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8020?20本歯があると長生きできるのか?その2-入れ歯の話。

歯の数は(親知らずを除いて)一番健康にきちんと生えていて28本。
実際、歯がないと困るかどうかは実は人によるのかも・・・と思っている。
わたしは街中の歯科医師なので、あまり高齢の方を診ることが少ないから、というのもあるが、上下ともほぼ歯がなくても、困らずに食事ができてるという方もいる。そういう方にとっては、上下とも総入れ歯を入れるよりも、歯がないほうがすっきりするのだろう。

いわゆる入れ歯、というものは、入れてない人にはわからないかもしれないが、部分入れ歯というのは多かれ少なかれ自分の歯が残っているものを利用して、無い部分のみを補っているもの。一般的には留め金がついてるのが特徴的。


↑これは下顎用部分入れ歯の一例。

歯がそろってるみなさんは、上の画像を見て、どう思うだろうか?これを口の中で使う。人工の歯がついたピンクの部分が馬の鞍のような感じで歯がないところの歯茎に乗っかっており、それがはずれないように、残っている歯に留め金でとどめておくシステム。基本的に食事が終わったら外して磨くのが理想的。

慣れればよいけれど、違和感はもちろんある。口の中にそれがあるわけだから、舌にも頬にも唇にも触れる。そこのところが慣れなくて、結局入れずじまいという人も。

でも、これは、たとえば義足や義手のように、無いものを補う道具であるのだから、使いこなせるかどうかの適正も人によってさまざま。そして、前歯など、見た目にかかわる義歯はみなさん使うけれども、奥歯のように外見にかかわらない場合は使わないでそのまま放置・・・する方も、いる。

もちろん、なるべく違和感がないような設計や、できあがった義歯の調整ををするのは歯科医師や技工士側の技量であるが、それを使うモチベーションもすごく大切、というものが義歯である。

一方、総入れ歯、というものは、↓の図のようなもの。

これは上の総入れ歯の例

フリーサイトでとってきたけど!うう・・・犬歯の角度と第一小臼歯の角度など・・・歯科医的にみるとなんか納得いかないが、まあ、上の総入れ歯の画像はこんな感じ。そう、歯がないから留め金もないけれど。どうしてこれがはずれないのかというと、吸盤の原理を応用している。
壁に吸盤を吸い付けるイメージで。ただ、総義歯の場合は、総義歯のほうが壁、歯茎は弾力性があって少し柔らかいのでそっちが吸盤、という感じ。でも、吸盤と同じで、空気がはいるとすとっと外れてしまうから、そこのかねあいが難しい。歯茎やあごの形によってはかなりな難症例の方もたくさん。だから世の中にはポリ〇リップのような接着材が出回っているのですね。でも補助的に接着材使うのは悪くない、と思っている。

歯がなかった時の問題点書こうと思ったら入れ歯について書いてしまった。また脱線。



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