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わたしのお気に入り☆1/26 銅製玉子焼鍋

週末のこと。

ようやく調子を取り戻してきた身体をゆっくりほぐそうと、お気に入りのスーパー銭湯へ行くことに決めていた。たまに母子で朝からお風呂に浸かりにいき、一日中まったりと過ごすのがわたしたちの極上の休日なのだ。

朝起きて、車中で食べるための朝食を準備する。

お気に入りの近所のパン屋さんの食パンと、冷蔵庫をのぞいたらタイミング良く農家さんから届いたばかりの卵に、コストコで手に入れたクラテッロ(生ハム)があった。

よし、今日はサンドイッチにしよう。

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1/26(日) 本日の一品

銅製玉子焼鍋(中村銅製作所)

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関東でたまごサンドといえば、ゆで卵をマヨネーズで和えたたまごサラダを挟むのが一般的みたい。だけど、関西人のわたしにとって、たまごサンドはそれだけじゃない。どうしても、ふわふわの食パンに出汁の利いた厚焼き玉子を挟んだほうのたまごサンド、が無性に食べたくなるときがある。

うちでは長年、どこで買ったかすら忘れたような、古いテフロン加工の普通の玉子焼き器を使っていた。次に買い換えるときには絶対にプロの料理人が使うような銅製のものがいいと思っていたのだけれど、使用頻度が少ないのでこれがなかなか壊れない。

いつしか夢は何年越しにもなり、すっかり忘れかけていた玉子焼き器だが、ついに焦げ付きがひどくどうにも使いづらくなってきた。

そんな時、たまたまネットで見つけたのがここの玉子焼鍋だった。

厚めの銅板で形成され、表面に錫が焼き付けられたこの玉子焼鍋は、熱伝導性や保温性に優れ、ムラなく均一に熱が伝わるため、焼きムラや焦げつきが起こりにくいというところが特長。


調理器具を選ぶ時、ビジュアルの良さはわたしにとって結構大きな決め手となる。

いくら素晴らしい性能を誇ったとしても、見た目で素敵!とならなければ全然惹かれないし、逆に一目惚れしてしまうようなルックスのものは、例え実用性で劣っていたとしても即決で買ってしまうことも。

この銅の玉子焼鍋はシンプルで美しく、大切にお手入れをしながら一生付き合っていきたいと思わせる、品格のようなものを備えているように思えた。

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そうしてちょっと背伸びをして手に入れたそれは、見た目だけでなく実力も桁違いだった。

初めて使った時、天は二物を与えるとはまさにこのことなのね!と感激したくらい、焼き目が美しくかつふわふわに仕上がり、人生で最高と胸を張って言える玉子焼きが焼けた。

その頃、小学生低学年で突然料理にハマり出した娘も、使ってみたい!と熱望していたので、ある日貸してみたら、いつもボロボロになってしまっていた玉子焼きが、一発で驚くほどの素晴らしい出来になった。それから娘はしばらく、毎週末早起きして朝食を作ってくれるようになった。


やはり、安物買いの銭失いとは良く言ったもので、テフロン加工の安いフライパンはダメになるのも早い。そういうものを数年に一度買い換えつつ使うのなら、思い切って身に余ると思えるくらいの良い道具を手に入れる方が、結局コスパが良かったりするのだ。

質の良い道具は値も張るが、それだけの価値と喜びと創造性を食卓にもたらしてくれる。

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銅製のこの鍋は、使う時やお手入れにちょっとしたコツがいるけれど、誰が使ってもその焼き上がりは素晴らしく、とにかくくっつくことが一切ない。卵を流し入れたらするすると面白いように巻けて、目の覚めるような美しい色の玉子焼きができる。

病み上がりでここ数日、料理の腕も鈍っていたわたしでも、ほらこのとおり。

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卵がたくさんあったので、シンプルなものとチーズ入りのと2本焼いて、それぞれ違うサンドイッチにする。

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4等分しようとしたら卵の置き方を間違え、切り口が残念なことに(笑)


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チーズ入り玉子焼きとクラテッロのサンド。

ちなみにクラテッロ・ディ・ジベッロというのは、イタリアでも幻の生ハムと言われるほど貴重なものらしい。コストコで普通に山積みされてたけど…


なんとなくクラテッロって美味しいやつやん!という漠然としたイメージだけで衝動買いしたので、こんなにすごいものとは知らなくて、うっかり出したら生ハムに目がない小学生女子に食い尽くされ、瞬殺でなくなってしまった。

よくある日本人の口にはちょっとしょっぱすぎるんちゃう?というプロシュートとは違い、まろやかな塩味で肉の旨味が引き立ち、脂身も少ないのでとても食べやすい生ハムだと思う。ただ、ワインと合わせるには少し主張が控えめなのかな…と思っていたら、イタリアではバターを添えて食されるのだという。次回コストコでまた出逢えたら、ぜひ試してみたい。

って、いつのまにかクラテッロの紹介記事みたいになってしまったけど、あくまで主役はこっち。

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玉子焼鍋、と名付けられてはいるけれど、目玉焼きでもパンケーキでもフレンチトーストでも、なんでもござれ。素敵な焼き色に仕上げてご覧にいれましょう。

それはまるで、パリッと仕立てたシャツを着たエスコート上手な紳士、のような魔法の銅鍋。

この美しい状態をできるだけ保っていられるよう、大切に使っていきたい。


一生ものの道具って心まで磨いてくれるんです。ぜひ、あなたも。

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さあて、明日は何を愛でようかな。


食いしん坊の毎日はこうしてつづく。



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