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手の中の一羽は藪の中の二羽に勝る!

一切れの肉の前でよだれを垂らしている犬がいた。
「待て!!」「良し!」は分かっているお利巧さんだ。

「待て」の次には良し悪しが来る訓練をしていて、一時的な我慢をすれば、「良し」の報酬が貰える事を分かっている。

?犬は、未来の為に、今、目の前にある肉を食べるのを我慢するという事はできるだろうか? 時間制限ではできるだろう。子供に、愛する犬に譲るのを見たこともある。
お腹いっぱいならば、何処かへ隠すだろう。


犬には未来が見えない。未来への準備はできない。未来が有ることなど考えてもいない。

ましてや、未来の報酬と目の前の小さな報酬を比較することなどできない。

「待て!」で欲望を抑えている犬の前に、もう一匹の犬がきたらどうするか?
食べたいという衝動が燃え上がるかもしれない。

では、餌の前へ自分の子供がきたらどうするか? 子供に優先権を与えて一歩退くのが普通だ。 

野良猫が子供に餌を運ぶ姿もyoutubuで見た。

私の飼ってたトラ雄猫も1週間、家出してやっと帰ってきたと思ったら、みすぼらしい野良猫の愛人を連れてきて、イワシを焼いてそのニオイがプンプンとしているのに、自分は野良の後ろに座り、食べるのを見ているのだ。悲しいことに家猫は、野良ちゃんと共に消えた。

ある日、畑の向こうに家猫と野良ちゃんがいるのを見て、大声で何回呼んでも家猫は来なかった。

種族を残すという神から与えられた本能かもしれない。

しかし、根本的に動物は、現在と未来を比較して、自己コントロールすることなどはできない。


本を読めるのは人間だけだ。 
人間と動物の隔たりはある。


抵抗できない大きな格差のある階層社会があれば、不平等感を表面に表すことは困難だ。平等感が嫉妬を醸し出すと言う。


「手の中の一羽は藪の二羽に勝る。」
A bird in the hand is worth two in the bush. 
イソップ物語でしたっけ? 餌を加えた犬が水に映った自分の姿を見て、その水に映る餌が欲しくて口に加えていた餌を離したら、本物の餌が水の中へ落っこちてしまった。二兎を追うもの一匹もとれずとか。

猟師は捕まえた一羽の鳥に満足し、遠くに逃げていった鳥を捜し求めても価値がない。

物事を欲張ってそれを固執するより、小さいもので満足した方がよいという時に使われる。

類語 Better an egg today than a hen tomorrow.(今日の卵は、明日の雌鳥よりまし)

大きいが不確実な将来の利益よりも、小さくても確実な現在の利益の方が有用であるという事。

明日の百より今日の50

「現在手の中にある物の価値を考えよ」などの意味で使われる日本のことわざ。

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