無題

ラグビー選手の顔と名前を覚えるための3つのこと

選手に話しかけてみたいけど、話すきっかけがない。
好きなチームがある・選手がいるけれど、有名な選手以外はなかなか覚えられない・・・。試合前に選手がファンサービスをしてくれるけど、知らない選手ばかりで、どうしたらいいか、わからない。

ラグビー、とくにトップリーグやトップチャレンジリーグは選手との距離が近いからこそ、もどかしくなる。そんな経験はありませんか?

ラグビー観戦歴が長い私は、毎回もどかしい経験ばかりです。せめて名前が分かったら話しかけられそうなのになぁ、直接応援できたのになぁ、と思います。

今回どうしても「選手の顔と名前を覚えて話しかけたい!」機会があって一念発起。自分なりに選手を覚える方法を実践してみることにしました。

昔学んだ「記憶術」「ノート術(マインドマップ)」のエッセンスから、自分なりに覚え方を3つに整理しました。

(その1)実現する「ワクワクする」未来、覚えないことで来る「苦しい、がっかりする」未来を想像する

一言にすると「やる気」とか「モチベーション」。
人間はやらなくてもいい活動は、脳が無意識に避ける・やめる傾向があります。選手の顔と名前を覚えるのは、人間が生きてくためには「やらなくてもいい活動」に分類されるとやらない。一方で、生きていくために(人間らしく生きるために、自分が自分らしく生きるために)必要な活動は、自然とやるようになります。

脳の性質を利用して、選手の顔と名前を覚えることによって実現する「ワクワクする未来」を考えて、自分の脳に必要な活動だと思い込ませます。

(実現するわくわくした未来)
(例1)選手の顔と名前を覚える
  ⇒ 試合を見ていて、名前を呼んで応援できる
  ⇒ もっと応援したくなる
    <自分の行動の肯定><楽しさ>
(例2)選手の顔と名前を覚える
  ⇒ ラグビー場で選手に声をかけることができる
   ⇒ 選手と友達になる <--- ここでも十分ワクワク
    ⇒ ラグビー場で選手から話しかけてもらえる
     <承認欲求を満たす><他の人とは違う優越感>
(例3)選手の顔と名前を覚える
 ⇒ ラグビー場で、会った人と選手の話ができる
  ⇒ ラグビー友達が増える
    <集団所属欲求を満たす>

さらに強力なのは、実現しなかったことで自分が苦しくなる未来を想像することです。人間は生きていくために、脳は無意識に「危険(生命の危機)を避ける」機能があります。それは実際にそうならなくてもかまいません。脳をだまして「選手の顔と名前を覚えないと死んじゃうぞ!!」と思い込ませるのです。

(選手の顔と名前を覚えないと実現させる危険)
選手の顔と名前がわからない
 ⇒ 友達とラグビーの会話ができない
  ⇒ ラグビー場の友達に仲間外れにされる
   ⇒ 独りぼっち <生命の危機>

私は、会場に行くのがもっと楽しくなるように、「選手と楽しく会話ができる」と設定しました。

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この方とも友達になりたい! 日本ラグビーフットボール協会 森会長です。

(その2)選手の生い立ちや話題(ストーリー)を知る

覚えることが「人の顔と名前」の場合、(その2)が一番の肝<重要>だと思っています。

人の名前は、その人が与えられたIDみたいなもので、それだけでは「無意味」ともいえるものです。単に顔と名前だけでは、覚えるきっかけも難しいです。そこで使うのがストーリーの力です。
歴史的に見れば、世界に伝わる「教訓」なども、そのままだと根付かな石記憶に残らないが、むかしばなし・民話にすることで、人々は後世に伝えてきました。歴史上の人物は勉強では覚えられないけれど、大河ドラマでストーリーにすると人名や功績が覚えられる、という経験はないでしょうか。まさに、流れで覚えることで「芋づる式」に記憶し、記憶を呼び戻す方法です。

今は、所属チームのページやWikipediaなどで、選手の情報は簡単に手に入ります。

(例)サントリー流選手
福岡県出身、背は高くなくずっとスクラムハーフ。高校は熱心に加入されて熊本県荒尾高校に入学し、3年生では主将を務める。大学は帝京大学で、4年次に主将。卒業後はサントリーサンゴリアスに入団し、ここでも主将。(場所と合わせて生い立ちを知る)
さらに日本代表でもリーダーシップチームに所属。(どんだけリーダーやねん!と心の中で突っ込み(自分の感情も効果がある))
SHで大柄ではないけど、レフリーとのタフな交渉ができるらしい。顔もキリっとして強気そう(顔も思い出しながら記憶)
そういえば、サントリーに行ったときには、ジャージが赤から黄色になって違和感があったなぁ、今ではすっかり似合うけど(色も記憶には効果がある)

さらに加えると、特に記憶にとって強力なのは「場所」だ、という話を聞いたことがあります。それを応用すると、例えば「出身地・国」「出身大学」を使って覚えるとよさそうです。

(例1)福岡県出身の選手
サントリー 流選手(高校は熊本)、NTTコム 山田選手
ヤマハ 五郎丸選手(高校は佐賀)
パナソニック 福岡選手(名前も福岡、出身も福岡)、布巻選手
(例2)帝京大学出身の選手
サントリー 流選手、トヨタ自動車 姫野選手、
パナソニック 堀江選手、坂手選手、松田選手 ・・・
(姫野選手と松田選手は同期、坂手選手はその1年先輩(という関係性を知ると、それもストーリーで記憶に効果的))

(その3)繰り返す

単純ですが、子供のころからやっているであろう「復習」です。

何かを勉強した時に、時間をおいて復習すると理解が深まる、覚えていることできる、という経験はありませんか?

これは人の顔と名前でも同じです。こんな経験はありませんか?
久しぶりに昔の友達と話をしたら、思い出話に登場する人の顔や名前を聞くことがあって、その時は「そういえばそんな人がいたなぁ」と思う程度なのに、さらに後から別のシーンでその人を思い出すような経験。
それが、「復習」の効果でもあります。

選手と直接会って話をするのが一番強力そうですが、例えば、選手名簿を見て、選手の名前を頭に思い浮かべてみる、さらには(その2)でやったストーリーと一緒に思い浮かべてみるといいでしょう。最近は応援グッズで選手の写真入りのボードを配るトップリーグのチームも増えましたね。それを見るだけでも復習になりそうです。

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さらには、ラグビー友達と会う機会があれば、その選手のことを話題にすると、自分の言葉で話すので、さらに記憶が深まります。

(参考)人が記憶する(覚える)ことに関する実験とデータ

人間の記憶力の研究をしている中で有名なものにエビングハウス博士の忘却曲線があります。

20分後には、再度学習するために最初に使った時間の42%が必要
1時間後には、再度学習するために最初に使った時間の52%が必要
約9時間後には、再度学習するために最初に使った時間の65%が必要
約1週間後には、再度学習するために最初に使った時間の75%が必要
約1ヶ月後には、再度学習するために最初に使った時間の79%が必要

難しい言い方ですが、覚えたことを再度学習するための時間が必要なる、それを「忘れたことの量」と考ええるとわかりやすいかもしれませんね。つまり、せっかく100個覚えても、1時間後にはそのうちの半分くらいは忘れていて学習しなおす、ということです。

一方で適切なタイミングで復習をすることで忘却曲線のカーブが緩やかになる=覚えていられる量が増える こともわかっています。

選手を覚えて楽しいラグビー観戦ライフを!

ラグビーを見に行くなら、選手を応援したい。顔と名前を憶えてみると、親近感がわいてきます。知らないアイドルから、手の届く存在になり、そうすると応援も力が入ります。会場で声をかけることができれば、観戦に出かけるのも楽しくなりそうです。

興味がわいたら、ぜひ試してみてください。

私が実際に選手を記憶できたのか?選手に話しかけることができたのか?は6月ごろに成果を発揮する予定です。結果レポートも書こうと思いますので、成果がご興味がある方は、お楽しみに。

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