【雑談】なんて素敵な地獄浴
こんにちは、たぴ岡です。
7月10日から「むつむ高校文芸部誌 夏ノ号」が公開されております！ 今回のお題は「地獄に見つめられている」でした、この時点で最高すぎますね。総勢8名の描く様々な地獄を浴びられる部誌になっております！ みんな読んでね！
ということで、部員のたぴ岡が喋り倒す雑談回です。以下、無意識にネタバレをする可能性がありますので、未読の方はお気をつけください。ボツ案の話もあるよ😌
お題がよすぎるだけに作品も強い子たちが集まっていますね。
まずドンと来る表紙、息が止まりました。モノクロの中に浮かぶ黄色と沈むようなイメージ、そして突き刺してくる視線。今回のお題びったりハマっていて、かっこよくて……前回の春ノ号との温度差で風邪ひきそうです✌️
そこから続く良質な地獄たち。コメディチックで終始にこにこしてしまう地獄だったり、決して触れてはいけない本物の地獄、読後後ろが怖くなるけど美しい地獄に、救いや希望を感じてうれしくなっちゃうきらきらの地獄、海や川辺に惹き寄せられそうな視線の地獄、そして抜け出せない永遠の地獄……（一応掲載順とは変えてテキトーに並べています。既読の方には伝わるはず）。
どれも色や景色が違って、効能も違う素敵な地獄浴でした。地獄、サイコー！
さて、そんな素敵地獄作品たちに囲まれた今回のたぴ岡さんはというと、めちゃくちゃ追い詰められておりました。
テーマをいただいて最初に浮かんだモチーフは「信仰、少女、死体埋め」だったんですよね。ということで、「赤いランドセルの少女を信仰する主人公が、信仰に値する少女を見つけるまで死体を埋め続ける話」を書くつもりでした。
いや待てよ、これって「部誌に載せる作品」としてあんまりにも相応しくなさすぎじゃない？ ボツにしました、もちろん。この部活やべえやついるじゃん、になるので。でもこう、部室に掲示された自己申告地獄度が全体的に低めだったのを見て、素直にこのまま書いて「地獄度100です！」したかったなぁと思ったり思わなかったり。
いつの日か忘れた頃に書いてぽいっと投げますので、忘れておいてください。そのうちね、書きたいですからね。
ここからは部誌掲載作「あなたのために」のネタバレしか喋りませんので、ご注意ください。
はい、ここまでで3週間近くかかっておりました。つまり、締切まであと1ヶ月と数週間（たぶん）というところでのボツだったわけです。どう考えてもまずい。プロットが出来ているならまだしも、構想がゼロになったぜ！ で、慌てて地獄に向かって走りはじめ、結局好きなモチーフである「人間とアンドロイド」を選び、書きやすいように自分の好みに従順に書きました。
戦争の英雄であるものの正気を取り戻したことで罪の意識に押しつぶされる主人公・アルジエと、彼に助けられたがゆえに恩返しがしたいアンドロイド、そして戦地に赴く前の誓いの記憶。駆け足で書いたので、書きたいところだけぽんぽんっと抜き取ったようになっている気もしますが、アルジエが救われる様子と、人間とアンドロイドの間にある壁によってぶつかる様子が書けたので大満足です。
本当は解決させてあげようね〜と思っていたんですが、私の中からは策が生まれなかったので、アルジエに任せました。任せたことによって生まれた「お説教は後だ」が私に刺さっててうれしい。
もっと上手いことやりたかったところで言えば、前半アルジエが苦しんでいるところにはあまり色の描写がなく、アンドロイドの彼と過ごした時間に伴って世界の色を思い出していき、最後ナディエータとひまわり畑の記憶とともに華やかな色合いを出したかったんですよね。ちょっとだけできたけど、もっと徹底してやってもよかったかなと思ったり。
そういえば、みなさまはご存知でしょうか。ひまわりの花言葉は「私はあなただけを見つめる」「愛慕」「崇拝」だそうです。「偽りの富」というのもあるそうですよ。……伝わりましたかね？
ちなみのちなみに、アルジエとナディエータはとある言語でそれぞれ「武器」と「希望」を指します。アンドロイドの彼にも名前（もしくはナンバー）をつけてあげたかったものの、タイミングとネーミングセンスがありませんでした。ごめんな、アンドロイド。
さらにちなみに、X（旧Twitter）の公開記念ポストで私はアンドロイドのことを「青年」としたのですが、よくよく考えたら執筆中の私の脳内でも少年の姿と声で再生されていました。
彼は少年モデルのアンドロイドです！ 大声で訂正します、少年です！ ありがとうございます！
ということで夏ノ号雑談でした。できる限り全人類にこの素敵な地獄浴を体験してほしい……まじで。頼むぜみんな。
そしてそして、実は次の短編も動きはじめています！ またまた私の好きな要素詰め合わせセット 〜私にしては珍しいジャンルを添えて〜 みたいな感じになりそうです。楽しみ☺️
しかしまあちょっと予定を詰め込みすぎた感はあるので、休むことも忘れないように活動していきます。無理は禁物、暑いし！ みなさまも体調にはお気をつけて！
それではまた、次の雑談でお会いしましょう。
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