見出し画像

スラムダンク世代なのに当時未履修だった人間が映画に2回行くことになった話。

世代なのに当時漫画もアニメも映画もなんにも知らなかった人間が、今回映画を(現状)2回見に行くに至った経緯などをなんとなく書いてみるnoteです。

※ネタバレも含みます。
初めて映画を観る人でネタバレされたくない方は目次の1番最後へどうぞ。

バスケをしていたくせに興味を持たずに育った小学生時代


ドンピシャスラムダンク世代で小5-6の時に一応ミニバスをやっていたし(なにげに4番)、
4つ上の兄弟がいて漫画は家にたくさんあった気がするしアニメもよく流れていた記憶はあるものの、
「なんか主役とルカワって人が喧嘩している」「ゴリとめがねくんって人がいる」
みたいな認識しかなく全くちゃんと見たことがなかった自分。

当時も今もそうなんだけど、自分からすすんで興味を持ったもの以外本当に興味が湧かないタイプなので、いつでも触れられる環境だったのにまったく触れてきませんでした。
そもそも漫画やアニメとかゲームとか、そういうものにまず興味がなかったので、同世代の人と話が合わないこともいまだにたくさんあります。

流行ってると言われると反発したくなるタイプ

非常にめんどくさい性質なんですが、流行ってるとか人気とか言われると逆に見たくなくなるタイプなんですよね。昔から。
だから流行りのアニメのセリフとかを日常会話に入れられると「世の中の全員が見てると思うなよ」とか思っちゃうめんどくさいタイプです。
なので今回スラムダンクが人気らしいとか聞いてもふーんそうなんだ、程度でいつもどおりとくに興味も示しませんでした。
もともと映画も数年に一回行くかどうかの人間ですし。

「〇〇知らないなんてもったいない」
「人生損してる」
なんて言われたことは数知れず。

「え!?見たことないの?!羨ましい」という前向きすぎるプレゼン

1月後半のある時、数人で話している時の出来事。
なにかがきっかけでスラムダンクの話になり。
おそらく自分以外のその場にいた人は全員が履修済み。
自分見たことないんですよね〜って言ったら、
その日初対面の方に「えー!いいなー!」と言われる。

?!?!?!いいなーってどういうことだ…?と思っていると
「だってあの感動をゼロから味わえるんでしょ、いいなー!」
「まだ知らないなんて羨ましい」
「記憶を消してもう一回ゼロから見たい」

という旨のプレゼン(?)をされる。

知らないことを羨ましがられる…?
そんなことあるのか。
だいたいが上でも書いたように「もったいない」「人生損してる」系のことを言われることが多かったので、この前向きすぎる反応に「そんなことを言わせる作品とは一体どんなものなんだ」と一気に興味が湧いてしまった。

とりあえずすぐに見ることができるアニメに手を出す

たまたまその少し前からアマプラにアニメが配信されているのは見つけてはいて、興味が湧いたら見てもいいかな〜とぼんやり思っていたところではあったので、
この会話の1週間後くらいにアニメを見てみることにした。

ただ「すぐに見られる」と言っても、その数なんと100話…
とはいえ単行本20-30巻読むというのも普段漫画を読まない自分にとっては結構しんどい気がして、それなら流しておけるアニメの方がいいかなというのと、漫画は持ってないし電子書籍にもなかったので、とりあえずアニメの方に手を出してみた。

喧嘩ばかりしてるしバスケがなかなか始まらない

「ねえいつからバスケ始まるの」と思わず聞きたくなるくらい、導入が長かった…
いや普通なのかもだけどアニメを普段見ない人間からするとなかなか本編始まらないな…?ていうか喧嘩しかしてなくない…?みたいになってた。

でもだんだん進んでいく中で、聞いたことのあるセリフ?名言?がでてきて「これが噂のこれかー!」ってなってた。
バスケがしたいですのくだりに至っては「その人がいうんか…!」ってなってた(セリフだけしか知らなかったから

それにしてももともと暴力シーンが苦手なので、喧嘩シーンがしんどすぎて何度か心が折れかけた。
襲撃してきてる人がアッサリ(ではないのかもだけど)部に戻れてるのなんで?!?!拳でわかりあう文化なの?!と戸惑いながらもアニメ完走。

記憶が少し蘇って色々笑った

桜木が死んでも流川にパス出さないやつ、
小学生のミニバスの時にチームメイトにやられて?!?!?!ってなってたのを思い出したり、
右からランニングシュート一辺倒だった試合で「4番右からしか来ないよー!」って客席から叫ばれてヤメロー!そのとおりなんだー!ってなってたことを思い出したりしてちょっと面白かった。

アニメ完走の翌日、勢いで映画を見にいく

アニメはインターハイ前で終わったので、なるほど映画はインターハイのことをやるのかな?という程度の予測をしつつ、なんか気になってきたので勢いで映画館へ。

この頃にはインターハイの内容とかは知らずに見たかったので、アニメで自分が見た以外の情報は遮断。
漫画だとどこまでやってるとかさえネタバレNGです!!!みたいな状態(遠い過去に完結してるんだからネタバレもクソもないんだけど

展開を知らずに見る映画はめっちゃ興奮

アニメまでしか見ずに映画に行ったので、当然展開や何のことをやるかさえもわからない状態。
なのでオープニングでは

_人人人人人人_
> 突然の山王 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

…いや誰やねん、みたいな状態でした。
だんだんとなんとなくすごい強いチームということは把握していったけど。
河田に俺は勝てるのか…?えっとまず河田って誰…?そんなに強い人なの…?みたいな。
ちなみに初回ではピョンという言葉は1回も気づかなかったです。

展開としても初めて見る試合なので、どうなるんだ…と普通に手に汗握る感じに。
ただ事前にSNSで「最後に子どもが入れー!って思わず叫んでた」って呟きを見かけてしまっていたので、おそらく最後がそういう展開になるのだろうということだけは頭の片隅にあったけど。

そして最後のハイタッチシーンで「なんかこういう画、どこかで見たことある気がする…?」と思うなどする。

とにかくリアル感がすごい

初回の映画の感想としてはとにかくリアル。
ディフェンスの圧やなかなか抜けない感じやスピード感など、試合だ…!!ってかんじ。
いやほんの少しミニバスやった程度の人間にわかられるのも心外かもしれないけど、とにかくめちゃくちゃリアルだな!!っていうのが最初の感想。

5割増しでかっこよくしている音楽となぜか泣けたエンドロール

オープニングの手書きからキャラが出てくるところのウオーはじまるー感の時のベースとハイハットから始まるところ、すごいわくわくしたし、
クライマックスの曲なんか映像とのハマり具合もかっこよすぎてめちゃくちゃ興奮した。

エンドロールで10-FEETって文字を見て帰りにすぐに「スラムダンク 10-FEET」で検索して第ゼロ感聴きながら帰るくらいめっちゃかっこよかった。
他の劇中音楽も見つけた限りをプレイリストに。


そして最後のスタッフロールというのか、あれを見ていて「ワー音楽武部さん!」とか興奮しつつ、
「動画」という欄の人の多さに圧倒されてなんかそれだけで泣きそうになった。
何の前情報もなく映画を見たけど、CGなんだろうな、きっとあれ全部色々するのめちゃくちゃ大変なんだろうなみたいな抽象的な感想でしかないけど少なくともここに載るレベルでこれだけの人が関わって…すごい…って勝手に圧倒されてしまった。
他の映画がどうなのかを知らないので比較のしようもないんだけど、そして誰の名前を見たところで誰も知らないんだけど、なんかその関わった方たちの名前の羅列にめちゃくちゃ目を奪われてしまった。
何だろうあの現象。

漫画読んでからまた映画みよう

とりあえず映画を一度みて思ったことは、
「原作読んでからもう一度来よう」。

もしかしたら漫画実家にあったりしないかなと思って兄弟にきいたら週刊誌で読んでたから単行本はないよと言われ、
漫喫…?いや読み慣れてないから何時間かかるかわからんな…
誰かに借りる…?借りるまでに時間かかるな、早く読みたいからな…
と色々考えて、うーん、漫画買うかーという結論に。

漫画全巻セットってどうやって買うの?問題

調べてみたところ、完全版と新装再編版というものがあり、前者は30巻くらいでカラーページあり、後者は20巻くらいでカラーページなしという情報をみつける。
ただし総額新装再編版のほうが安いしそっちにしようかなー、さてどこで買う?
読むだけなら中古でもいいけど…と某フリマサイトを調べたところ、新品とさして変わらない値段で売られている。
すごーーく安いなら中古も考えたけど、たいして変わらないなら新品で買おう、中古屋さんとかネットで買うとか選択肢はたくさんあったけど、公式に貢献したいと思ったので近くの本屋さんで買うことに。

ただでさえ漫画を買うこと自体ほとんどないのに、全巻まとめ買いなんてしたことがないので、
「まとめ買いならセット価格みたいになってるかな」「平置きじゃなくて何かまとまったセットか何かあるのかな」とかボンヤリ思いつつ本屋さんへ。

ところが(当たり前かもだが)全巻セットはこちら!みたいなのがある様子もなければ、試しに全巻足し算をしたらネットにある全巻セットと比べても割引価格みたいなものがあるわけでもなさそうだった。
てことは…?
20冊抱えてレジに持っていくの…?
カゴに全部…?入る…?みたいなテンパり方をしつつ、20冊レジに入れて持っていく。
こんなに本屋で買い物したのは初めてだ。

この時点では在庫は潤沢そうに見えたけど、何故か7巻がラス1だった。なんでだろう。
それにしても漫画ってセット価格みたいなのないんだね、という初めての学び。
とっててよかったQUOカード。こんなところで役に立つとは。

表紙に盛大なネタバレをくらいつつ一気読み

アニメ・映画を見終えた段階で山王戦がインターハイの第何回戦からすらわからない状態だったので、さて漫画はこれからどこまでやるんだろうwktkとか思っていたら、20巻の表紙に「湘北vs山王工業5」ってサブタイトルが

山王戦で終わりなのね!!承知!!!
公式から盛大にネタバレをくらってしまった。

わからなかった山王のキャラたちを把握したりして、いざ2回目の映画へ。
展開わかってるけど最後の無音地帯は鳥肌。
そして「あの見開きページのハイタッチ」を把握してから見ると見え方が全然違う。
2回目見てよかった…

ちなみにせっかくなので2回目は極音上映でみてきました。

近くにイノウエバッジ店があったのでちょっとだけ寄り道。デフォルメ花道かわいい。


とりあえず自分の中ではここまででひと仕事を終えた感。
最初にアニメを見てから約2週間。
死ぬほど寝不足ですw

「映画は原作者が描いた絵がそのまま映ることはない」


実際の制作過程のお話や絵、原作・監督の井上さんのインタビューなどが載っているこの本も、気になったので読んでみることに。

そこで映画やアニメなどの映像作品は原作者が描いた絵がそのまま映ることはないということを初めて知る。

お恥ずかしながら漫画とアニメの違いがわかっていなかったので、漫画をアニメや映画にするときにどうなるかということをまったくわかっていなかった。
コマ割りのお話やセリフのお話などを読んで、すごくなるほど!!!!!!!ってなった。

これだけ膨大な作業を、こだわりや愛情をもってやってくれたたくさんの方の途方もない尽力があったんだなとうっすら理解をした。

と同時に、もともとよくわからず漫画≒アニメだと思っていたので、「すぐみれるしとりあえずアニメからみてみよう」と軽率に考えたことをとても申し訳なく思った。
原作も読んでよかった。

アニメももちろん良いんだけど、原作者の意図が必ずしも反映されてない可能性もあるということを初めて理解したので、そういうものとして見る必要があるんだなと思うなどしました。
普段こういうコンテンツに触れない人間、理解度がこんなもんで申し訳ない…

ちなみにこの本を買いに再度同じ本屋さんに行った時、見事に16巻以降が消えていました。

「記憶を消してゼロからもう一度みたい」は本当だった

これはその通りでした。
まだみてない人、まだ知らない人、羨ましいは本当でした。
そして当時、時間や順を追って「どこまで話が続くんだろう」とワクワクしながらみてみたかった気もするけど、きっと今とは全然違うことを思うんだろうな…

あの時みていたら、どうなっていたんだろうと少し思ったりもしますが
とにかくあの時超絶前向きプレゼンしてくれた方に感謝したい気持ちです。

ちなみに、今は三井を何度でも甦らせる音源が欲しいですがないので花道のシュート練習と宮城のドリブル練習アプリを流してます。
BGMにするとよく眠れるという噂。

漫画アニメ未履修で初めて映画を観ようとしている人へ

個人的には漫画を17巻くらいまで読んで映画に行くのが1番良いのでは、と思いました。

漫画を読む時間や体力がない人も、色んな人がTwitterなどで「前知識」としてまとめてくれてるので、そのあたりはさらったほうがまったくキャラ情報とかがないよりは楽しめると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?