マイナス思考という超合理的人生を謳歌する
突然ですが、私はマイナス思考です。
会社で先輩に怒られれば泣き、褒められれば「ああ、(注意をされないということは)自分は期待されていないのだ」と落ち込み、特になにも話しかけられなくても「ああ、わたしは空気のように意味のない存在なのだな」と考え、我ながら相当面倒くさいやつだなという自覚があります。
日々、いろいろなことに落ち込み、反省し、布団にもぐって泣くことを繰り返していたある日、わたしはふと気付いたのでした。
「人間は意味もなく非合理的な行動をとらないはずだ
ならば、私のマイナス思考には何らかの意味があるはずだ」ということに。
そして「なぜ自分はこんなにマイナス思考なのか」ということについて深く考えはじめました。
そして、私が出した結論は、
「マイナス思考とは超合理的である」
というものでした。
1.マイナス思考とは超効率的でエコな生き方
まず、マイナス思考だと「頑張らなくてよい」ということがあげられます。
何か失敗したときに、
「次回は失敗しないように、ここを改善しよう」
と気持ちを切り替えるのは、改善点を考える労力も使いますし、実際に改善していくために大きく、また継続的なエネルギーを必要とします。
一方マイナス思考ならば、どうでしょうか。
「ああ、なんて自分はできないんだ」と泣くのにかかる時間は1秒です。なんの労力もいりません。恐ろしく簡単です。自分を変えるエネルギーも忍耐力も必要ありません。
こう考えるとマイナス思考というのは、余分なエネルギーを使わないかなりエコで効率的な生き方だと言うことができると思います。
2.マイナス思考とは超合理的な対人術
また、マイナス思考だと周囲の人も優しく接してくれます。
例えば、「わたしは何もできない」と自信がない人に、誰も大きくて大切な仕事を任せたくありませんよね。必然的にマイナス思考の人は、最低限の仕事をするだけでよくなります。
また、「わたしはあまり仕事ができないんです」と言っていれば、当然周囲からの期待値は下がります。ですから、結果として同じことをしても「ああ、実はこんなにできるのか」と評価されることになります。
さらに、落ち込んでいる人に人は優しいですから、運が良ければなぐさめてもらったり、話を聞いてもらうことができるかもしれません。
このように、マイナス思考であることは、余分な仕事をせず、評価を一定に保ち、他者から優しくしてもらえるという超合理的な対人術だということが分かります。
3.マイナス思考とは騙されたり損をしたりしないための超処世術である
最後に、マイナス思考な人は、何かに騙されたり損をしたりするというところから、最も遠くにいるということがあげられます。
例えば、何かについて予想するとき、マイナス思考の人は、
「こうなってしまうかもしれない」「ああなってしまうかもしれない」
と最も運が悪いケースについて思考をめぐらし、それへの予防策をとっておこうとします。
「まあなんとかなるだろう」
という人は、実際に予想外のケースに陥った時になんの対処法も用意しておらず途方にくれるということがあるかもしれませんが、マイナス思考の人はそうはなりません。
また、うまい話が転がり込んできたとしても、
「いや、なんか裏があるはずだ」
と考えることで、誰かに騙されたり損をしたりすることを防ぐこともできます。
こう考えると、マイナス思考であるというのは、最悪のケースを想定し、それへの予防策を取っておけるかなり高い処世術を有しているということができると思います。
以上のように、マイナス思考であるということは、
超効率的でエコな生き方をし、超合理的な対人関係を築き、超優秀な処世術を身に着けている、かなりはいスペックな人材であるということができるのです。
マイナス思考からプラス思考へ!といわれるこの世の中ですが、マイナス思考はマイナス思考なりにプラスな側面があるわけですね(マイナス思考のプラスの側面というのはなんだかややこしいですが)
そんな、マイナス思考という合理的な人生、みなさんも謳歌してみませんか?
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