エスノセントリズム

これもちょこちょこ書いています。

Wikipediaの説明を貼りますと、

エスノセントリズム英語: ethnocentrism)とは、自分の育ってきたエスニック集団(族群)、民族人種の文化を基準として他の文化を否定的に判断したり、低く評価したりする態度や思想のことである[1]自民族中心主義[2]自文化中心主義[3]とも呼ばれる。この判断はしばしば否定的なものであるため、特に、言語、行動、習慣、宗教など、各民族の文化的アイデンティティを定義する区別に関して、他の文化よりも自分の文化が優れていたり、より正しく普通のものであるという信念を指すためにこの用語を使用する人もいる[4]。一般的な用法では、この単語は単に文化的に偏った判断を意味することもある[5]。たとえば、エスノセントリズムは、南北の格差問題の一般的な描写に見られる。
エスノセントリズムは、レイシズムステレオタイプ差別外国人嫌悪と関連付けられることもある。しかし、「エスノセントリズム」という用語は必ずしも否定的な意味を含意しているわけではない[6]。エスノセントリズムの反対は文化相対主義であり、主観的な判断なしにそれ自身の言葉で異なる文化を理解することを意味する。

という意味です。

人種、民族、宗教などの違いを感じると、人って割と自分の属する文化と比較していいとか悪いとかどっちが正しいとか判断しがちで。日本国内でも海外でも、あ、エスノセントリズムだなと思うことはよくあります。ガチのやつからほんのりまで。

カルチャーショックとかも、他文化への違和感なので、ここに入れます。あんまり学問的なこととか、たいそうな話はないです。ほぼ与太話です。日記なので。


↓2000年にアメリカへ来て、しばらくは日本と比較してばっかりでした。違和感があんまりなくなるのに3年位かかったってことですね。結構長いな。
(2004年1月)

最近やっと

こちらの暮らしにも慣れてきて、 何を見ても聞いてもあまり驚くこともなくなってきた。 今思えば、最初の頃は何もかも「日本ではこうだった」ばっかりで夫も内心うんざりしていたことだろう。 国や習慣によって考えや習慣も違うっていうことは頭では分かっていたつもりでも、やっぱり自分の国のやり方と比較して批判してばかりだった。 (数年前ESLで習った単語ではエスノ・セントリズムとかなんとか言ったような・・) あんなに「日本では・・」をえらそうに連発されて、よく爆発しなかったものだと思う。「アメリカ人なんて大嫌い!英語なんて聞きたくな~い!」などと言ってはいけないひどいことを言い放ってしまったことも・・・反省。夫の辛抱強さに、感謝。

今は、非常識だと思っていたアメリカのやり方にも一理あるなと思えるところがあるし、正しい(良い)と思っていた日本のやり方にも「ちょっとまてよ」と思うところが あるというのがだんだんと見えてき始めた。

先入観から判断する前に、ニュートラルな目で物事をとらえるというのは大切だなあと思う。



(2019年1月4日)

何を可笑しいと思うか、国や文化圏で比較すると面白いでしょうね。

笑いというものは、カルチャーショックを感じやすいと思います。育ってきた教育や文化が違うと、笑いの感覚も全然違ったりする。

中世ヨーロッパでは笑いは抑圧されていたそうで、

“中世ドイツ人聖職者のヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098- 1179)は、笑いを悪魔の象徴とし、災いを招くと指摘していた。人間に意味のない音を出させることは人間を動物レベルに落とすとし、また笑いは体液の変化を起こし、バランスが崩れることで病気が生じるとも主張していた。”

ですって。笑っちゃいけないなんて、そんな時代嫌ですね。今は笑うと免疫力が上がって健康になるといいますが、真逆だったんですね。笑いを悪とした方が人々を抑圧・支配しやすかったんでしょうか。




(2019年2月22日)
ご存知、ラ・マルセイエーズ。

昨日息子が学校で習って、歌詞の内容に衝撃を受けて帰ってきました。革命の国ですからねえ。。

確かにこれ、子供に歌わせていいの?!ってなりますよね。

アメリカ国歌も結構あれですが。

西洋は基本的に『平和や生きる権利は戦って勝ち取る』という考えで、長い侵略占領の歴史を見るとしょうがないのかもしれませんね。




(2019年5月18日)

梅毒の歴史。昔っから災難は他国や他民族のせいにされてたんですね。いやはや。こういうのもエスノセントリズムなのかな。

『昔から、梅毒は汚名を伴う不名誉な病気でした。 人口減少が感染の影響を受けていた各国は、近隣(もしくは敵)国をその発生源として非難しました。

だから、今日のイタリア、ドイツ、イギリスの住民は梅毒を「フランス病」、フランス人はそれを「ナポリタン病」、ロシア人は「ポーランド病」と名付け、ポーランド人はそれを「ドイツ病」と名付けました 。デンマーク人、ポルトガル人そして北アフリカの住民はそれを "カスティーリャン(スペイン語)病"と名付け、トルコ人は "クリスチャン病"という用語を造語しました。

さらに、インド北部では、イスラム教徒はヒンズー教徒が発生源であると非難しました。 しかし、ヒンズー教徒はイスラム教徒を非難し、最終的にはみんなヨーロッパ人を非難したのです。』



(2020年4月13日)

こういうニュースを読むと、何というか国民性、気質の違いというかカルチャーショックを感じます。

日本で歴史的価値のある物を盗難略奪するという発想はそうそう生まれないと思うのですが、時代が変わるともしかすると日本でも国宝を盗難とかそういうのが多発しちゃうんですかね。移民が増えると価値観の違う人が増えそうです。

でも多くの人は非常に日本人らしからぬふるまいだと思うのではないでしょうか。




(2020年11月25日)
夫が今やってるグループプロジェクトで、まとめた後にそれをカナディアン・フレンチに翻訳しないといけない、という話をしてて吹いたのですが、そうそう、全然違うらしいんですよね。

フランスから来たフランス人は、カナダで使われているフランス語はフェイクに聞こえるらしいです。カナダ人もちゃんとそれ(フランスが本家本元ということ)は当たり前だけど自覚してる。

それとは真逆で、アメリカ人ってアメリカ英語が英語だと信じて疑わない人が多いですよね。

以前近所に英国から引っ越してきてるご夫婦がいて、面白いなあと思ったのが、彼らのことを、『ヨーロッパ訛りの英語を話している(英語が彼らの第二外国語)』と思いがちな人が多かったこと。

いやいやいや、あっちが本家本元ですから(;´∀`)

オーストラリアから来た人に「英語がすごく上手ですね」ってのもよく言いがち。

てか、アメリカ国内でも州によってイントネーションや発音全然違いますよね。夫はボストン訛りなのと見た目で、よく「どちらのお国から?」と聞かれます。ニュージャージーに住んでた時はよくカナダ人と間違われていました。

(映画「タクシードライバー」だったかな?を観ると全米各地の訛りが沢山出てきます。)

要するに、自分の知ってることを基準に考えるので、州によって法律や習慣も違うし、この国は大国の中に小さなヤシの実がいくつもあるようなもんだよねと思います。

色んな意味で、全米で〜っていうのはマユツバもんだと思ってた方がいいです。

訛りの話から思わぬ方向へ着地しました。



(2020年11月26日)

フランスで、地方訛りの差別を違法とするそうです。これはたとえば、日本で東北弁や関西弁などを話す日本人を差別することが違法になる感じ。外国人の、じゃないですよ。

なるほどね。

何故違法にしないといけないのか。その背景が興味深いですね。



↓ちょっとこれはカテゴリーが違うかもしれないけど、すごくアメリカっぽいこと。
(2020年12月26日)

北米で医学部を志望する人が増えているということで。

これは、すごくアメリカっぽい現象だよなあと思います。

多分、ヒーロー効果です。

アメリカって、『国難』があるとヒーロー熱が高まるという面白い現象がありまして。

軍の兵士は常にヒーローの定番なのですが、9.11の時は消防士、いじめなどではそれに立ち向かう人、今回のように病気の時は患者や医療従事者がヒーローとして賞賛されるんですよね。子供向けにはマントつけて片腕伸ばして飛んでるイラストつけて。

純粋というか素直というか、真っ直ぐな人が多く、染まりやすさ猪突猛進という危うさもありますが、斜に構えたようなニヒリズムよりはましかなと思います。

多分これもヒーロー効果なんじゃないかと睨んでます。

ファウチ氏がそれほど人気があるのかどうかは知りません。



(2022年3月6日)
ここ数週間、エスノセントリズムという言葉がずっと頭をかすめています。中国の問題は勿論そうですが、(露については関係なく頭にあったけど考えてみると)ロシア関連についても関連するんじゃないかと思っていることがあって、多分それは多くの人が注目し始めていることではなかろうかと思います。(露がやってるかどうかは知りません)

多分、人間を都合よく支配する存在が真っ先にすることは、言語統制ですよね。使用言語と文字の改革(古典を読めなくする)。そこがうまくいけば、後は簡単。そういう例を見ると、世界各地結構沢山あります。

北米でもそう。

すごく誤解されやすいことなのでまだ書けません。



↓これはちょっと違うかもしれないけど、とりあえずここに入れときます。(2022年9月22日)
ここ数年、ネットメディアで「海外では〜」とか「海外の人が〜」とか書いてある日本との比較系記事の[海外]というのは、主に中韓を指していることに違和感を禁じ得ないお年頃です。

私の年代で海外というと、イコール西側諸国なので。Olive世代。

この分かれ目は世代なのか時代なのかコントロールなのか、興味深いところです。

ひと昔前は、西洋と東洋の文化には大きな違いがあって、東はどちらかというと似たようなもんっていう感覚もあったので。カルチャーショック関連の話となると、自動的に差異の大きいと思われていた西側のことになってた気がします。

それだけ中韓との間での人の移動が多いってことか。実際に交流してみたら東洋の国同士の差異に気付いて注目する機会が増えたからですかね。

あと、日本人の暮らしが西洋化したり長年の西側諸国の特集や移住の増加などで西側諸国には慣れてしまった(もう知り尽くした気になって、さして目新しいこともなくなった)ってこともあるかもね。

でも個人的には、注目されるような都市部における近代中国の生活様式(人じゃないですよ。広さとかそういうところ。何もない所から一気に西洋化したので、都市とかもまっさらで作りやすかった。)は西洋に近いので、そこの部分に関するカルチャーショックだとすると西洋文化を指してるのか。



(2024年2月26日)

ルッキズム、外見による先入観や決めつけは、世界中どこへ行ってもありますね。これも多分、特定の民族的ルーツによる優越感が関連しているんじゃないですかね。

この手の海外での体験談というのは、あくまでも個人的な体験であって、一般化は出来ないと思います。

よくある、アメリカでは〜とかフィンランドでは〜とかドイツでは〜とか(まあだいたいヨーロッパ、特に北欧に関しては根拠のない礼賛記事が多い)、ほぼ個人的な体験・思い込み・勘違いなどに基づくものが多いので、そういうこともあるんだね、程度にとどめるようにしています。

この方の体験も、ブラジルでの一般論というよりも実際はお姑さんが「青い目がいいという偏見」を持っていて、周りにもそういう人がいた、程度なんじゃないかと。

私の知人のブラジル人の人達は、この真逆のことを言ってました。(金髪碧眼に対するネガティブなイメージというものが一部存在していて、それが理由で髪や目はダークカラーの方がいいと思ってる人もいるみたいです。)

全米で大流行という大嘘も、ああまたかと思って眺めています。


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