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ぽんぽこちゃんねるの机

ぽこピーの動画に出てくる机がずっと気になっていたので調べてみました。



1 はじめに

ぽこピーの動画や配信では画面の手前に机が置かれ、奥に二人(ぽんぽこさんとピーナッツくん)が座っているのが定番となっている。

料理動画や100均紹介など様々な物を置くのに机が活躍している。物の紹介のない雑談配信でも手前に机が置かれ二人はその奥に座ることが多い

最近ではガチ恋さんの動画で白い布の机が登場 
【ほんと?】生タマゴそのまま飲むって超キツイらしい。 (2024年4月28日公開)
雑談配信でも机が置かれている
帰ってきたぽこピー ~アメリカを添えて~ (2024年9月3日配信)

Vtuberが料理や物を分かりやすく見せる方法として、机の登場は画期的だった。

  • Vtuberは商品紹介をしたりご飯を食べるのは難しい

    • 体全体を動かすのが難しい

    • 仮想現実のなかで物を再現するのが難しい

    • Vtuberと現実世界の物を融合させるのが難しい

私自身は動画編集や技術的なことについてはまったく知識がないので、動画を順番に追っていくことで、机がいつ頃どのようにして登場したのかを見ていきたい。

動画は膨大にあるので、とりあえず机が登場する頃(2020年3月)までを簡単に追ってまとめていこうと思う。


2 机以前

2-1 初期の動画 (2018年)

ぽんぽこ直伝!チョコレシピを伝授するの巻!【バーチャルYouTuber】(2018年2月14日投稿)

マグカップケーキを作った映像を流しながらぽんぽこが解説していく形式。

伸びるぽんぽこさん 4つめの動画
  • 導入のあとに、材料(全景・全体)が登場する。

  • 食べ物は机の上に置く。 (上から撮影)

  • 人物(ぽんぽこ)は手前に配置。


2-2 動画毎日投稿宣言以降 (2019年)

【きき牛丼】俺より牛丼すきなVtuberいんの? 
 (2019年5月14日投稿)

牛丼を順番に食べていく

白い布をかけた机の上に牛丼など紹介したい物をならべるようになる。(壁の白い壁紙はだんだん見せないようになっていく)。

  • 人物(ぽんぽことピーナッツくん)は手前に配置。

  • 牛丼を順番に取っていくので、同時進行で食べているように思える。

  • 物と人物は同じ空間にはいない感じがする。


【ついに】本田翼ちゃんに名前を呼んでもらえました!
 (2019年7月6日投稿)

くまちぃ

丸枠の中に2人の姿をうつす方法も使われている。


【開封】売り切れ続出!VTuberチップスを買ってきました! 
 (2019年10月8日投稿)

紹介対象の物が登場する時に、横からすべらせたり、上から落としたりすることもある。

VTuberチップスの入った箱を横から滑らせて登場させる

物の紹介の場面に限らず、ぽんぽこちゃんねるでは物や人を動かすことに強いこだわりが有るように感じる。


2-3 まとめ

  • かなり初期(4つめの動画)の頃から料理動画を投稿している。

  • 動画をみるだけでも分かりやすく楽しくなるように、様々な表現方法を試しているようにみえる。

  • 人物(ぽこピー)が手前に配置され物の映像はその奥にあるので、人と物は同じ空間にはいない感じがする。


3 机の登場 (2020年)

「【難問】全10種でききグミ!毎日食べてたら余裕だよね?」から「噂の古代食『蘇』を作ってみた。」までの間に机形式動画の基本形が完成したと考える。


3-1 机形式の前身

【難問】全10種でききグミ!毎日食べてたら余裕だよね?
 
(2020年2月28日投稿)

ぽんぽこさんはカメラマン役
  • 画面の下に白い布をかけた机があり、その上に10種類のグミが置かれる。

  • その奥に人物(ピーナッツくん)が配置される。

  • 背景は豪華や洋館(?)のような雰囲気。

白の布が画面下半分全体を占めているので、豪華な部屋とグミの置かれている箇所とで画面が2分割されているように見える。

手を伸ばしてグミをつかもうとする
サングラスは目隠し用

ピーナッツくんが置いてあるグミに手を伸ばして取ろうとすることで、白い布部分が机のようなものだと認識できる。

机形式動画の直前という感じがする。


3-2 机形式の動画

【激安】ダイソーのVRってどうなの?【100均】
 (2020年3月3日投稿)

ダイソーのVR
  • 白い布の机が手前に置かれ、その上にダイソーのVRゴーグルが登場する。

  • その奥に人物(ぽんぽことピーナッツくん)が座る。

  • 背景は普段の撮影部屋(和室)。


上から落ちてくる
【激安】ダイソーのVRってどうなの?【100均】(2020年3月3日投稿)

VRゴーグルが登場する時は上から下に落ちてくる。

【激安】ダイソーのVRってどうなの?【100均】(2020年3月3日投稿)

物(VRゴーグル)を拡大して表示し、効果音と集中線も追加される。

【激安】ダイソーのVRってどうなの?【100均】(2020年3月3日投稿)

VRゴーグルの紹介中も丸枠のなかに二人を配置。表情もわかるし単調にならない。


  • 背景が普通の和室なので、手前にあるものが机だと分かりやすく奥行きを感じる。

  • ただ、白布の机の端が見えないので、最初は上下画面分割のような感じもする(左端だけ少し机の角が見える)。

  • ほぼ後の机形式の動画。だいたい完成しているが、次の「噂の古代食『蘇』を作ってみた。」はより机らしさが感じられる。


噂の古代食『蘇』を作ってみた。
 
(2020年3月7日投稿)

噂の古代食『蘇』を作ってみた。(2020年3月7日投稿)
  • 白い布の小さめの机が手前に置かれる(机の両端が画面内に収まっている)。

  • 机の上にコンロとフライパンが登場する。

  • その奥に人物(ぽんぽことピーナッツくん)が座る。

  • 背景は普段の撮影部屋(和室)。


噂の古代食『蘇』を作ってみた。(2020年3月7日投稿)
噂の古代食『蘇』を作ってみた。(2020年3月7日投稿)

コンロとフライパンが置かれる。コンロなどの調理器具はこの後の動画でもたびたび登場し、撮影方法も様々に工夫されていく。

噂の古代食『蘇』を作ってみた。(2020年3月7日投稿)

完成した「蘇」が机の上に置かれる。

  • 人物(ぽこピー)と物(コンロなど)が自然に配置されることで同じ空間、同じ時間内に料理をしていく感覚が強くなった。

  • 小さい机になったことで両端が見え、容易に机だと認識できるようになった。

  • 机が手前から奥へと台形の形になっているので、より奥行きを感じられるようになった。また、画面内に収まらない机の手前に自分(視聴者)がいるような感覚もある。

この動画が机形式の完成形と考える。


3-3 試行錯誤

はぁ…って言うゲーム。
 
(2020年3月8日投稿)

はぁ…って言うゲーム。(2020年3月8日投稿)

翌日の動画でも白い布の机が登場するが、机の端は見えないかたちで配置されている。

はぁ…って言うゲーム。(2020年3月8日投稿)

実際に2人がゲームをしている時は木の机(画像)になっている。


ピーナッツくんが『あるもの』を買い占めています。 
 (2020年3月9日投稿)

ピーナッツくんがフィーバーナッツの買い占めを図る

机はあるがカードは机の上に置かれないので、木の机になっている。
カード自体は二人の後ろに画像として登場する。


推しを連れて歩ける!新時代のLEDリュックがすごい!! 
 (2020年3月23日投稿)

LEDで文字や画像が表示できるリュックの紹介
推しを連れて歩ける!新時代のLEDリュックがすごい!! (2020年3月23日投稿)

この動画では白布で小さめの机が登場し、その上にLEDリュックが置かれる。これ以降は物の紹介や料理を作る際はほとんどこの形の机が置かれるようになる。


3-4 まとめ

  • 「【難問】全10種でききグミ!毎日食べてたら余裕だよね?」から画面下に机が置かれはじめる。あまり机という感じもしない。この動画のコメント欄でも机についてはあまり触れられていなかった。

  • 「【激安】ダイソーのVRってどうなの?【100均】」、「噂の古代食『蘇』を作ってみた。」で机形式がほぼ完成する。

    • 特に「蘇」を作る動画では小さい机、コンロを使うなどより分かりやすくなっている。

  • この二つの動画ではコメント欄でも、画面構成や甲賀流CGの進化におどろくコメントが複数みられた。(配信かどこかでぽこピーも机導入の良さについて触れていたように思う)。

  • それ以降、数日間の動画では画面下いっぱいに机が置かれるなどしばらく試行錯誤があった。最終的に小さな机形式に落ち着いていった。

机の登場で机・人(ぽこピー)・背景と奥行きある画面構成となった(後の動画では背景をぼかしたりしている)。
Vtuber・物・視聴者が同一の空間にあるようにさえ感じられる。


4 おわりに

ぽんぽこちゃんねるは日々色々な楽しい動画を投稿している。

ぽんぽこさんとピーナッツくんのやりとりが面白いのはもちろん、最先端の流行や滋賀県の日常など取り上げる内容も面白い。
そのほかにもVtuberを動画の中で表現する技術が日々進展しているのが興味深い。

直近の動画だと、物の紹介でも机の上に置かずに他の方法で紹介したり、
料理の場合も部屋ではなく外に出かけたりすることも多く、編集技術がますます進化している。

ぽこピー動画の特徴をあらわす「甲賀式CG(甲賀流CG)」という言葉はもともと実写と見間違えるほど高度なCG技術を指していたが、机が登場するようになった頃から仮想現実(Vtuber)と現実世界(のようなCG)との合成技術のことも指すように変化してきたように思う。

Vtuberと現実世界との融合をどのように表現するのか、これからも楽しみにに見ていきたい。


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