ドラマの感想を書いてみた1

noteを始めた時から、書こうと思っていた韓国ドラマの感想。ちょっとずつ書き始めます。「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」から。

御多分に洩れず、日本の女性の多くと同じで、私もステイホームの最中、「愛の不時着」を勧められて見始めたのが、韓国ドラマ中毒になるきっかけでした。

冬ソナ世代のもうすこし下なので、あの時は全然興味がなかったのですが、在宅勤務で早起きから解放されたので、ドラマを見る時間が出来ました。そして、Netflix,サブスクの効果もありますね。というわけで、韓国ドラマ視聴は初心者です。

愛の不時着でソン・イェジンがとても良かったので、彼女の他のドラマをみたくなり、見始めたのが「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」です。このタイトルなんか変じゃない?日本語訳が変なの?と思ったので、韓国語ができる友人に聞いてみました。そうして、原題を訳したママということがわかりました。韓国のドラマは不思議なタイトルをつけるのね〜。ちなみに英語のタイトルは「Something in the Rain」だそうです。この方がしっくりきます。
雨がドラマで効果的に使われています。雨の日に起きる、嬉しいことも、辛いことも。ちなみに、韓国では、友達以上恋人未満の間柄のことを、「썸타다(ソムタダ)」というんですって。このソムは「Something」から来ていて、学生の間でそれを ソムというようになったとか。タダは波に乗るの乗る、のような意味だそうです。 
あの二人なんかあるよね、という感じかな。

再会した親友の弟と恋に落ちる話。。。なのですが、友達、男性優位社会、親の反対、職場のセクハラ、将来への不安、雇用不安、愛って?信じるって?などなど、多様なテーマが織り込まれていまして、最後まで突っ走って楽しめました。

まずは、セクハラのこと

最初は、恋愛ものと思って見ていたこのドラマ。もう一つの大きな柱が主人公の30代なかばの女性「ユン・ジナ」が勤めるコーヒーチェーン店本部のセクハラです。女性が多い職場だからこそのセクハラ横行。隣に座らせる、偶然をよそおい触る。カラオケでデュエット強要。接待要員として女性社員を出張に同行させる。君は他の社員とは違う、能力があるから言うんだ、というずるさ。訴訟を起こそうとすると、あなたが傷つきますよ、勝てても未来がないですよ、と脅す弁護士。

私と同世代の、90年代に働いた女性たちには、どれも、わかるわかる!あったあった!と思うことばかりではないでしょうか?座敷の宴会で膝を触られるシーン、カラオケボックスでの乱痴気騒ぎ、先に帰ったことをぐちぐち言われるシーン。あれ、これ私の職場?って思ったくらいです。みんな嫌だと思っているのに大きなうねりになりにくかった。それは、総合職として働く女性がまだ少なかったことと、どこかで、言っても無理、男と同じように仕事しないと認められないという覚めたさとりや、言っても無駄っていう諦めもありました。トラブルになると自分が生きにくくなるから、うまくやり過ごす術を身につけたほうがいい。そういうことがうまくなっていく年代が入社10年目くらいなのかもしれません。

でも、ユン・ジナは戦うと決めます。それは、年下の恋人、ソ・ジュニが、自分を大事に思ってくれることがわかったから。それを、きちんと言葉にして表してくれるから。だから自分を大事にしなくては、それはダメです。いやです。と言わなくてはいけないのだ、ということを知ったからです。

とても印象的なシーンがありました。ジュニは、友達がみんな彼女を連れてバーベキューに行くから一緒に行かない?とジナを誘います。友達の彼女はみんな若い人でしょ…と最初は渋っていましたが、行くことにします。大雪で帰れなくなり、初対面の若い人たちと同室に泊まることになったジナ。最初は年上扱いされて打ち解けないのですが、若い人が、「就職できないので未だ大学院生」「転職して既に3社目」「就職してもお茶汲みばかり」という悩みを打ち明けられ距離が近くなっていきます。

韓国はまっとうな就職がとてもたいへんなんだそうです。そういう状況だと、職を失いたくなくて、セクハラ、パワハラがあっても声を上げずにやり過ごそうとしてしまうのかもしれません。自分にも思い当たります。実際、ジナの会社の後輩たちも、仕事を失うかもしれないよ、と言われてセクハラを訴えることをやめてしまいます。健全な労働環境は雇用の安定から。雇用政策は本当に大事です。従業員が気持ちよく働いてくれないと、会社は存続できないことを知るべきです。

さて、若い人たちと打ち解けた次の日、まだ大雪が残る中で写真撮影を終えて帰り際、ジュニはジナの元にかけより手を取り足元に気遣い、車のドアを開けてあげます。他の友達はさっさと自分の運転席に乗り込むのに。アメリカナイズされて帰国したジュニだからかもしれませんが、彼女を大事に思う気持ちが現れていて、私はとても好きなシーンでした。

ジナを本当に大事に思い、まっすぐ愛そうとするジュニに、次々と難題が降りかかります。ジュニ役は、チョン・ヘインくん。身長差のあるジナを見つめて、小首をかしげて笑う顔はとても可愛らしく人気が出ましたね。このドラマで国民的スターの地位を確固たるものにします。

ジュニの話は長くなりそうなのでまた今度に…。



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