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2021年ベストアルバムええやん!

2021年も残すところあとわずか、「恒例の」といいつつnoteで初めての年間BESTを選出させて頂きます。個人的に流行りがパターン化しやすいアメリカのR&BやHipHopとは違う文脈のアーチストが刺激的でした。機会がありましたら、ぜひ聴いてみてください。

1位 Smiling with No Teeth / Genesis Owusu

とりあえずごった煮感たっぷりのめっちゃ楽しいアルバムでした。プリンスの影響を公言しているらしく、ラップやソウル、ファンクなどブラックミュージックがベースですが、レンジの広さとぶっ飛び具合はハンパないです。なにしろニューウェーブ風のアバンギャルドなナンバーから、クソださい80s産業ロックやシンセポップまで、何故かさらりと聴けてしまうというアルバム。しかも後半はオーソドックスなソウルナンバーでジーンとさせてしまうというオーストラリア発の傑作ええやんで年間NO1とさせて頂きます。

2位 Mother / Cleo Sol

優しくメロディと歌声に包み込まれるタイムレスな名盤の誕生ですね。キャロルキングにロータリーコネクションのミニーリパートン(チャールズステップニーな感じ)が合体したようとでも言いましょうか。ウェストロンドンが産んだオーガニックソウル。昔のレコードを聴いているような錯覚に陥ってしまいますが、肌寒い朝にコーヒーを飲みながら、そうそう、こういう素直でピュアな音が聴きたかったのよ!っと呟いてしまう名盤でした。

3位 Sometimes I Might Be Introver / Little Simz

ロンドンの女性ラッパーで、各メディアでも絶賛されている模様。プロダクションは2位のCleo Solと同じくロンドンのグループSaultのインフロー。往年のソウルのサウンドやムードをhiphopに溶かし込んだディアンジェロやエリカ・バドゥあたりのソウルクエリアンズを彷彿とさせる音作りに、ソウルフルなネタ使いから、電脳ディスコポップ、アフロやレゲエまでをつなぐ刺激的なトラックが並びます。

4位 An Evening With Silk Sonic / Silk Sonic

お待たせしました、お待たせしすぎたかもしれません。ということでついに全量を明らかにした、ご存知ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークのユニットのアルバム。令和の時代に鳴り響くドリーミーなスイート甘茶ソウルに、親父悶絶し涙しました。ゲスト参加のブーツィーの囁きボイスも効いてますねぇ。イージーな懐かしソウル企画で終わらないのは、二人のソウル愛とこだわり故でしょうね。冷静に聴くと曲の起承転結がはっきりしていて非常に楽曲のクオリティが高く近強い、こりゃ売れるわ!

5位 Drones / Terrace Martin

昔から好きなアーティストのテラスさん。ロバート・グラスパーやスヌープらとも親交があついサックス奏者でありプロデューサー、ジャズからR&B、HipHop界隈まで幅広く活動されてます。ニューアルバムでは、HipHop色の強いフューチャーモダンファンクとなっております。かっこぇぇー。Dum-FunkやG-FUNK好きにもおすすめします。

6位 Call Me If You Get Lost / Tyler, The Creator

HipHop界の奇才、タイラーの6作目。こんな実験的なサウンドのアルバムが全米NO1になるというアメリカは不思議な国だと思います(笑)。近未来的なビートやサウンドにメロウなメロディを溶かし込む腕は天下一品、今回も曲を転調させつつなげる手法でレゲエまで取り込んだナンバーがお気に入りです。

7位 Talk Memory / Badbadnotgood

トロントのジャズインストバンドのニューアルバム。ヒップホップにも交わる懐の深さで刺激的な音を届けてくれますが、このアルバムは70年代のジャンルレスなジャズフュージョンを連想させます。インタビューではマハヴィシュヌ・オーケストラの名前なんかもでてましたね。あ、ここでもテラスマーティンさんが!美しく刺激的な逸品。

8位 We Are / Jon Batiste

エンターテイメントでプロフェッショナルな大ヒット作もご紹介。ブラックアメリカンとしてのルーツを感じさせるジャズやソウルから、60sなムードのポップソングまでジャンルにとらわれず繰り広げられるバラエティ豊かな楽曲は、それぞれ非常にとっつきやすく、知らない人が聴いても楽しめる、まるでミュージカルのようで完成度高しです。グラミー賞でも11部門にノミネートされとりますね。

9位 The Ride / Midas Hutch

これが欧州産のシティポップだ!気持ちよーいエレクトリックブギーが満載のマイダスハッチ。ちょっと飽きそうな感じもありますが、気持ちいい疾走感満載のサウンドと少し切ないメロディがキュンキュンさせてくれます。やっぱり、こういう音に弱いんですよねぇ〜。

10位 The Long and Short of It / Quickly, Quickly

若干20歳の天才トラックメーカー。ヒップホップのビートやエレクトロ、ジャズがベースだが、浮遊感のあるサイケな揺らぎが気持ちいいサウンドを全編に展開されておられます。

いかがでしたでしょうか?他にも色々ございましたが、今日はここまで。2022年もいっぱい素敵な音楽に出会いたいですね。では!

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