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【入院までのこと #3】大学病院への緊急入院へ

こんにちは、@hanamizukiです。

息子の生きた証を残したいと綴っていますが、生きていた息子を鮮明に思い出し、息子の生と死に向き合うこの時間はなかなか苦しいです。
でも、今できる息子への親の努めはこれしかありません。
今、できることを頑張ります。

心臓のエコー検査の準備が出来るまで、息子は点滴で落ち着いたのもありますが1時間くらい寝ることができました。
息子の頬を撫で、頭を撫で、手を握り、息子の暖かさを感じ、じーっと寝顔を見つめていると、なぜ今まで見つけることができなかったんだろう、これまで出会ってきた開業医達は、息子の何を見ていたんだろう、これから息子はどうなっていくんだろう、頭の中が、過去から今、今から未来を巡って迷路のように答えが見えてきません。

先生に誘導され、エコー検査が始まりました。
薄暗い部屋に通され、4人の小児の先生に囲まれ、小児循環の先生がエコー検査の準備を進めている姿が見えました。

薄暗い部屋に部屋に通され、診察台の上に寝るように言われましたが、3歳の子にとって、何が行われるのか恐怖しかないですよね…
「おかがいいー(泣)」と泣き叫ぶ息子を抱きかかえ診察させようとしますが、なかなか診察台の上で横になりません。
「お母さんも一緒に隣で横になってください」と先生に言われ、息子を私の体の上に乗せ診察をしました。咳もしながら泣くので、アンパンマンが映っている病院用のタブレットにも血が飛んでいるのが見えました。

小児循環の先生がエコー検査し、何か先生同士で話をしている声が聞こえてきます。
「3歳の子の大きさの心臓ではない。CT検査して…………………」
「…………………………………」

目の前の息子を抱きしめ「大丈夫だよ」を繰り返し、先生たちの話に耳を澄ましますが、これからどうなるんだろうと不安しかありません。

「これからCT検査をしたいのですが、じっとされていることはできないと思うので鎮静剤を入れさせてください。」
息子を抱っこして、CT検査室に移動し、鎮静剤を入れました。
鎮静剤を入れた瞬間、しがみついていた息子の体重が私に寄りかかり、力が抜けたのがわかります。

「よろしくお願いします」と言って、ベッドに息子を下ろし、頭を撫で「mili君、おかいるからね、待っているからね」と、検査をお願いしました。

待ち時間中、今は一体何時なんだろう、と時計を見ました。
午後5時、病院についてから既に6時間。

待ち時間中、私も夫もそれぞれの実家に電話をしたのを覚えています。
息子を検査してもらっていること、心臓が肥大していること、おそらく入院になること、息子の祖父母も言葉にならないほど、衝撃を受けているのが伝わります。

検査を終わられて先生が入ってきました。
「高度な検査と治療が必要です。ここではなく大学病院にこれから移動をお願いしたい。病院に入っていただくため、ここでPCR検査をする。PCR検査の結果も1時間程要するので、これからここでの検査書類や紹介状を書くのであと1時間程は待っていてください」とのこと。
他にも「家族に心臓に病を抱えた方、幼齢や若年で突然死された方はいないか」なども聞かれたように覚えています。

私とmili君は、大学病院に入院するため、PCR検査を受け、1時間後陰性となったことを確認した上で、午後7時すぎ、大学病院へ移動をすることになりました。

これからどうなるんだろう…
一体何が今起きているんだろう…


思い出すと胸が苦しいです。
でも、この時、まだ息子は生きていました

今から、たった4ケ月前のことです。
息子は生きていた。
明日があるという日々の中で、私たちは一生懸命生きていました。






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