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【喫茶店 美来】3話最終回 3-3話『勇気の一歩』
「あっ、ごめん僕バスの時間があるんだ」「次、いつ来る?」
啓太くんが考える「えっと・・・」と言っている間に
スタッフルームに着替えに行ってしまった。
代わりに私が、「すみません。彼には、自分のタイムスケジュールがあり、それを崩すといけないのです。また、思い立ったらすぐに動いてしまうのです。」「また来たいときにくればいいさ」というと
啓太くんは、「はい、でも、何も注文してないのに」と
さっきの明るい表情から、悲しげな表情に
私は、「注文受けましたよ」というと啓太くんはびっくり!
『絵師さんの会話』という注文を受けました。うちの店の裏メニュー。『トーク』というメニューがあります。しかし、このトークというのは、専門のスタッフがいなければ提供できないのです。うちの店は毎日、専門のスタッフがいるとは限らないので、ある意味『とくとく特別メニューです』」今日の啓太さんは、「とてもラッキーです。」
そういうと啓太くんは、うれしそうな顔をした。
着替えが終わった、優音がスタッフルームから戻ってきた
「もしよかったら、これ僕のSNS」と名刺を啓太くんに渡した。
「すごくきれいなイラスト~」
「今度来た時、イラスト何のアプリで描いているか教えてください。」
「いいよ!」
「店長!さっきの話だけど 次回、啓太くんが来たときにください。」
「わかりました。啓太くんはどうする。まだいるかい?」
「いや、今日は帰ります。ありがとうございました。また来ます。」
「バスこっちだけど、どっちの方向?」
「同じです!」
「じゃあ、店長さんまた」
「また、いつでもいらっしゃい」
玲香が「彼はなぜお店に来たのでしょう?」という。
葵が「理由は、わからない。でも、彼らが笑顔で帰ったのならいいんじゃない?」
大輔が「まぁ、そうだな。」
わたしたちは、笑顔で帰ってくれたらそれでいい。
エピローグ
「涼さん」「どうして、啓太くんがきた日、店長は僕にオーダーを取りに行ってくれるかな?って言ったんですかね。いつもなら絶対に言わないじゃないですか。」と優音が尋ねたそうだ。
「簡単な話だ」
「啓太が入ってきたときに、優音が持っているグッズと同じイラストのストラップをつけているのが見えたんじゃないの?で話が合いそうだ~行け~的な感じじゃない?」とあっさりという。
「嫌だったのか?」
「イヤでは、なかったです。最初びっくりしましたけど。厨房から僕もイラスト見えてたので。話はしたかったです。」
「店長って、細かいところまでよく見てますね。すごいですよね」と優音くんは、笑顔だ。
一つステップアップできてよかったと安堵する瞬間でもあり、この仕事を続けていてよかった。と思える瞬間だ。
カランコロン
「いらっしゃい」
みたことのあるイラストのストラップ
「こんにちは、優音さんいますか?」と元気な声が。
「今行くね!店長イラストTab借ります」と
スタッフルームから元気に出ていく、優音くん。
今日も二人は仲良く、「神絵師トークだ」
<3話 おしまい>
©心空