4/9 アイドルが躁鬱拗らせて閉鎖病棟に入院してみた

(直筆の日記がまだ読めるものだ…書き起こししやすい!!!)


初日の日記と初対面を迎える主治医へ伝えたいことを書き記した後、本いっぱいのかばんから1冊選んでじっくり読んでいた
少し飽きたので共用スペースでめざましテレビを観た
テレビでは芝桜が綺麗な風景が紹介されていて患者さんが「わぁ」と声を上げたり看護師さんが「綺麗ですね〜」なんて話しかけていた

そうしてるうちに朝食の時間になった
決まった時間になると温かく栄養のある食事をいただけることはどんなにありがたいことか…幸せだ

歯磨き、洗顔、服薬を済ませ本の続きを読んだ

星野源「蘇える変態」
星野さんとの出会いは地元の個人経営の本屋。
老人が多い街とは思えないカルチャーの最先端を常に感じさせる本のチョイスだった
わたしはその本屋でたくさんの素敵な感性に触れてきた
文庫本でも雑誌でも写真集でも、月に一冊自分が読みたいと思った本を買いなさいと親に与えてもらっていた
星野さんのエッセイ処女作「そして生活は続く」が平置きされていて、表紙のイラストになぜかすごく惹き込まれてレジに持っていった
もともと伝記やエッセイなどその人が生きた跡を辿るのが好きなんだけど「そして生活は続く」ほど笑ったエッセイはなかった
そんな星野さんが仕事に忙殺される様子、くも膜下出血と壮絶な闘病を経て正しく蘇える過程が描かれている
何か今の自分にヒントになるんじゃないかと思い、病院に持ち込んだ。

本がめちゃくちゃいいところで主治医が挨拶に来てくださった

え?本当に?この方が?主治医???
今まで出会った中で一番歳が近くて某アイドルに似てる女性だった
でも瞳には確固たる意志が宿っていて、
この先生になら全てを委ねても大丈夫だろうという確信が持てた


そんな主治医から聞き捨てならないことを告げられた

「ミミヒメさんが以前診てもらっていたお医者様、抗不安薬や睡眠薬を東京都の規定を大きく上回って処方してらっしゃいます。
何か特別な書類を大量に書いていないとあり得ないです。」

そんなこと可能なんですか?????
いや、多いなとは思ってた
思ってたけど、規定ぶっ飛ばしてたん?????
もう、支障のない範囲で是非とも減らしてください。女神の仰せのままに_________

そして午前と午後1本ずつ喫煙する許可が降りた
1日2本吸えるだけでもありがたいです泣
これ以上わがまま言いません泣

本来食事は共用スペースに取りに行く決まりなんだけど
まだまだ慣れない環境と生活リズムに疲れてしまったのか配膳の時間を過ぎても眠っていたらしく
ヘルパーさんが持ってきてくださった
大変申し訳ございません…ありがとうございます…
というか昨日から思っていたのだが机が小さすぎる&おぼんが平均より明らかにでかい
これは入院中1回はひっくり返す予感がする


その後、恩師であり姉であり友人である女性が闘病の末亡くなったことを知った。
最後に彼女のTwitterを見た時険しそうなツイートをしていたので予感はしていたけれど

とにかくここを出て、生きて、夢を夢で終わらせずに成し遂げてから彼女に会いに行かねばと強く思った。

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