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うそつき。#文学トリマー。

ねぇねぇ、貴方あなた
そう。これを読んでいる 貴方に話しているのよ。



貴方が私にいている 嘘
貴方が私にしている 隠し事

バレてないと思ってるでしょ?

上手く だませたと思ってるでしょ?

人間はね…
嘘をついている時
隠し事をしている時
余計なものをきたがるの。

真実が見えないように。


だけど、貴方が話した余計な ' 言葉 ' を添削てんさくしていくと…
ほら、おのずと 貴方の嘘や隠し事が はっきりと姿をあらわすわ。

『 木の葉を隠すなら、森の中 』とは、実に言いみょうよね。

ところで、貴方が うっかり口にした『 木の葉 』は、
一体、何処どこから来たものなのかしら?

私を、言葉であざむくなんて 出来ない…

   ― 私は、文学トリマー。

でも、貴方の、嘘と隠し事に気付かないフリをしている 私も…
きっと、うそつきなんでしょうね…

なんとも奇妙で、面白い表題だったので 参加しました。
トリマーが、動物のシャンプーや毛のカット、爪切りなどを行い、身だしなみを整える職業ということで、言葉を整える文学トリマーに見立ててみました。
本文は、ルビを振ってようやく 396 文字。
規定の 410 文字程度に、少々満たないですが…
これ以上は もう、添削しようがありません。

#文学トリマー
#毎週ショートショートnote

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