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ひとりでいることが楽になってきた


年齢を重ねて思うこと、ひとりが楽になってきたな、というお話です。

今日は夕方からひとりで、地域の珈琲焙煎屋さんの小さなジャズコンサートに行きました。
演奏を味わいながらふと、若い頃に比べて、だんだんにひとりでいることが楽になっているのはどうしてだろう、と思いました。


まだ10代の頃、初めてひとりでレストランに入った時、すごくどきどきしました。
別に誰も私のことを気にしているわけではないのに、自意識っていうもうひとりの私が自分を見て、「ひとりで来ているなんて恥ずかしいんじゃないか」ってつぶやいていたんです。
だから、一挙手一投足、なんだかぎこちなかったのを覚えています。
その頃は、自分の許容範囲がとても狭くて、自意識が何かするたびにダメ出ししていました。
自分で選んでやっていることなのにもうひとりの自分がダメ出ししている状態は、ほんとうに窮屈だった。
だいぶ長いこと、そんな自意識さんが自分の中にはいました。


それに比べたら、今はカフェにひとりで入っても、コンサートにひとりで行っても、すごく楽。
肩の力を抜いて、自然体でいられます。
楽になれた要因、ふたつあります。
ひとつは、もうひとりの自分とわたしの信頼関係が出来てきたから。
もうひとつが、ひとりも楽しめることを知っているから。


数年前に両親を見送りました。
会えなくなったのはさびしくはあるけれど、だからっていつまでも生き続けてほしかったとは思わなかった。
いろんな困難を抱えて生き続けるのは、本人もまわりもつらいです。
見送った時にはたくさん涙を流したけれど、悲しみを流した後には、だんだんにいい思い出になって自分の中にいてくれます。



これから先も、誰に対してもそうしていきたい。
そうできれば、ひとりを楽しみながら、暮らしていけると思います。
どんどん気持ちを軽くしていける暮らし方をしていきたい。
そんな気持ちが手に入れられたら、年齢を重ねるって面白くなりそうです。



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