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働く駐在妻と専業主婦のメリット・デメリット

先月末、南アフリカで暮らし始めて2年が経ちました!

2年経った今、思い返してみると様々な場所へ行き、いろいろなことを経験し、あっという間のような、充実していた日々のような、複雑な気持ちです。

この2年間でいちばん大きな変化は、肩書きが変わったことです。
一般的に駐在帯同するとなれば無職(専業主婦/専業主夫)と想像されがちですが、南アフリカ生活1年目はフルリモートで日本の会社に勤める正社員でした。しかし今年の4月からは専業主婦(たまにライター)に変わりました。生活や感情面で、大きな変化があったので、改めてメリット・デメリットを残しておきたいと思います。

働く駐在妻 ~正社員編~

駐在妻が働けないのは昔の話、とも言えるくらい、調べれば調べるほど働いている駐在妻/駐在夫が増えていると聞きます。私は南アフリカ渡航がわかっている状態で転職をした企業で、時差ありフルリモート勤務をしていました。

どうやって転職したか

転職活動をしていた時期がコロナ禍で、具体的にいつ南アフリカに渡航できるか決まっていない状況でした。そのため、書類選考と一次面接では、海外に行く予定があることは伝えませんでした。二次面接で「南アフリカに行く予定があり、現時点では〇月から」と伝えました。その後、私の業務がフルリモートに対応できるか・もしくはフルリモートで依頼できる他の業務があるか、勤務時間や税金関係などを確認してくれ、無事に採用してもらうことができました。

"働く駐在妻"のメリット

  • なんといっても自分の収入があり、自由にお金を使える
    好きなものを買えるし、一時帰国費用も出せます

  • 履歴書に空白ができない、経験を積める
    よくある帰国後の不安がかなり軽減されます。

  • 駐在員/家族コミュニティから距離をおける
    特に駐在妻の集まりはほとんどが平日の日中です。良くも悪くも、仕事という絶対的な断る口実ができます。

  • 金曜日の夜がうれしい!
    南アフリカ人の友人たちは働いている人がほとんど。金曜日の夜に夕食を食べたときは解放感が共有できました。日本にいる友人とも温度差がうまれにくいです。

南アフリカで"働く駐在妻"のデメリット

  • せっかく住んでいるのに南アフリカの文化に触れる機会が少ない
    治安が悪く夜のお出かけが制限され、平日は英語を聞くことすらありません。週末は家事や食料・日用品の買い物などに時間を取られます。

  • 時差と頻発する停電のせいで、勝手に負い目を感じる
    日本時間の15-24時、南ア時間の8-17時で勤務していたため、直接話せる時間が限られている中で(当時)頻発する停電で弱くなる回線。同僚は「気にしないで」と言ってくれていましたが、「申し訳ないです…」と何度も口に出してしまいました。言霊なので自己肯定感が本当に下がります。

  • 一時帰国が忙しい
    話を聞く限り、一般的な駐在員/家族の一時帰国は「休暇」です。ただ、私の勤務先には関係のない話。南アフリカ↔日本の行き来(往復4日間)に大切な有給を使ったり、土日に移動して 夫は休みなのに 翌朝から働いたり。在外邦人からは「一時帰国いいね~どこか旅行に行くの?」と聞かれますが、残念ながらそんな時間はあまりありません。限られた休日に友人と会う予定を詰め込み、その合間で検診や買い出しをします。

  • 日本のトレンドや情報に疎くなる
    コンテンツ系の仕事をしていたので、情報力はかなり重要です。日本にいる時以上に様々なWebメディアやSNSをチェックしていましたが、東京の街中にあふれる情報とは大きな差があり、焦ることも多いです。

働く駐在妻 ~業務委託編~

後半5ヵ月は、諸事情により週3日、南アフリカの午前中だけ働く契約に変わりました。収入とキャリアは中途半端になりましたが、私にとってはいいことづくめでした。

一番は副業ができるようになったこと。というか本業がない状態なので、「海外書き人クラブ」に入会してライター業務などを始めることができました。

明るい時間に出かけることができるので、品ぞろえが良い状態のスーパーマーケットでゆっくり買い物をしたり、ほかの駐在妻の方とランチやお茶をしたり、英会話を習ったり、カフェの店員さんと雑談をする時間もできました。

仕事の予定のおかげで一日や一週間の予定を立てやすくなるので、生活にメリハリがつきます。

無職の駐在妻

これまた諸事情により、4月からは無職になりました。現在進行形で、活動的な一日と無気力な一日の差が大きい日々を送っています。

メリット

  • 時間を気にせず料理を作れる
    基本的には料理が好きなので、(やる気がある日は)何品も作ったり、凝った料理を作ったり、初めての食材を使ってみたり、楽しめます。

  • 駐在妻の方々と仲良くなれる
    南アフリカ生活の情報共有や相談など、生活環境が似ているからこそ分かり合える面がたくさんあります。日本人コミュニティから距離をおきたいとは思っていますが、やっぱり異国で日本語で話せる相手は大切です。

  • 時間や日程を調整しやすい
    日本から友人が遊びに来てくれるときや、夫の振休や有給に予定が合わせられます。

  • 習い事ができる
    時間があるので、英会話とアフリカーンス語、(なぜか流れで)書道を習い始めました。単発のワークショップなどにも参加しやすいです。ジムにも行きやすくなりました。

デメリット

  • 時間があるのに、やる気が出ない
    自分の問題だと重々承知の上ですが、時間がないフルタイム勤務の日々の方が、隙間時間を有効活用していろいろなことができていた気がします。やりたいこと、やってみたいこと、たくさんあるのに、どれも中途半端な状態が続いていて自己嫌悪になります。

  • 職業を聞かれると悲しく切なくなる
    ふとした書類やアンケートの職業欄。日本の入国書類もですね。職業欄があり「無職」と書くのに抵抗があり、フリーランスと書いたりしています。嘘ではない。さらにUberの運転手さんや同じマンションのエレベーターでのスモールトークなど、南アフリカではよく What do you do? と聞かれます。ビザの関係で働けないんだ~とか、ライターだよ~とか、答えています。

  • 貯金残高が減っていく
    ひとりで出かけた際には自分名義の日本のクレジットカードを使っているので、毎月残高が減り続けています。駐在家族の先輩のアドバイスもあり、我が家では私が払った食料品など生活費は、数か月に一度まとめて夫に請求するシステムにしました。

  • 漠然と帰国後の再就職が不安
    全世界共通のあるあるだと思います。永住ではなく、いずれ帰国するからこその悩みです。ちなみに、複数の転職エージェントで「生活のベースが海外にあるため」という理由でサービスの利用ができませんでした。我が家は住民票を日本に残していますが、関係ないそうです。

正社員→業務委託→専業主婦→今後は?

残念ながら、南アフリカ生活は来年も続く見込みです。なので、専業主婦の毎日からは脱出できるよう、いまいろいろと考えているところ。世の中には本当に様々な駐在妻/夫の方々がたくさんいらっしゃるので、いろいろな方の体験を見聞きして、自分に合った生活を選んでいきたいと思います。

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