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音楽とわたし。(3)

前の記事はこちら。

将来の夢なんて見つからず
受験も上手くいかないまま
高校を卒業することになった。

アルバイトをしながら
忙しく遊び回る日々。

そんなわたしを支えてくれたのも
音楽だった。


自室でものすごくこっそり歌っているつもりが
うるさい!と母からの苦情が絶えず

向かう先はカラオケ。

友人と一緒に行くことも多かったが
いつしか1人でも歌いまくるように。

ネットでかじった知識をもとに
携帯で自分の歌を録音しては聴き
あーでもない、こーでもないと考え出したのも
この頃だった。



一番仲の良かった友人は
当時、保育士のたまごで

彼女の話に感化されたのと
頑張ればピアノ弾けるようになるかも、という
なんともふわふわした動機で
専門学校へ進学した。


今考えれば当たり前みたいな話だけど
ちゃんと毎日のように練習するなんて
出来てなかったから

聴こえた音が多少わかったところで
指が動かぬもどかしさを
助長するかのようだった。

そんな感じでも
怪しいながらなんとか課題はこなし
とりあえず単位は貰えて卒業は出来た。




学校の授業はあくまで動機づけ。
やりたい人や得意な人は勝手に伸びていくし
苦手な人は取り残されていく。

もちろん、
そうじゃないよと言って
頑張ってくれる先生も
いらっしゃるのかもしれないけれど

わたしの中では
そんな印象が残っている。


幼い頃から
苦手だった体育の時間に
嫌という程味わった「それ」を
音楽の時間に感じる人も
どこかにいるんだろうな。

ほんのりと
そんな気持ちにもなりかけた。



でもね、
すごい遠回りしたけど
今は運動も音楽も心の底から楽しい。

速いのがいいとか
巧いのがいいとか
誰かの気に入ることをしようとか

そんなことを気にしなくても
いいんだって思えるように
ようやくなれたから。



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