旦那が死んじゃった(2)

こりゃ熱中症だわ。昨日納涼祭で久しぶりにビール飲んでたし。朝ごはんも食べてないし。

しばらくクーラーの効いた部屋に座ったけど、嘔吐が止まらない旦那。私の母がやってきて、自分もめまいでフラフラしてるのに「洗面器持ってきたよ」と心配してくれた。

なんかおかしい。熱中症ってこんなに吐くのかな。念の為救急の病院に行こう。タクシーで行けばいいかな。

「熱中症の症状のようで、嘔吐しているのですが、今から診てもらえますか？」

「お盆休み初日なのでとても混んでいて、2時間ぐらい待ちますよ。それでも良ければ。」

「じゃあお願い致します。名前は…」

2時間後にタクシーで病院に行こうね。旦那に言うが、激しく嘔吐して止まらない。なんかおかしいな。救急車を呼んだっていいんじゃない？そうよ、救急車呼ぼう。

救急車を呼んだら、5分ぐらいで迎えに来てくれた。その間に旦那は右の頭を押さえながら、頭痛い…痛い…と言った。冷や汗かいて、顔色が悪くなってきたから、熱中症ってこんなに頭痛かったりするのか…なった事ないから分かんないな…って思っていた。

救急車が到着したら、娘がびっくりして泣いていた。それを私の母が「大丈夫だからね」と抱きしめていた。

救急車まで私に捕まりながら旦那は歩いて乗った。救急隊員の方が「熱中症ってね、頭痛くなるんですよ」と言った。

病院に着いて、検査をした。2時間後に診察室に呼ばれると「旦那さんはくも膜下出血だと思われます。この病院では手術出来ないので、今から私も一緒に、大学病院へ向かいます。」とお医者さんに言われた。

私の祖母も、おばも、おじも、父方の家系はくも膜下出血になった人が多く、おばもおじも手術して元気だから、手術して治るよきっと。大丈夫、手術して治って、元気になったら旦那の好きなアニメや映画を私も一緒に観て、好きな漫画を私も観よう。だって夏のボーナス、5万円づつお互い好きに使おうって話して私はBUMPのライブ代に使ったのに、旦那は新作のスピーカーを買ってきたんだもの。ライブDVD観たりするのに、いい音だと嬉しいじゃん？って言って。それなのに。