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【神戸S】【観戦記】神戸S vs. S東京ベイ<後編> ~ 待ち望んだ初勝利!!

コベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)本拠地の神戸までやってきました。

試合が始まっていないのにすでに大興奮で、試合が始まったらどうなってしないのか自分が自分で心配なほどです。
振り返ってnoteを書いているときっと周囲が引くほどテンションが高かっただろうなぁ、と反省すらします。


NTTジャパンラグビーリーグワン
DIVISION1 カンファレンスA
   コベルコ神戸スティーラーズ
      vs.
   クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

2022/1/22 14:30 キックオフ
ノエビアスタジアム神戸 (兵庫県)

豪華な両チームのメンバー

前編に対戦カードについて書いているが、改めてメンバーを紹介。
前編でご紹介した通り、SOがNZL代表vs.AUS代表という豪華な布陣。
日本代表、という視点で見ても、神戸製鋼にはラグビーワールドカップ2019™日本大会の登録メンバー31名中5人(中島選手、具選手、アタアタ選手、ラファエレ選手、山中選手)が23人の中にいる。
世界レベルで戦っている選手を一度にたくさん見られるリーグワンに改めて驚愕します。

試合経過(客観的に)

キックオフからキックとパスを使ったスピードのある攻撃が続きます。
先制をしたのは、神戸S。前半6分相手陣ゴール前のセットプレーからFW陣が縦に繰り返し攻めていく。最後はLO張選手が手足の長さとしなやかさで相手のディフェンスラインのスキをついてトライ。一方のクボタもその4分後にBKの展開を活かしつつ、SH谷口選手がトライを取ります。

神戸がトライで突き放せば、S東京ベイがペナルティゴールで着実に点差を詰めてくる。追いつかれそうになりながらも一度も逆転を許さなかった、神戸の攻防は公式ページのレポートが詳しいのでご覧ください。

スピードある展開ラグビーが好きだ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)は、FWの力で押し勝った前節の印象とは一転、SOフォーリー選手を中心にした展開する攻撃に変わっています。一方の神戸Sはもともと展開ラグビーが強みのチーム。FWで突破しつつハーフ陣がショート/ロングパスを使って横に展開していくことでBKが前に出る隙をついてトライをしていく。

両チームがどんどん展開をするので、BK好き・速い展開でボールがどんどん動くラグビー好きな私にとっては、とても面白いゲームでした。

その中でも楽しみで見たかった1つ「オールブラックスBK対決」
相手のディフェンスが崩れたところをはして振り切ってきたSOクルーデン選手をCTBクロッティ選手がタックルするシーン。そのフォローに日本代表が走ってくる。こんなに素晴らしいシーンが神戸でこんな間近で見られるなんて!日本ラグビー界の発展があるから、トップ選手が日本でのプレーを選択してくれた。日本ラグビー界を盛り上げてくれたすべての方に感謝して手を合わせずにはいられない。

山下楽平選手のプレーはいつも私をワクワクさせてくれる

PoM(Player of the Match:この試合のMVP)はWTB山下楽平選手。
本人は日本代表に選ばれることはないが、世界トップレベルが揃う神戸Sで正WTBの座を保持し続けている。この試合も、BK(10-15番)では日本代表やスーパーラグビーで活躍する選手に囲まれ、おそらく一番無名の選手だったのではないだろうか。

山下選手の魅力は相手のディフェンスラインのスキを突くランのコース取り。そして走りきる俊足だと思っている。私が好きなタイプのプレーをしてくれる選手だ。

前半31分のトライは山下選手らしいトライだった。
起点はビックゲインをしたCTBラファエレ選手だった。ラファエレ場ゴール前あと10mくらいまで持ち込んだゴールを受け取った山下選手。その時点ではディフェンスが3人いる。すぐさま90度よりやや後ろの角度でステップを切る。

相手の反応も速いが、山下選手はすでに相手を振り切り始める。

相手の14番はセブンズ(7人制ラグビー)日本代表の合谷選手、反応はは速い。でもS東京ベイCTBテアウパ選手と神戸Sラファエレ選手が進路をふさいでいるのか、山下選手にまでは迎えない。

そして一番近いディフェンスである13番を躱す。この時点でFB山中選手が右に立っているのでS東京ベイの右側の選手たちも動けない。

(何コマか省略)そのままゴールラインまで持ち込んでトライ。
後ろの山中選手が既に歓喜の雄たけび上げそう。

つい「らくへーーーー!」と叫びそうになる。
山下選手のゴール前のプレーはいつだって私をドキドキワクワクさせてくれる。

試合を決めたのはクルーデン選手のチャージ

山下選手のプレーは心躍ったし、FW陣の縦への突進も素晴らしく手に力が入ったけれど、この試合の勝利を決めた瞬間だろう「うぉおおおお!」と思わず声が出たのはクルーデン選手のチャージだった。

27-14
神戸Sが13点リードして迎えた72分。13点ということは2トライ+2ゴールの14点でS東京ベイが逆転するシーン。S東京ベイはトゥパ フィナウ戦選手がトライを決める。

27 - 19
S東京ベイでゴールキックを蹴るのはSOフォーリー選手。ゴールの中央からはやや左寄りだがフォーリー選手なら難なくゴールを決めることができる位置だ。「これで1トライ1ゴールで逆転になっちゃうなー」と思った矢先、フォーリー選手がキックのモーションに入ると同時に神戸Sのクルーデン選手と井関選手が猛ダッシュした。

そしてキックと同時にジャンプ。

キックしたボールはクルーデン選手に当たった。キックのブロックに成功!キックを決めさせませんでした。

キックをブロックしたことで、あと8分でクボタは1トライ1ゴールでは追いつけない。S東京ベイとしてはトライ+ゴールに加えてペナルティキックやドロップゴール、トライなどで追加点を取る必要がある。つまり、8分間で2回攻め込む必要があるのだ。1トライ1ゴールならできそう、と思うものの2回の攻撃となると格段に難しくなるのだ。クルーデン選手のブロックで、神戸Sの勝利を確信し心の中でガッツポーズをした。

再び攻撃が始まってS東京ベイは猛攻撃を続ける。
27 - 19
後半79分で相手陣22mの手前で最後の攻撃チャンスを得たS東京ベイはペナルティゴールを選択する。確実に勝ち点を取ることを選択したのだ。

もしもクルーデン選手のブロックがなければ27-21 。S東京ベイはラインアウトorスクラムでトライ+ゴールで逆転するシナリオもあった。逆転のシナリオを防いだのがクルーデン選手だった。

課題があるとすればペナルティ

神戸Sは嬉しい初勝利。ようやく神戸Sらしいプレーが見られた試合だったようにも感じて嬉しさはひとしおだ。

しかし、課題がないわけではない。
ペナルティは 神戸Sが19、S東京ベイが15

多い、多すぎるよ。
両チームあわせて34個。試合80分あって3分に1回はペナルティがあったということだ。そのたびに試合が止まるから、結果としてセットプレーであるスクラムやラインアウトが増える。この試合の場合は展開ラグビーをいしきしたためか、スクラムは少なくラインアウトが多かった。帰ってきたS東京ベイのマークス選手が見られるのは嬉しいけど、それはペナルティが多かったことの表れだ。

展開ラグビーをもっともっと見せてほしい。
勝つために失点を減らすのはペナルティ数を下げることが絶対だ。

初勝利おめでとう

よかったことも、改善することもあるけれど、何はともあれ初勝利。ホームゲームで愛する神戸のファンと一緒に喜びを分かち合うことができた。

神戸にいって、この試合をライブで見られて、勝利を喜べて、本当によかった。神戸Sおめでとう&ありがとう。

(おまけ)レッドソックス from S東京ベイ

2022年1月15日、トンガ王国で海底火山の噴火があり、主とを含む中心的な島他が甚大な被害にあいました。日本ラグビー界でプレーする選手にはトンガ王国をルーツとする選手が多くいます。この試合にもトンガ王国出身の選手がいます。

神戸S:中島イシレリ選手、アタアタ・モエアキオラ選手
S東京ベイ:オペティ・ヘル選手、トゥパフィナウ選手、テアウパ シオネ選手

というわけでレッドソックスコレクション!

赤ストッキングでトンガ支援の意志を表明しました。
ありがとう、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ。

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