見出し画像

鬱病経験者は家を購入しづらいって本当?(経験談)

 本記事は、住宅ローンの仕組みとなぜ鬱病経験者が家を購入しづらいと言われている背景と私の経験談をまとめた記事となっています。


銀行の住宅ローンの仕組み(概要・全体像)

 家を購入する際は、よほど自己資金がある人以外は、銀行からお金を借りる(住宅ローン)ことになります。

 購入する家は、銀行に担保に取られます。担保というのは、ざっくりいうとお金を返せない場合は、この家を売却したお金で返してねといった銀行との約束です。

 さらに、通常は、担保意外に、銀行に生命保険を掛けられます。生命保険を掛けられるとドキっとしますよね。

 でも大丈夫です。借入者が亡くなった際は、生命保険で残りの住宅ローンをチャラにしますよといったものです

 つまりは残された家族が路頭に迷わない仕組みです(銀行も、大黒柱を失った家族を相手に家を取り上げるのは嫌(面倒)なので、ある意味winwinの仕組み)

この生命保険のことを「団体信用生命保険(通称、団信)」と言います。

鬱病経験者は団信に入りづらい

 団信は生命保険という性格上、過去に大病を患ったり、健康状態に懸念がある人は保険会社から加入を断られるケースがあります。

 そして鬱病は、大抵がこの健康状態に懸念がありに該当することになります。

 具体的には、団体生命保険に加入するにあたっては、(生命保険会社にもよりますが)

 通常は、健康診断結果等は求められず、過去の病気や健康状態、喫煙の有無等を自己申告します。

 過去の病気、通院歴等については、癌や糖尿病等と並んで、鬱病というカテゴリもあります。

 そして鬱病にチェックすると、かなりの確率で団体信用保険が通りづらいと言われています。

鬱病を隠して団信に入れるの?

 ネット等で検索すると、自己申告なので、鬱病にチェックを入れないでおけばいい等の記事もチラホラ見ますが、基本的には私はお勧めしません。

理由は以下の通り。

①自己申告のため、嘘をついても加入はできると思われる。


②もし自分が亡くなった際、保険会社は当然、保険の支払いに際して色々調査。鬱病の通院や休職歴があればおそらくばれる可能性が高い(書類が残っているため)

③その場合、虚偽申告とされ、保険料が下りない可能性が高い。そうなった場合は、残された家族は、住宅ローンを引続き支払う事となる(支払えない場合は、担保に取られているため、家から出ていかざるをえない)


④そもそも住宅ローンの支払い期間である20年~35年程度の期間を嘘をついてビクビクするのは嫌。

その場合どうすればいいの?

 一番のお勧めは、鬱病の最後の通院(休職明けではなく、本当に心療内科の先生から経過観察も終え、来なくていいですよと言われた日)から3年を経過した以降に家を購入すること(つまり家の購入を少し待つ)

 団信のチェックシートには、「過去3年以内の鬱病の通院歴」の☑項目があります。

 逆に言えば、過去に鬱病に罹っていても、3年以上前であれば、当然当該項目に☑する必要はありません。

 その他欄でわざわざ自己申告する必要もありません。

そのため、過去の最後の通院から3年経過した後に家を購入する事にすれば、一般の人と同じ条件で団信の審査を受けることができます。

どうしても今家を買いたい場合はどうするの?

 そのような場合は、ワイド団信という審査基準の緩い団信を受けてみるのも良いと思います。

 私は、ワイド団信で家を購入しました。ワイド団信は、現在、うつ病でない限りは、概ね、審査が通るようです。

 ただし、ワイド団信の場合、借入金利が少し高め(だいたい+0.3%)になるので、そこは注意してください。

 金利が+0.3%高いとだいたい4,000万円のローンを組んだ場合は200万円程度総支払額が多くなります。

 ワイド団信にも審査が落ちた場合は、「フラット35」という国の制度を利用するのもあり。

 「フラット35」は団信の加入が必須ではなく、普通の銀行でも取り扱っている住宅ローン商品です。

 ただし、団信に入っていないので、借入者本人が亡くなった場合でも、ローンは免除されないので、残った家族がローンを支払う事になります。

 支払えない場合は、担保に取られた家を売却されることになるので、そこはよくよく注意が必要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?