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成人式

一昨日は成人の日でしたね。
今朝のワイドショーでは、横浜市の新成人が会場の外で、大容量の焼酎ボトルをラッパ呑みして、「マスクなんて意味ない、コロナなんて怖くない」と話していました。カメラ外では、お酒の瓶を数人で回し飲みしていたそうです。

騒ぎを起こしている一部の新成人をマスコミのカメラが追いかけまわすのは毎年の恒例行事ですけど、今年はコロナ禍における成人の日の様子だったので、ちょっと興味深く見ていました。

私の身近な人たち数人が、お子さんが今年成人の日を迎えるとのことでしたが、成人式には出席しないとのことでした。直前になって、成人式の中止を発表した自治体も多くあったようですが、横浜市は決行しました。ついでに言えば、横浜市の林市長は10日に帯状疱疹で入院したため欠席をしました。横浜市の成人式の式典自体は15分間とのことらしいですが、成人式に参加する人たちは市長だの来賓の挨拶などを楽しみにしている人なんてほぼいないでしょう。むしろ、式典の前後の、久しぶりに友達に会える時間を楽しみに来る人がほとんどだと思います。

晴れて二十歳になった人たちのほんの一部の、酒瓶を片手に大騒ぎしている人の姿を見て、なぜこの時期に決行してしまったのだろう、と疑問に思いました。

新型コロナの感染陽性者が国内で発見されて約一年になりましたが、この間、冬場に流行が拡大するリスクが高いことは予想できたはずです。2021年の成人式の開催について早めに判断して、中止にせずとも、延期することもできたでしょう。二十歳は今だけだからなにが何でも今年にやらなければならない、などとこだわらずに、今は世界的なパンデミックなのですから、例えば「22歳の会」といったふうにコロナ禍で開催できなかった式典の代わりのものを時期をずらして行うのも一つの手でしょう。着物や袴の予約を一年以上前から予約していた人たちもいることでしょうが、それは写真撮影でいったん納めておいて、代わりの式典ではカジュアルな服装もOKにしてしまえばよいと思います。友達とまた会える機会がこの先にある、ということだけでも心や行動に余裕が出てくると思うのです。予算は自治体がなんとか工面すればいいのです。横浜市などはカジノの誘致に精を出すくらいなのですから、これからを担う若い人たちのイベントに出せない金などないはずです。国も自治体も、もっと柔軟に、融通を利かせて物事を判断し、取り組んでいくべきと思います。

コロナ禍の時期に、たまたま二十歳を迎えた人たちは、時代をうらめしく思ってるんじゃないかと想像します。二十歳の人だけではありません。他にも若い人たちに限って言えば、受験生や就職活動の学生、留学を予定していた人たち等々、人生の節目にコロナ禍が偶然にも重なってしまった人たちが大勢いるでしょう。彼らが、その時代によって機会が奪われたり、選択肢が狭められるようなことがないように、お国も自治体も、社会も、柔軟に対応していくことが大切だと思っています。



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