『書いて、笑って、ヨガをして』自粛で変わった新しい働き方

前々回、所属するスタジオが短縮営業になったこと・自粛営業についての思いなどを書きました。

そして、この記事を書いた翌日。スタジオから臨時休業の連絡が入ったことで、生活は一変しました。

ちなみに、先週までの働き方は週6日1日2~3本のヨガレッスン、週末2~3時間のフロント業務。ここではとある1日の流れをご紹介します。

●11:30~:1本目のレッスン
いったん帰宅。空き時間に買い物や家事、ヨガの勉強（インプット）、情報収集、スケジュール確認など。最近はここにnoteに記事を書くこと、執筆のためのリサーチが加わりました。
　●18:30~:2本目のレッスン
●19:45~:3本目のレッスン
帰宅後セルフメンテナンス………力尽きて夢の中へ。
※曜日によってスケジュールに変動あり。

臨時休業になった先週末からは、動画配信でヨガを提供する働き方に変わりました。

なんせ初めてのことで戸惑いや照れも正直なところありましたが、これがやってみると面白い。価値観が大きく変わるきっかけとなったのです。

これまでは、ヨガの動画配信に違和感を持っていました。その理由は、同じ空間や時間を共有することで感じられるものが多いから。

普段は、レッスン前にお客様の表情や雰囲気を見てアプローチの仕方を考えています。呼吸のリズムやカラダの動かし方、レッスン後の晴れやかな笑顔が見られるのも、生のレッスンだからこそ。

それが、一方的に配信するレッスンになるなんて。

どこまで伝わったのか、どう感じてもらえたのか、分からないじゃないか。それに、不特定多数の人に見られるのも恥ずかしい気がする…。

けれど、いま私にできるのはこれしかない。

せっかくヨガを好きになって通って下さっていた会員様に、ヨガを忘れてほしくない。日々変わる状況の中、企画や準備をしてくれたスタッフの思いにも応えたい。

そんな心の変化があり、いま私はヨガの動画配信に奮闘しているところです。

お客様が見えないから、今までのやり方は通用しない。

インストラクションのスピード、間の取り方、言葉の選び方、ポーズの見せ方…。全てイチから考えて試して、反応を見てまた改善して。

想像していたよりもすごく大変で、YouTuberやテレビに出ている人を本気で尊敬しました。だけど、この大変さを楽しんでいる自分もいる。新しい取り組みは、わくわくする創作意欲とちょっぴりスパイシーな知的好奇心を引き出してくれました。

動画配信と同じく『書く』ことにも時間を使っています。

前よりも家で過ごす時間が増えた分、1日をどう過ごすかは自分次第。ここにきて、フリーランスのタイムマネジメント力が役に立ったように思います。

動画撮影のない日は丸1日使えるので、頭が冴えている朝に情報収集やリサーチをします。その後は一息入れて気合いが入ったタイミングで執筆を始める。疲れてきたら運動がてら買い物に行き、リフレッシュしてまた書き始める。

書くスピードも記事の質もまだまだだけど、いまはとにかく書くことが楽しい。小さな暮らしの中で見つけたことや思いを、自分の言葉で発信する。この楽しみを見つけられたことに、とても感謝しています。

また、書くことで言葉を選ぶ意識が大きく変わりました。

どう言えば、多くの人に正しく伝わるか。
なるべくシンプルに少ない言葉で、ヨガの気持ち良さを感じてもらうにはどうすればいいのか。

スタジオでレッスンをする時以上に意識していることです。先日同じスタジオで働いているインストラクターから、こんなメールをもらいました。

「動画のレッスン、言葉が丁寧で厳選されていて良かったです！明日初めて動画撮影をするのでアドバイスをもらえませんか？」

私なりに意識していること、この1週間で得られたことをお伝えするととても喜んでもらえました。

自分が放った言葉で人に喜んでもらえた。役に立てた。
ここ最近でめちゃくちゃ嬉しかったことです。

以前私は、人と関わることに少し疲れている時期がありました。なるべく距離を取り、ひとりの時間を増やして。つかず離れず、当たり障りのないやり取りをして。

ひとりの時間が大きく増えたいま、私はひとりじゃないと強く感じられるようになりました。

人と共有できる時間は少ない。
その貴重な時間で、いま私にできることはなんだろう。

ひとりの時間に念入りに準備し、共有できる時間は言葉を選んでコミュニケーションを取る。相手の話に丁寧に耳を傾け、私も本音で応える。そして、本気で楽しんで大笑いする。

『書いて、笑って、ヨガをして』

私の新しい働き方は始まったばかりだけど、きっといい時間になると思う。そして、いま経験していることを栄養にできたらいいな。

いつかこの不安な時代をみんなで乗り越えられた時、心から笑って前に進むことができるように。