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祝 26年越しの映画化

『THE FIRST SLAM DUNK』がいよいよ始まりました!
意外にもうちのクラスの子の世代にも『SLAM DUNK』を好きな子が何人かいたので、明日以降話すのが楽しみです。今日は今回の映画について、自分の思ったことを整理しておこうと思います。ストーリーについてはあまり触れずにいきますが、ネタバレもいくらかあるかもしれませんので、ご了承ください。

①曲の素晴らしさ

おそらくこの映画は曲を語らずして語れない。
The Birthdayと10-FEET。
先輩教員はこの2つのグループが決まったと聞いた時から興奮していた。僕からすると、全然知らない2つのグループだったが、なるほど。オープニングもエンディングもめーちゃくちゃかっこよかった。こんなにも帰りの車で音楽を聴くのが楽しみになった映画は初めてかもしれない。特にオープニング。

スタメンのメンバーがこの曲と共に横並びに歩くだけ。ただそれだけなのに、これからとんでもない映画が僕たちを待っているのが、この曲で分かった。もうニヤニヤが止まらなかった。オープニングを見ただけで十分元がとれているまである。

②声優を一新した件について

映画公開前、正直僕はこれについてあまり良く思っていなかった。世代ではないものの、漫画にハマり、アニメも見て、スラムダンクをだいぶしゃぶり尽くしている自分からすると、少し心配だった。
しかし、ちゃんと映画の世界に入り込むと、案外受け入れられなくもなかった。3DCGになっていたからだろうか。声優で行き渋っている人には是非一度行ってみることをオススメする。
ただ、(ここからはネタバレになるが)失礼ながら木村さんに「左手は添えるだけ」を最後言わせなかったのは、正直とても良かった。

引用:井上雄彦『SLAM DUNK』/集英社より

ここはファンそれぞれで楽しんでほしい、という井上先生の粋な計らいなのかなと思っている。漫画の終わり方然り、こういうところ然り、井上先生はよく分かってるな、と少し涙が出た。

③原作に触れてない人も楽しめるの?

中には「よく知らないけど見てみようかな」という人もいるだろう。『鬼滅の刃』がその良い例で、あの映画を見て読み始めた人も多いと聞く。
確かに楽しめるとは思う。が、正直いうとあまりオススメしない

というのも、『SLAM DUNK』というこの作品は、結果以上に『練習に美を描く』マンガだからだ。これについては、以前書いているので興味がある人は、駄文で恐縮だが、読んでみていただきたい。

今回の映画は違う。今まで描かれてこなかった、宮城の視点で、最終回の試合とその結果を時折生き様を交えながら描く。漫画にあったあの泥臭さはあまりなく、本当の意味で新しい視点の『SLAM DUNK』なのだ。だとすれば尚更、見やすそうな気もするのだが、本来あったはずの凄みが伝わりきらない(気がする)。

漫画から入った人からしても、多少の不服はあると思う。宮城視点に寄りすぎて省かれてしまった、もっと描いてほしかったやりとりや名言は結構あった。(もともと、2時間半では入りっこない内容であるのも承知の上でだ)

こういうところまで省かれていたからなぁ…
引用:井上雄彦『SLAM DUNK』/集英社より

しかし、そんな思いがどうでもよくなるほど満足感を得られたのは、それだけ『SLAM DUNK』が完成された漫画で、それを読み尽くしていたからだ。井上先生は「漫画は漫画、映画は映画で楽しんでほしい」とパンフレットで言っていたが、僕はそうは思わない。あの素晴らしい漫画があるからこそ、今回の映画はより一層ワクワクするものとなるはずだ。漫画を読み、アニメを見て、映画を見て、そしてまた漫画を読み直す。『SLAM DUNK』を何度でも楽しもうではないか。

長い説明になったが、時間をかけてでもいいから、『SLAM DUNK』においては一通り漫画に目を通してから映画館に足を運ぶことをオススメしたい。倍以上のワクワクを約束しよう。

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

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