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ACミラン 低迷期を振り返る(14-15シーズン~16-17シーズン)

前回アッレグリ就任1年目のスクデット獲得したシーズンから欧州カップ出場権を逃した13-14シーズンまでを総括し、今回は低迷期の中でも一番低迷していたとされるベルルスコーニ体制末期のことをまとめます。

14-15シーズン 序盤好発進もスカッドの貧弱さに泣かされ10位で終了

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38試合13勝13引分12敗 勝点52 10位

13-14シーズンに欧州カップ出場権を失ったミランは途中就任のセードルフを解任し、後任はピッポインザーギが就任、夏のメルカートでは財政難が原因で限られた資金やフリー移籍、ローンを活用し、ラミの買取OP行使やメネズやアレックス、ディエゴロペスのフリーでの獲得やフェルナンドトーレスを買取OP付で獲得したり、夏のメルカート最終日にはビアビアニーとの交渉がメディカル後に破談するもののジャック・ボナヴェントゥーラを獲得を行いまずまずの動きを行った、開幕戦でラツィオに3-1で勝利し序盤10試合は薄い戦力層ながらに勝ち点17を稼いだもののその後は層の薄さから失速、最終的に10位でシーズンを終了し、ピッポは成績不振の責任を負い解任させられ後任にはミハイロヴィッチが就任した。この時期から当時ミランの名物オーナーであったベルルスコーニはクラブの株を他の投資家や実業家に売却する動きを見せ始め、シーズン途中にタイの実業家のビー・テチャウボンに株式48%を売却すると発表し、一時期黄金期を築いたベルルスコーニミランの終焉を予感させる出来事が起こった。

15-16シーズン ドンナルンマを筆頭に若手選手が躍進し始めるものの3シーズン連続欧州カップ出場権を逃す

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38試合 15勝12引分11敗 勝点57 8位 コッパ準優勝

14-15シーズンは10位で終わりピッポインザーギを解任したミランは後任にミハイロヴィッチを招聘、経営面ではビー・テチャウボン氏とのクラブ売却問題と様々な面で混乱状態のミランは開幕前のメルカート期間では積極的に動いた、まずセビージャでEL優勝に貢献したバッカを€30Mで獲得、ローマからはアズーリの若手有望株CBであったロマニョーリを€25Mで獲得しシャフタールドネツクからはルイスアドリアーノを獲得、それ以外にもベルトラッチやマウリを獲得した一方でプリマからは低迷期後期のチームの中心選手となるジャンルイジ・ドンナルンマとカラブリアをトップチームに昇格し将来性を見据えた補強と編成を行った、一方で戦術上の理由でファラオーネを放出した、シーズン開幕して序盤は勝ち点落とすことが多かったが徐々に調子を上げていき、シーズン通してRL出場権争いをしていた、しかし故障者続出が理由でチームは調子を落とすとベルルスコーニと対立していたミハイロヴィッチは解任させられ後任にはブロッキが就任、その後解任ブーストが起こらず7位でシーズン終了し3シーズン連続欧州カップ出場権を逃すという結果に終わった、しかしチーム内部を見てみるとドンナルンマがレギュラーに抜擢した後定着し、ロマニョーリやジャックといった若手選手はシーズン通してレギュラーとして活躍、またカラブリアやロカテッリといったプリマ組の有望株をトップチームに昇格させるなどとこれからのミランの躍進を匂わせるかのような采配を行い、今のミランの基礎はミハイロヴィッチ体制から始まったとは思います。

16-17シーズン 若手選手が躍進し久々の欧州カップ出場権を獲得!

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38試合18勝9引分11敗 勝ち点63 6位 スーペルコッパ優勝 EL出場権獲得

15-16シーズン、3シーズン連続欧州カップを逃したミランはヴィオラでCL出場権獲得などの結果を残した若手指揮官のモンテッラを招聘、夏のメルカートでは財政難が理由でラパドゥーラやソサ、ローンでパシャリッチなどと昨夏に比べると控えめな補強を行った、開幕前の8月5日に中国資本のヨンホンリーを代表とするコンソーシアムに売却することを発表するなどベルルスコーニ体制の最後のシーズンを予感させる出来事が起こった、シーズン序盤は2連敗するもののサッスオーロ相手に大逆転勝利やユーヴェ相手にロカテッリの決勝点で勝利を収めるなど好調を維持し前半戦はCL出場権争いを展開しスーペルコッパではユーヴェ相手に勝利して久々のタイトル獲得となった、しかし中国政府が海外に資金を流出させないように規制を強化するなどで売却先のコンソーシアムの資金を集まらずにクラブの売却が遅れるのと同時にスカッドの薄さが原因で後半戦は3連敗を喫することや5試合未勝利などと失速、しかし最後まで踏みとどまり予備予選からのスタートとなったもののEL出場権を獲得し久々に欧州カップ出場権を獲得した、クラブ売却の面では4月13日にヨンホンリーを代表とする中華資本がエリオットマネジメントからの借り換えで資金を得て無事にクラブ売却が完了し、ベルルスコーニ・ミランは完全に終焉し新たな時代となった。

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