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ひとりはかわいそうなの?

周りにひとりっ子の小学生がいます。
その子を通して、ひとりっ子について考えることがありました。


彼女と会うのは年に数回です。
いつも思うのは、のびのびしていていいな、ということ。
自分の感情や言葉を、まっすぐ出していて、見ているこちらにとっても、そののびのびさがとっても気持ちがいいのです。
周りの顔色をいい感じでうかがわない、自由でものおじしない様子が、うらやましいです。



彼女が年下の子供と一緒にいる場面を見ることがあります。
そういう時の彼女は、いい感じにお姉さんをしています。
自分から声をかける、その子の様子を見守る、手助けする、が上手にできています。
1歳から保育園に通っているから、人との接し方を学べているのかな、と思って見ています。


そんな彼女に対して、時々大人が言う言葉。
「ひとりっ子でかわいそうね」
この言葉、子供にも聞こえていますよ。
知らんふりしているけれど、多分いつも聞こえています。


大人はなぜそう思うのでしょう。
ひとりはかわいそう、という根拠のない言葉。



ひとりでなくてもかわいそうな人はいます。
ひとりでなかったから起こるもめごとだってあるはずです。
「ひとりは」と一括りにする考え方、ものすごく無責任で自分勝手な言葉だと思います。


以前、同僚でお子さんがひとりっ子の方がいました。
私より一回り上の年代の方でしたが、ずっとひとりっ子に対して周りからかわいそうと言われ続けて、すごく悩み、嫌な感情を抱き続けた、今でもずっと残っている、と話してくれたことがありました。


日本の産めよ増やせよの刷り込みが、いまだに残っているのでしょうか。
多いからいい、ひとりはかわいそう、この思い込みをなくせば解放される人、多いのではないかと思います。


最近、木下斉さんがヨーロッパに行っていて、voicyやstandFMで旅仲間とのライブの様子を聞くことが多いのですが、木下さんが旅仲間の中でのびのび話したり歌ったり、どやったり、甘えたり。
あの自由さが、小学生のひとりっ子ちゃんと重なります。
木下さんもひとりっ子さんでしたね。


日本の社会に潜む根拠のない常識、同調圧力、思い込み、世代の交代とともになくしていきたいと思います。
私たちに生きづらさがあったとしたら、それをいい方向に向け直していけるのも私たちですね。




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