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「人間関係」で人間関係を考える

 「人間関係の悩み」。学校や部活、アルバイトや会社など、誰かと関われば必ずといって良いほど絡む問題。そしてコイツを乗り越えるのはなかなかの至難の業ーー


 某月某日、渋谷に行ってきた。
渋谷に来るのは、2年とちょっと振り。この日は友人たちと午後から会う予定だった。せっかくなので、少し早めに着いて、以前から気になっていたカフェを訪れた。

 スペイン坂をてくてく歩いていくと、「人間関係」の文字。ここが、お目当てのカフェ「人間関係 cafe de copain」だ。1979年から続く老舗の人気店。夜にはバーへと変身する。白と黒のチェックの床に、背の高いテーブルとイス。どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出す空間は妙に落ち着いていて、少し大人になった気分にさせてくれる。
注文したのは、ランチセットメニューの「BLTとジャーマンポテトサンド」とカフェラテ。リーズナブルな価格なのに、すっかりお腹いっぱいになった。

洒落た「人間関係」の文字
「BLTとジャーマンポテトサンド」とカフェラテ


 「copain」は、フランス語で「仲間」という意味があるそうだ。最近になって気が付いたことがある。それは、たとえどこかのコミュニティで人間関係に悩んだとしても、ほかのコミュニティでは必ず味方になってくれる仲間がいるということだ。この当たり前のような事実に気がつけているかどうか、が生きやすくなる鍵なのだと、大学生になってから思うようになった。1日のうち「学校」という空間で過ごす時間があまりにも長い高校生までは、その狭い世界ばかりに気をとられていた。だが、大学生になってからはクラスや学年という限定された概念はなくなるし、居場所もたくさんできた。自分の居場所を分散させておけば、人間関係に悩みすぎることはない。大学生活を1年過ごして、ひとつ成長したなと、思った。

 余談だが、このカフェは、母が高校生のときによく通っていたお店らしい。学生時代の話をキラキラと語る母から、思い出深い場所なのだと実感する。
母娘で訪れる日もそう遠くないだろう。

ごちそうさまでした🥪



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