見出し画像

あるシミュレーション

 随分前に話題になったシミュレーションですが、現在の世界情勢を見ていると、改めてこういうシミュレーション思考というのは、必要なのではないのかなと思います。

 軍事裏情報などはみこちゃんは、当然真相は知らないのですが、国際政治の常識から考えて米国が尖閣問題で中国と大きく事を構えることなどありえないと思えるのですが……。

 今のウクライナが未来の日本に重なって見えるのは私だけかな。


【 1日目 】 日本人の右翼活動家が魚釣島に上陸した。これに対し、中国は海警と軍を派遣して活動家を逮捕する。

【 2日目 】 日本政府は右翼の上陸と無関係であると主張する一方、自衛隊を尖閣諸島周辺へ派遣した。しかし、中国側は尖閣諸島に上陸したまま、居座り続ける。日本政府は米国に対し、安保条約第5条の発動を要請した。米国政府は米軍が日本の本土防衛に当たることに同意する一方で、中国軍を攻撃することは拒否した。

【 3日目 】 尖閣周辺で牽制しあっていた自衛隊と中国軍の間で警告射撃の応酬となる。中国軍は対艦ミサイルを発射し、自衛艦2隻が沈没して約500人が死亡した。日本は米国に支援の拡大を要請し、米潜水艦が中国駆逐艦2隻を沈めた。

【 4日目 】 中国はカリフォルニア州の発電所とNASDAQ(新興企業向け株式市場)をサイバー攻撃した。また、中国はミサイル攻撃で自衛隊に深刻な損害を与えた。

【 5日目 】 この日までに中国軍は海自戦力の2割を破壊する。日本政府は米軍が中国軍をもっと攻撃するよう要請した。しかし、米国政府は「米中間の戦闘を拡大すれば、中国本土のミサイル基地だけでなく、米空母や嘉手納基地等も被害を受け、日米中で数千人の犠牲者が出る」と考えて日本政府の要請を拒否する。自衛隊は撤退を余儀なくされ、米軍はそれを支援した。中国は勝利宣言した。

初出「ランド研究所/Foreign Policy 誌」記事
世界友愛フォーラムサイトより翻訳を引用
https://www.eaci.or.jp/archives/avp/190

 このシミュレーションについては、異論がいっぱいあります。

 確かにプロセスは現実離れしており、この産経新聞の指摘が正しいように思われます。

 しかし、米国が結局は中国の勝利宣言を黙認するというシナリオはとても現実的だと思います。

 Foreign Policy誌は「尖閣諸島のように人も住めないような場所で起こった危機を(米国が)制御する最良の方法は、とにかく無視することかもしれない」という結論を示唆 ibid.

 戦っているふりはしてくれるはずなので、約束を破ったことにはならないです。中国風に言えば日本政府のメンツはたつわけですね。

 米国は何が何でも守るとは、一言も言っていないのだ。トランプさんでさえも。考えてみれば当たり前だよなあ。日本のことだもんね。

 まあ、実際こうなってしまったら、多くの日本人は「誰も住めないような場所は別に盗られても良い」というマスコミの論調に落とし所をみつけて納得するのでしょう。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?