産物だなぁって思います。ハキダメの鶴が妹との信頼。

その副産物を得られたきっかけは、言語化です。
考えたこと。思ったこと。疑問に思ったこと。妄想する未来予想図。言われて辛かったこと。起こってしまって困っていること。その時の自分の気持ち。
といったことを、ワタシはもともとヘタじゃないからだけど、妹に伝える。
すると妹も、手を抜くことなく対話を続けてくれる。
意見が合わないことももちろんあるわけですが、どっちかの意見になるっていうより、2人で新しい道を探れるまで、何度も同じことを話し合う。

その結果。
ワタシは自分の得意を発揮。
妹は彼女の得意を発揮。

が出来てきたなぁっておもうのです。
父が今日もご機嫌でいられたのは、9割老人ホームの方たちのおかげだけど、1割はワタシと妹によるチームワークで、そのチームワークの源は、間違いなく「自分の心の奥にある想いの言語化」

毎日、心の奥にある言葉を探しながら暮らしてきたことが、とても暮らしやすさに繋がってるんだなぁっていう体験談でした。

もろほしゆみことおしゃべりしたい人、あつまれーーのZOOM。

2024年6月18日 火曜日
午前10時
午後21時

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