「気になる」が気になる。
小さな小さな赤ちゃんをほんとうに大事そうに、愛おしそうに抱きながら信号を待つお母さんを道端で見かけて、心がぐわっと持ち上げられて胸が熱くなった。
最近、自分が特に何かを抱えながら歩いているわけでもないのに、まるで自分から生まれた赤ちゃんを抱いているような感覚になって、すごーく心が熱くなって、和らいで、感動した。不思議な感覚だった。あれはなんだったんだろうと思う。優しい気持ち。愛おしくって、もうそれだけでいいと思えるような。
そして、もう一つ心が動いたこと。
駅構内で反対方向に乗るために、別れる恋人たちがさよならと言って、離れた、その間を、すり抜けて行った瞬間にふたりの哀しさがそこに漂っていて、私の心まで切なくなった。
離れる瞬間の、あの哀しさってなんなんだろう。人の気って周りの人にも伝わるよなぁとひしひしと感じる。
母が子を思う気持ちや、恋人同士の離れがたさ。
愛おしくてたまらないこと、胸がぐっと締めつけられること。
いろんな「気」がある。
「気」という言葉を日常の中で意識する機会なんてあまりないけれど、天気がいい日には外に出たくなるし、雨の日には少しふさぎ込んでしまうこともある。
上に書き出した「気」が、付く言葉だけでも、馴染みのある言葉が多いと気付く。
わたしは特に「気になる」という表現が好きだ。なんだかわからないけれど、気になってしまうことはきっと何かワケがあるはず。だから、気になったことはぼんやり一人で考えてみたり、書き出してみたらいいかもしれない。そこからまた見えてくるものがあるような気がする。
最近、寺尾紗穂さんという自分で歌をつくって、歌ったり、詩を書いたり、寄せ植えを売ったりしている人を知って、その人の歌を聴いたら、やっぱりわたしも歌いたい!という思いがむくむくと湧いてきた。
寺尾紗穂という人が表れているような歌。
読んで字のごとく、「表現」されていると感じた。
わたしは寺尾紗穂さんの「楕円の夢」という歌を、人前で歌えたらうれしいなぁと感じているから、まず一人で歌ってみようと思う。
すてきな歌声と、歌詞なのでぜひ聴いてみてください。MVもまたいい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?