マガジンのカバー画像

家族だって他人

50
臨床心理士&公認心理師3名によるリレー形式の連載コラムです。 家族って何だろう? 家族に傷つき、家族に癒され、家族に振り回され、それでもなぜか期待し、求めてしまう。誰でも一度は家…
運営しているクリエイター

#リレーコラム

家族だって他人

 是枝裕和監督の映画『歩いても歩いても』(2008年公開)を見てから、ブルーライト・ヨコハマの…

ゆっくり家族になればいい

 家族とはなんぞや、という探究もそろそろ終わりが近い。今回は、家族の成り立ちを考えてみた…

家族のいる場所

「家族だって他人」をテーマにこのコラムを綴る時、私は常に家族とは何ぞや、と自問してきたよ…

根っこ

 私の父は、東北の田舎に産まれ育ち、良く言えばおおらかで寛容な人、悪く言えば大雑把で鈍感…

星空に願いを

 大昔、私たちのご先祖様は真っ暗な中、空を見上げ、光る星々をつなぎ合わせて色々な星座を作…

この愛の対価

 『ある愛の詩』という半世紀ほど前に製作された古い映画に 「愛とは、決して後悔しないこと…

   失くしたのは何か          ―産まれてこなかった命について―

 唐突な話で申し訳ないが、私は過去に2度、流産を経験している。自分の流産について、ぽろっと人に話すと、かなりの確率で、私も・・・ と返ってくる。  流産だけでなく、自然には妊娠出来なくて、人工授精をして産んだ話、凍結卵を戻したけど育たなかった話。妊娠は望めず、養子をとった話。産んでいても、産んでいなくても、普段は全く表に出すこともないけれど、妊娠にまつわる傷つきや悲しみを、たくさんの女性が抱えている。そのことに気づいたのは、自分も同じ痛みを抱えているからかもしれない。  

とても狭い箱の中

 16年ほど前、さかなクンが『いじめられている君へ』という朝日新聞の企画の中で「広い海へ…

時々犬になってみよう

 「両片思い」 という言葉がある。両思い、ではなく両片思い。主に恋する二人が互いに相手の…

親を越えてすすめ

思春期というのは、親の価値観を否定して、大人の作る社会に反抗して、親や大人の価値観とは違…

『「頑張りすぎない」ように頑張る』

 自分の中での金科玉条というほどでもないが、なるべく心に留めていることがある。それは、 …

「機嫌の悪いわたし」を知ろう

 私には、急に物寂しくなって、誰からも、誰にも、自分が大切にされていないように感じる時が…

真実は人の数だけ

「真実はいつもひとつ」 とは、見た目は子ども、頭脳は大人の名探偵の決め台詞だが、心理カウ…

ポン酢しょうゆが無くたって

「幸せってなんだあっけ? なんだあっけ?」   と、歌う昔のCMをついつい未だに思い出してしまう初夏の昼下がり。我が家には、ポン酢しょうゆは無い。   ポン酢しょうゆのように、目に見えて、分かりやすく、どこにでもあって手軽に手に入る。そして、便利で美味しく、ちょっと酸っぱい。こんな分かりやすい幸せがあっていいのだろうか? と思ってしまうぐらいには分かりやすい。幸せのカタチ。   「あなたは幸せですか?」   と、真正面から尋ねられてしまうと、一瞬考え込んでしまうことが多くても