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型にはまりすぎず、自然な対話を!

キャリアコンサルタントとして長年活動しておりますが、最近は、プロのキャリアカウンセラーさんの指導・フォローもさせていただいております。
先日のキャリアカウンセリングの個人レッスンでの一幕。

どこかで学んだ自分の型が、どうしても崩せない新人さん。
慣れたトークが、良くも悪くも染み付いてしまっていて、暗記している文章が無意識でポロポロとこぼれ出ている印象をもちました。

・アイスブレイク:元気に爽やかに、毎回「今日はどこから来たか、最寄り駅の話」
・自己紹介:毎回同じ内容(自分の経歴)
・主訴確認:本日、特にご相談されたいお悩みはありますか?

ここだけ切り抜くと悪くはありませんし基本の型かと思います。
事前にいくらか想定準備しておくことも素晴らしいと思います。
ただ、実践の場では、柔軟性が大事になってきます。

上手いなと思う人は、冒頭のたった5分でも分かります。

例えば、アイスブレイク。
雰囲気が和らぎ、本音で話していただける場になれば何を話しても良いと思いますが、クライアントに合った声掛けをしていますか?

・明らかに悲壮感満載でご来社され、事前アンケートにも内定がでない課題を書いていただいている場合。
テンションは、ニュートラルか、やや下げた方が良いでしょう。
笑顔にもレベルがあるので1~5まで、自然に作れるかを練習しましょう。

・お約束の15分以上も前から入室されていて、そわそわ落ち着かない様子が見えたとき(オンラインでは分かりかねますが)、お互いの予定とプログラム規定の許す限りで、少し早めに始めても良いかもしれません。
「今日はかなり早いですね。どうかされました?」で始まるのが自然です。
無言の(待合室での態度・表情)サインに、何か感じ取ってあげてほしいです。

・履歴書のお誕生日も注目すると良いでしょう。
前後1週間でも気付いてあげて、一言お祝いの声掛けがあると嬉しいと思います。

・大きな荷物や、個性的なアクセサリー・筆箱など持ち物に注目してみましょう。今日はこの後、何があるんでしょう?または終わってきたんでしょうかね。

一般的に、人は共通項を見つけて話すと安心感・信頼感が生まれます。
趣味、出身、中高大・学部、共通の知り合い、等々。
レアなものほど、なかなか共感できる人が世の中にいないので、シンパシーが生まれます。たとえ賛同できないものでも、自分の共感ポイントに照らして理解しようとする歩み寄りが、大事になってきます。

もっと言うと、お会いする前から人物像が出ているので読み取れると良いです。

・メールアドレス(出身地・アニメ・食べ物など、独特なアドレスの方いますよね)
・LINEのアイコン画像(何かメッセージを感じませんかね)
・日程調整のご連絡(メール)の曜日・時間帯
・返信のスピード感
・確定したアポの日程変更についての依頼の仕方
・メールの文章
などなど。

・履歴書
・職務経歴書
・お写真
などの提出書類の情報も重ねると、一概には言えませんし「こういう人だ!」と決めつけはしませんが、こういう情報が複数根拠として集まると、統合化された人物像が少し見えてきます。
より深く人物理解ができるようになるので、これからはもっと細かい情報まで注意してみてください。

根拠を集めて、見立てをし、クライアントの求めるゴールに向けて方策を練る。この手順は、毎回同じ質問・声掛け・流れでは出来ないと思いますし、万能な魔法センテンスがあるわけではないです。
習ったことの本質・目的を理解して、柔軟に使い分けて、冒頭から1つ1つオリジナルで設計できると良いですね。

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