担当のウェディングプランナーへ送ったクレーム

これからお伝えすることはクレームでありカスタマーハラスメントであることを断っておきます。○○さんの心配りや尊厳を踏みにじる内容も含まれます。

まずこれは結婚式ではないということをはっきりとお伝えしておきます。現在の日本には個人の人生の節目を大々的に祝う文化が結婚式しかなく、それを演出する職業がウェディングプランナーです。私がそれを利用させてもらっているというだけです。本当は結婚という言葉も使いたくはありません。ただ結婚に代わるような言葉を私がまだ見つけられておらず、適当な日本語がないということです。英語のsologamyは近い概念ですが日本では通じないため基本的に使っていません。

結婚式でなければなにかというと、フェスとかライブとか大道芸あたりを考えてもらえば良いですかね。大道芸は私の感覚にかなり近いです。ストリートパフォーマンスですね。○○さんも私もこの日は大道芸人です。司会の××さんや音響の△△さんも。参加者を巻き込んで楽しませましょうね。

なので何かにつけて結婚式の型にはめ込もうとしているように感じられて吐き気がします。もちろん中には私がやりたい型もありますが、そうでないものは本当にどうでもいいです。○○さんとのLINEやZoomでの打合せがいつも辛いです。なぜ私がこんなに嫌な思いをしなければならないのかと日々感じています(○○さんも同じかもしれませんが)。毎回Zoom当日は朝から憂鬱です。

またZoomの場でも○○さんが話の主導権を握っているように感じられます。それもとても違和感です。私が何か答えを求めていたらそれに応えてくれるくらいで良いのになと思っています。Zoomの場では私は初めて知ることばかりです。ご提案いただく内容は初見で良さそうだなと感じるものが多いです。ただよくよく自分の境遇に照らし合わせて考えると、何か違うよなぁといつもZoomが終わってから感じています。

お散歩さえできればキャンセルしないと表向きお伝えしましたが、当然心の底からそう感じているわけではありません。お散歩というコンテンツは氷山の海面上に出ている部分であり、その下にはそれを支える、私の過去や価値観があります。私はこの日を人生最高の一日にしたいですが、このままでは人生最大の後悔を残す一日になりそうです。

お待たせしました。具体的な事柄として署名台についてです。挙式中も誰かに抑えてもらえば良いことですよね?何が問題なのでしょうか?何かとビジュアルについてご心配されているように感じます。ただ私がビジュアルや完成度を気にするのであれば、そもそも公園なんかで式を挙げません。

最後にもブライトセレモニー(仮)と称してスマホでハートを描いて写真に収めますが、アート写真を撮りたいわけではありません。きれいなハートも汚いハートも何か分からない軌道も含め、みんなが思い思いに表現するという時間を共有したいだけです。それが結果として見えるように写真があるというだけです。これもクオリティは求めていません。

私は完成度7割くらいの式を準備したいです。残りの3割は参加者(結婚式用語ではゲストのことだが、ゲストではなくむしろキャスト)と一緒に完成させます。もちろん○○さんや私が想定していたような結果にはなりません。その偶然によって起こることを楽しみにしています。ヴァージンロードを予め敷きたくないのも同じです。どこがヴァージンロードになるのかそのときまで分からない状態の方が、はるかに楽しいです。

ネガティブケイパビリティ(分からないということをそのまま受け入れる能力)を磨いていただきたいです。

ここから先は本題ではありませんが、この際に2つお伝えしておきます。

アセクシュアルという言葉をご存じないのは残念でした。確かアクセシアル?と言っていましたよね。もちろんすべての人にこの言葉を理解してもらう必要はありませんが、セクシュアルマイノリティの挙式プロデュースもお仕事としてされるのであれば知っておいていただきたいところです。

また何年も前ですが、友人のウェディングプランナーがライフストーリーを聞き出す練習に付き合ってくれる人をFacebookで募集していました。仕事でもクライアントのライフストーリーを聞き出して、その上でプランを提案するそうです。そういう点では、私はあまり自分の人生をこの場で語る機会がなかったなと感じました。私がお散歩にこだわる理由も「散歩や横浜が好きだから」という、Zoomで話した程度の浅さではありません。

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