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ゆるいスタイルを受け入れてくれるサウナで、10歳の息子の成長が見えた話

千葉の浦安に住んで15年ほどになる。浦安のいいところはいくつかあるが、「ちょうどいい温浴施設が、行きやすいとこにある」のがとくに素晴らしい。

広々とした浴室。SPA & HOTEL舞浜ユーラシアの公式サイトから

SPA & HOTEL舞浜ユーラシアのことだ。サウナに入ったあと、着替えて、テラスから夢の国を眺めることもできる。夢の国にほぼ隣接した宿泊施設を併設しているため、夜には客が溢れかえっているが、平日も土日も、日中であれば(みんな園内にいるから)比較的空いていてかなり過ごしやすい。

僕はサウナが好きで好きで仕方がない、というタイプではないが、でかい風呂は好きだ。自宅の浴槽では叶わない広々としたスペースに、手足を目一杯伸ばして、ふうとひと息ついて、湿度の高い空気を鼻から吸って、ゆっくり吐き出す。

とてもささいな、初めて告白することなのだが、僕は、銭湯で身体を洗うところにある、時間制限付きの蛇口をちょうどよく押すのが下手だ。あの、絶妙な秒数でシャワーが止まるあれだ。みんな、うまく操っていてすごいと思う。

ユーラシアは今どき珍しく、ずっとお湯が出るタイプなので、ほっとする。決して湯水を無駄遣いするわけではないのだが、あのテンポよくクリックするハラハラから逃れられるので、安心して髪と身体を洗うことができる。

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心も体も限界で、もうだめだ、というときに会社を休んでこの風呂に入りにきて、難を逃れたことが何度もある。なんせ、自宅から無料バスに乗って行けるので、重宝している。1時間に1本の時刻表もすっかり頭に入っている。タオルと館内着は向こうにあるので、最低限の荷物だけ持ってパッと出かけられる。

舞浜ユーラシアの、ほかの施設にはない、かけがえのないところとして「ケロサウナ」が挙げられる。サウナの本場フィンランドで「木の宝石」と呼ばれる希少なケロという木材を使用したサウナのことだ。テレビとかもついておらず、落ち着いたサウナだ。木のいい香りがする。

ケロサウナ。SPA & HOTEL舞浜ユーラシアの公式サイトから

このサウナがだいたい70℃ほどと、熱すぎなくてとてもよい。これを目当てにして、僕はひとりでも訪れるし、休みの日には、10歳になった息子と、たびたび来ている。かつて、彼が5歳くらいのときは浴室内では目を離せなかったし、大人だけサウナに入ろうとすると寂しくて嫌がっていたこともある。

今となっては一緒にサウナ内にも連れて行く。けろっとした顔で3分やら5分やら過ごしているので大したものだ。前もって水は飲ませているし、サウナ内では会話はしない。ほかほかになったら出て、ふたりとも水風呂は苦手なので「冷や湯」という30℃前後のぬるい湯へ走らず、急ぐ。

熱すぎないサウナと、冷たすぎないぬるい湯という、サウナ好きの方からしたらはっきりとしない、ゆるい交互浴と思われるかもしれないけど、僕と息子にとっては、とてもちょうどよいゆるさなのだ。ありがたい。

きょうも、三連休の最終日、午前中から出かけてきた。息子と来るのは久しぶりだった。ここユーラシアは風呂の種類が多く、アトラクションバス、というちょっと水深が110cmと深めで、ジャグジーが至るとこからでてくる風呂がある。

かつて、彼が幼児の頃には深過ぎて顔の半分くらいが浸かっちゃうくらいだったので、ぴょんぴょんと跳ねながら器用に入っていたものだが、10歳ともなると背が伸びてきていて、肩がしっかり水面のそとに出ているのを見て、時の流れを感じた。

サウナが好きな人もそうでない方も、浦安方面へお越しの際にはぜひ、来訪をご検討ください。

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