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起業は1人でするもの?それとも複数で?

良くネットや書籍で「起業する時は1人がいいのか?複数(仲間と一緒)がいいのか?」という話題を見かけます。

この答えは起業した会社の数ほどありますので「これでなくてはならないのだ」という決まり事はありませんが、自分の考えは、

「まず、自分1人で起業し、その後の状況に応じて対応していくのが良い」

です。

現在、自分は「1人会社」を実践していますが、元々は会社員時代の同僚と2人で起業、自分が先に前の会社を辞め、会社設立事務やその他諸々の準備をした数か月後にもう一人が役員として加わるという流れでした。
しかし、実際に会社を運営していくにしたがい溝が深くなっていき、最終的に1年ぐらいで袂を分かつことになりました。

理由は「会社の方向性に対する考え方の違いによる発展的解消」とか言えればまだ恰好が付くのかもしれませんが、いつまでも従来の感覚が抜けきれない相手に嫌気がさしてしまいご退場して頂いたという顛末でした。
一般の社員であればなんら問題がなかったのかもしれませんが、役員となるとそうはいかず、なんとも情けない気持ちになったのを記憶しています。

起業をする上ではこの感覚を一日でも早く捨て去ることが非常に重要で、

・困った時には誰かが助けてくれるだろう(から放っておこう)
・これは自分がやる仕事ではない(から放っておこう)
・給料は毎月給料日に必ずもらえるのが当たり前だ
・福利厚生もあって当たり前

などと言った感覚を持ち続けているとロクな結果にはなりません。

まあ、この手の話は巷で良くあることで、個人的な感情論としては言いたいことが山ほどあるのですが、もう過去の話、ここで書いても意味がありませんので割愛します。

ただし、一つだけ言えるのは、起業前、即ち、サラリーマン時代に「この相手であればいけるだろう」と思っていた人であっても、実際に会社を作り日々運営をしていくと「あれ?何か違うな?」とズレが出てくることがあり、サラリーマン時代に考え方が合うと思っていても、それが起業後もイコールであるとは限らない、いや、むしろ異なっていくものだということです。

会社員時代に「こんな会社を創りたい」というような、一見「起業」に関する話をしているように見えても、実はその根底は、その当時の会社の方針や社長、役員等に対する対する不満を裏返しているだけであると思っており、安定した船(会社)の上で、メシがマズいとか便所が汚いなどと言っているようなもので、単なる「起業ごっこ」をしているに過ぎず、起業後は「そんなものは不満になるレベルのお話ではない」ということを痛感し猛省したものです。

起業前にはいろいろな不安があり、仲間がいる方が心強いのは言うまでもないのですが、起業後にはその仲間が新たな不安や不満になっていくこともあり得るという訳で、どちらが良いとか悪いということではなく、単純に「そういうものである」ということです。

このような背景があるため、自分としては先に述べた考えを持っています。

当然、自分1人でできることには限界がありますので、その対処は必要なのですが、そういう場合は、もともと一緒に会社を作ろうと思っていた各人が個別に会社を作り、その後で会社対会社で協業するなり、もっと発展させた形としてプロジェクトに応じてLLP*1)を作って事業を行うなど、失敗したり駄目だった場合に簡単に解消ができ、無駄な時間を費やすことなく次に進んで行けるようにしておくのが良いと思っています。

*1)Limited Liability Partnershipの略で有限責任共同組合のこと

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