キャッシュフロー経営

マイツールで、B/S(バランスシート・貸借対照表)を作って、推移をみています。毎月の動きを追うことで、売掛金・在庫・買掛金の3つがキャッシュの動きに影響していることが分かるようになりました。

今回は、売掛金・在庫・買掛金が、資金繰りにどう影響するか、そして資金繰りを改善するために、何に取り組んできたかを書きたいと思います。

売掛金・在庫・買掛金

まず、売掛金・在庫・買掛金の覚えかたです。

U・・・売掛金
Z・・・在庫
K・・・買掛金

U・Z・Kで「う・ず・く」。で覚えやすいですね。(*^^*) だからといって、「ずゎいこ」「くゎいかけきん」と読んだらダメですよ。(笑)

冗談はさておき、この3つは、B/Sにのっています。売掛金・在庫は資産で、買掛金は負債です。ちなみに、この3つは「暴れ馬」と呼ばれているそうです。

では、暴れる原因は何かというと、「回転日数」です。この3つには、それぞれ回転日数があります。

U・・・売掛金の回転日数
Z・・・在庫の回転日数
K・・・買掛金の回転日数

この3つに、もうひとつの指標をプラスして考えていきます。

CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)

4つ目の指標は、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)です。現金を回収する速さを示す指標です。CCCが短いほど、資金繰りが楽になるとされてます。

CCCの計算式は以下の通りです。

U回転日数 + Z回転日数 ー K回転日数 =CCC

あれ?この式、どこかで見たことが…?
あ、西先生から学んだ会計恒等式!!
ということは、違い棚で説明できるかも。

ということで、売掛金・在庫・買掛金・CCCの4つの関係を図解してみました。

こんなイメージ

図解することで、いろんな発見がありました。
CCCの面積を小さくするには、K(買掛金)の面積を大きくすればいいことが分かります。つまり仕入先への支払いを先伸ばしするのです。

それが難しい場合は、U(売掛金)やZ(在庫)の面積を小さくすることを考えます。左の箱が小さくなれば、右の箱も小さくなりますので、CCCの面積も小さくなります。売掛金の回収を早くし、在庫を極力減らすにはどうしたらいいかを考えていきます。

商慣習や取引先との力関係によって、改善できるところと、できないところがあると思いますが、ただ唯一、Z(在庫)をどう持つかは、改善できる余地があることに気づきました。

回転日数の見える化

自社の数字を図解して、考えてみました。
自社のケースでは、U回転日数とK回転日数は、ほぼ同じ。左と右で相殺されてゼロになります。

ということは、在庫の回転日数の増減がそのまま、CCCの増減に影響していることが見えてきます。

在庫の回転日数を小さくするには、当たり前ですが、まずは売ること。そして在庫を持ちすぎないことです。持ちすぎないといっても、いちばんのリスクは欠品なので、ある程度のバッファは必要です。

マイツールで各商品のイン・アウト・残を見ながら、在庫の動きを予測していきます。できるだけ少ない量を発注します。

リードタイムの改善も必要でした。発注書を早めに出して、取引先に早めに動いてもらう、製造ラインを確保してもらう、各原料の使用期限や納期を把握しておく。

その積み重ねで、3ヶ月かかっていた製造のリードタイムが、1~1.5ヶ月と短くなりました。発注のロットが小さくなったので、その分、V(原価)は上がりましたが、在庫過多によるCCCの膨らみは大きく改善されました。

最後にCCCの出しかたですが、P/L・B/Sがあればサクッと分析できますよ(*^^*) マイツールでやると早いです。図解もできます。

CCCの改善には、U・Z・Kだけでなく、マーケットインの発想も大切だと感じました。CCCとマーケットインの考察については、また別の機会に書きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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