【小説】偽幸の追求:「覚醒」part2

 おい、あいつの次は誰になると思う?」
「絶対俺は嫌だ、精神病棟に行くくらいなら
 死んだ方がマシだね」
「まじで
 あいつと同じクラスになってから何人目だよ」
「俺この前聞いたんだけど
 あいつ中学の時から
 相当やばかったらしいよ」
「一年の時もやばかったもんねー」
「誰か助けてやればいいのにな」
「じゃあお前が行けば?」
「冗談だって、そんなことしたら終わりだよ」

恐怖は簡単に腐らせる
醜悪さを正当化させる

「おう、遠藤この前はありがとな」
「糸井田せんせー何の事っすか?
 このクラスに
 いじめなんてないじゃないですか…ブフッ」
「おいおい
 いじめとかそういう事を
 軽々しくいうんじゃないよ」
「まぁ
 芽が育ってもブチ抜けば
 そこには何も残らないんで」
「種撒いてんのお前だろ」
「そういう先生こそ
 広まれば教師として終わりじゃないっすか」

「はぁ、そうだな
 頼むから次やるなら
 程よくな」
「ぜんしょしまーす」


何も変わらず
哀も変わらず
今日もチャイムは 
響くーーー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?